ダウントン・アビーのレビュー・感想・評価
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群像劇の妙味、ここに極まれり。TVシリーズのファンにはたまらない最高のフィナーレ
TVシリーズを知らないまま映画版へ飛び込むのは無謀だが、一族と使用人の物語を一貫して見つめてきたファンにとって、本作はいつも通りの安定したクオリティと言える。出番の少ないないキャラクターでさえ、その表情やセリフや仕草は決して「点」ではなく、これまで点描されてきたものの延長にある「線」。おびただしい数を配した群像劇を卓越した手腕でさばくあり方は、過去のどの特別編よりも凛として冴え渡っている。
階級社会のイギリス。変わりゆく時代を生きる伯爵一家と、使用人たち。彼らは出入り口も違えば、階段を超えると住む世界も違う。その立場をわきまえつつ、従者は貴族に敬意を払い、貴族は一族のみならず従者のことも気にかける・・・。シリーズを通して描かれた光景に一つの国家が集約されている、という見方も可能だろう。そして今回のラストには、ヴィスコンティの『山猫』のエッセンスが投入されているのではないか、とふと思った。
英国貴族の優雅な 生活
ヒューボネビル扮する一族が3世紀も護ってきた大邸宅ダウントンアビーに住むロバートクローリーのところへバッキンガム宮殿から郵便が来て英国国王夫妻が一泊すると伝えて来た。
英国貴族の優雅な 生活といったところかな。やっぱり国王夫妻が泊まるとなると名誉で興奮するよね。ホテル並みの大邸宅だから使用人も多い。良からぬ者も出て来るけど意地もあるよね。劇場版では人間関係や前後関係が分からないのが残念だね。
期待通り
新たなる時代へを上司に勧められ、劇場で観ました。
はまりました。それから、ドラマを最初から見始め、約4カ月かけて見終わりました。
そして、劇場版を観ましたが、期待通りでした。
新たなる時代へも動画配信が始まったようなので、次の休みに日に観る予定です。
早く、ドラマでも映画でもよいので、新しい作品を観たいなぁ
ちょっとやんちゃな、それでいて優しいダウントン・アビーがそこにある
ダウントン・アビーに戻ってきたという気にさせられる。
傍観者なのに、彼らを家族のように思ってるみたいな自分に気づく。
ダウントン・アビーの階下のみんながやんちゃすぎてびっくりの展開だったけど、劇場版ならではということでご愛嬌かな。
長女メアリーはこの屋敷を、地域をまとめる要という位置づけなのだけど、彼女を鼓舞するのが身近なアンナってところがちょっといいなって思う。身近な信頼関係がもたらす優しくて温かい世界を堪能できた。
ひねくれ者のトーマスの孤独な魂がちょっと報われるような、恋に浮かれるようなシーンもチャーミングで癒やされた。
この勢いで「新たなる時代へ」も観たいところ。
母が好きなのでいっしょに観ました!
最初と最後の映像美は素晴らしい。
途中用語が難しかったり展開が入り組んで、
うーんつまらないかもってなるかもしれませんが、
伏線は全部回収するので最後まで観たら。
母が好きなのでいっしょに観ました!
景色綺麗!お屋敷広い!
TVシリーズは見ていなかったが映画を見てTVシリーズも見たいと思った。
色んな物語が満載でそれぞれの立場で葛藤があり、悩みを持ち、でも最後は誇りを持ちながら生きていく終わり方が良かった。
すべて良しといった終わり方ではあったが見る物からすれば気持ちよくベッドに行けた。
フランスやイギリスのお城は結構見学したが実際に生活するような所は見ていなかったのでとても興味深く見れた。貴族と従事者立ちとの身分の違いをいやがおうにも感じさせられ貴族の中でも上下があり、身につける衣装と服の違いなどえげつないくらいだった。
それだけに王様を迎えた晩餐会のシーンはよかった。
それにしてもホグワーツ魔法魔術学校の教授、がんばってるなあ。
「私自身で切手を貼って出すわ」と言ったシーンが一番印象に残ったわ。
最高の返しでした。
根本的な違い
連日皇室の結婚話が燃えている。輩がじぶんとはまったく関係のない人様の結婚に介入している理由(優位性をかんじて叩いている理由)──は税金である。マウンティングをとるために、百姓一揆があった時代のような「けつぜい」というコトバに代替している。
いったいいくら国に「けつぜい」をおさめている──かは知らない。ただ「けつぜい」で相手が萎えることだけは知っている。
言わせてもらうならヤフコメに連日投稿しているれんちゅうの税金なんぞ、一円も使っちゃいない。だいたい働いて「けつぜい」をおさめているような本物の底辺はヤフコメに投稿なんかしない。
すぐに税金を口にする輩は国に税金をおさめるルールを知ったのがいまさっきの中二と金を払ったこと以外にすがる拠り所がないにんげんだけ。れんちゅうにはテラハと皇室の結婚劇が同列に見える。言うまでもないが、どれだけはたらいているのか可視化し得ないネットコメントを常用する輩だけが「税金」や「けつぜい」を用いる。
