劇場公開日 2019年10月18日

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「戦いが非情、もすこしマイルドなほうがいい」マレフィセント2 津次郎さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5戦いが非情、もすこしマイルドなほうがいい

2020年7月11日
PCから投稿

森の精たちの細やかな造形がすごい。2019年のディスニー映画なんだからエフェクトの粋を推していたつもりだったが、冒頭からしばらく口をあんぐり開けていたことに気づいた。

森から人間に向くと、頬のふくらみとへこみに目が行く。

マレフィセントの頬骨がずり上がってしまったような山括弧の骨を何骨と言うんだろうか。もうだいぶ常人役を見ていないのでアンジェリーナジョリーの元顔を思い出せない。この謎骨は撮影用ではなく、彼女ってこういう顔だったんじゃなかろうか──そんな定着さえ感じるマレフィセントだった。
寄ると、異様な白さとエメラルドの眼とこけた頬が禍々しい。

その、こけ=へこみに対峙すると豊頬のエルファニングが映える。ファイファーも骨張ったこけ頬の持ち主なので、また映える。いわば険相のジョリーとファイファーが姫顔のファニングを映えさせた。

出演者では、女王の側近で少年のように見える赤毛の近衛兵長がとくに特徴的だった。調べたらJenn Murrayという女優さんで、強いて見開いているわけじゃなく、いつも瞠目している──ことが解った。
非人間ではヤマアラシの髪をもつ妖精とマッシュルームの頭をもつ妖精が楽しかった。
MIYAVIは誘ってくれるならこんどは善玉にしてくださいよとジョリーに言ったかどうか──知る由もないことだが、白装束キマってたのにちょっとしか映らなかった。

やはり人間の悪辣さにはかなわないという話。だいたい鳥族てのは荒っぽいけどいい奴らだと相場が決まっていて、王軍との決戦にはフラッシュのテーマが相応しかった。

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津次郎