「自転車に乗れない自転車屋さん」今さら言えない小さな秘密 だいふくさんの映画レビュー(感想・評価)
自転車に乗れない自転車屋さん
小さな小さな村でのんびりゆっくりと時間が過ぎていく、久々に平和感ただよい安心して映画を観た感じです。コメディ映画ではありますが、適度なお笑いくらいでクスっと心温まるといった感覚でした。
そもそも、自転車に乗れない自転車屋さんという自体が面白い設定ですよね。普通の方は子供の頃いつの間にか乗れるようになっていた自転車だから余計に面白く、なんで自転車屋さんが乗れないの!?って興味が惹かれます。
時代が流れど、全く変わらない主人公ラウルの、自転車が乗れないという小さな秘密とそれを隠し通すための苦悩が面白おかしくも、いやラウルにとっては小さな秘密ではなく、時には死を覚悟して守り通した秘密だったということが分かります。ラウルにとっては、全く小さくはない、巨大な秘密です。
本作で変わらないものは他にもありました。人々の服装です。人々は成長をするのですが、服は子供の頃から変わらないという、面白い演出でした。そこに込められたものは何だったのでしょうか?時代は変わり体は成長しても、そこにあるものは何も変わらないといったメッセージなのでしょうか。
ほのぼのとしたストーリーの中で、南フランスの美しい風景も本作の見どころでした。
コメントする