だれのけっこんであろうと、つまづくかもしれない。はたんするかもしれない。だけど、わたしたちにはなんの関係もない。とうぜん、わたしの蚊のしょんべんみたいな「けつぜい」はかれらには使われていない。なにしろ蚊のしょんべんなんだし。よしんば「けつぜい」が使われていたとしても国に税金をおさめるのは昨日今日はじまったルールじゃない。体制にいちいち「けつぜい」を持ち出すならば、じぶんの情報を開示してから言えよ。(と思います。)
とくに腹が立つのが「~さまのためを思って」という輩。おまえなんぞコメが伸びること考えているだけの俗物じゃねえか。考えたこともない他人さまを「~さまのためを思って」などとぬかす偽善者はじ○くへおちろ。(と思います。)
記憶ベースだが森鴎外(だったか・・・違うかもしれない)のエッセイで滞独時のエピソードがある。わりとよく知られている話だと思う。下宿している家の子供が、王(か王室の誰か)が亡くなったと大泣きして、それを見た作家が驚いた──と書かれた紀行だった。
なぜ驚いたのか──といえば(近現代の)日本では皇室が、そこまで庶民の日常に結びついていないから。北の指導者のような洗脳教育によっての崇拝ではなく、子供が自然に王族に愛着と親しみを持っている様子に驚いた──という話だった。
YouTubeにある動画だが、何人かのイギリス俳優が王族の誰が好きかを挙げていく。「British Stars on Which American Accent Is Hardest to Do」(米雑誌Vanity Fairのインタビュー、幾つかの質問のなかの一つ)。
毒婦メーガンが出てくる前の動画(2015/02/10)なのでハリーの人気が高いが、故人も挙がる。それを見るとやはり親しみのレベルが日本の皇室に対するものとはちがう。Keira Knightleyが「Harry? He looks quite fun.」と言うとき、もはやわたしたちのそれとは対置ができない。
いちばんのちがいは、かれらRoyal familyは、人間的であることが許されていること。スキャンダラスなダイアナ妃だって英国民から愛され亡くなっても愛され続けている。
すなわちダウントンアビーはそもそも王及び王に関わる人々が人間的でないなら、ドラマにはならなかった。という証左のドラマになっている。
テレビシリーズの存在を知っていたが、見たのはこの劇場版がはじめて。愛憎、確執、隠し子、ゲイ、人間模様をつうじてダウントンアビーが言いたいのは下働きも侍従も王族も「わたしたちもにんげんです」てことだと思う。登場人物たちは品位を守りながら、だけど譲歩もしながら生きている。とりわけキーパーソンはマギースミスが演じたおばあ様。死期を知ったかのじょは頑迷なように見えるけれどじつは新しい世代を受け容れる慈悲がある──伝統をまもりつつ変化を拒まないそんなダウントンアビーのスピリットを代弁する人物像だった。
派手ではないが、したたかな主張をもった映画。
わたし/あなたがなまえも名乗らずに好きなことをコメントできるならば他人様が誰とけっこんしようと関知するところじゃない。無力なわたしは国にどれだけ庇護されているのかを知っている。
いちばんかわいそうなのはこんな狭量な国民に囲まれている皇室。なんでも好きなことを好きなようにやって生きてほしい。
驚きの完成度
テレビシリーズを知る人なら絶対に楽しめる、ダウントン決定版!!
前半、地上(貴族)と地下(従者)でいろんなトラブルをばら撒いた挙げ句、ラストに向かうにつれ綺麗に収束してゆくさまは本当にお見事! カタルシスさえ覚えます。
王室から来た執事やシェフを個室に監禁したときはどうなることかと心配したけれど、、、なぜか丸く収まってました笑。アンナも相変わらず男前!
やもめになっていたトム・ブランソンや、執事を引き継いだトーマス・バロー…彼らのアフターフォローをきちんとしている脚本にも感動しました!
豪華絢爛な調度品や衣装も相変わらず素晴らしい。
ダウントンワールドを堪能させてもらいました(^o^)
執事ってかっこいい
TVシリーズを知らない状態で観た。
登場人物が多くて、なかなか顔と名前が一致しなくて苦労したけど、嫌な奴が分かりやすかったから楽しく観れた。
屋敷を所有している華やかな貴族階層の人達が抱える苦悩と、その屋敷で働く使用人達のプライドが入り交じって面白かった。
名前忘れたけど、執事のおじいちゃんにメチャメチャ共感出来たし、かっこ良かった
華やかの世界はA面よりB面。
マギー・スミスが好きで鑑賞。ドラマシリースは見たことはない。
登場人物が多いが、個々の個性が際立っており混乱なく鑑賞できた。
イギリス王室、貴族、その従者たちの表と裏を軽快にすっきりと描き出し、
とても好感の持てる作品。
華やかの世界は、A面よりもB面。
それにしても、イメルダ・スタウントンとジュディ・デンチはいつ見ても間違っちゃうのは私だけ?
世界観が素敵
英国のインテリアが好きで、ファンの方には申し訳ないが、参考になればという程度で鑑賞した。予想以上によい作品だった。
イギリスの貴族や部屋の雰囲気が楽しめる上に、どの登場人物も人間味があり、それぞれ誇りをもって生きている姿が良かった。後味も良い。
最後のバイオレットの舞踏会を鑑賞する様子が、時代を移り行くのを見守っているような表情に感じて心に残っている。
個人的に、ハリーポッターシリーズに出演したキャストが何人か出ていたこともテンションが上がった。順番は逆だったがドラマを見たいと思う。
シリーズ途中だったので続きを観たくなった
TVドラマは途中で観るのを止めていたのでわかるか不安だったけど、とてもいい映画だった。時代が変化する中で家を維持していくことに悩むメアリーに共感。国王夫妻が滞在するという大きな出来事のなかで巻き起こる人間ドラマはハラハラしたりちょっと笑えたり。イメルダ演じるモード、バイオレット、イザベル、3人の老婦人のシーンが一番好き。登場人物がそれぞれの立場で前向きに生きていこうとする姿に感動し、美しく佇むダウントン・アビーの館をしみじみ眺めた。
白鳥貴族
英国貴族の大邸宅で起きた殺人ミステリー『ゴスフォード・パーク』。いわゆるアップステアーズとダウンステアーズの対比がお見事だったその脚本を担当したのが、大ヒットTVドラマ・シリーズ『ダウントン・アビー』生みの親であるジュリアン・フェロウズ。男爵としての爵位も持つフェロウズ脚本による本映画化作品は、過去そして現代の英国社会にも目配せした奥行の深い歴史ドラマに仕上がっています。
時代設定は1927年。ナチスドイツ台頭とともにイギリスからアメリカへと覇権交代が進む中で、斜陽を免れないある地方貴族の物語。盛り沢山のテーマが(すし詰め状態で)目まぐるしく展開される本作は、(殆どTVシリーズを見ていない自分が言うのも気が引けるのですが)”シーズン7”の総集編ともいうべき濃厚なテイストが魅力となっています。本作が興行的にも大成功をおさめた理由として、キャサリン妃のファッションを競ってまねたがるロイヤルオタクにとどまらない幅広い層の支持を得たことがあげられるでしょう。
ファンムービーとしてだけではない本作の魅力を、(自分が気づいた点だけ)箇条書きにしてまとめてみましたのでどうぞ。
①王族付下僕vsダウントン・アビー付下僕の主導権争い
キング&クイーンの行幸(ブレグジット)を巡るエリート(グローバリスト)vs保守反動派の争いの隠喩ですかね。行幸にわきたつクローリー家の人々、意外とアメリカ人と同じポピュリスト?
②後継者問題
いかにして後継者に財産を残し家を継承していくかが、貴族にとっては最大の関心事。『ギリギリ(の生活)はいやなの』とはいいながら、ラスト斜陽する運命と戦う決意を固めるメアリー。キングが行幸しようが、ボイラーが壊れようが、雨が降ろうが、貴族は優雅に躍り続けなければならないのです
③身分違いの恋
ジェームズ5世の後継者エドワード8世の“王冠をかけた恋”をベースにしているテーマといえるでしょう。チャールズ皇太子しかり、ヘンリー王子しかり。やはり歴史は繰り返すのでしょうか。
④キング暗殺未遂事件
独立戦争の熱冷めやらぬ当時、アイルランド人のトムが事件発生を未然に防ぐのです。共和主義と保守反動主義を融合したポリティカルな演出が現代の世相ともマッチしています。
⑤執事バローの同性愛
『日の名残り』で当主に暇を出されたホプキンスもそれぽかったけれど、実際メアリー王女に仕える執事たちには同性愛者が多かったとか。娘のエリザベス(現女王)やマーガレットに変な虫がついたら困りますからね。史実をふまえたLGBTへの配慮ですかね。
水面を優雅に泳いでいるように見える白鳥も、水面下では足をばたつかせている。それが俺たち貴族なのさ、と劇中誰かが語っていましたよね。その水面下の動きをしっかり支えているのが、ダウンステアーズの下僕たちなのです。脚本家フェロウズは英国民にむけてこう言いたかったのではないでしょうか。キング&クイーンの行幸で家計を圧迫されようと、ブレグジットで経済的停滞を招いたとしても悲観することはない。我々は名誉を取り戻したのだから。
初めて見るジャンル
冒頭から顔も名前もわからず、何についての物語なのかも知らずに進んでいって、最後には一族が大好きになっている。サスペンスでもアクションでもないこの内容で2時間飽きさせない傑作だと思う。ラストの舞踏会は圧巻。
ダウントンラバーズのためのご褒美フィルム
TVシリーズをAmazonで観ていつの間にかファンになりましたが、いやぁ映画版は予想よりも3割位面白かったです。
登場するのは、いつもながらひと癖も二癖もある人ばっかりだけど、結局みんなダウントンの事が大好きで、そのためにみんなで頑張って結果的にみんなちゃんとめでたしめでたしといったいいお話しでした!
相変わらずヴァイオレットお婆様は最強で、やっぱり彼女がダウントンの最後の砦なんだなぁと思いました。
それにしてもどの場面も風景が綺麗で、やっぱり英国の芝は青いなぁと感じた次第です。
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