ANIMAのレビュー・感想・評価
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【ポール・トーマス・アンダーソン監督がジョニー・グリーンウッドではなく、トム・ヨークと組んだ理由を考える。】
レディオ・ヘッドの音楽的支柱がジョニー・グリーンウッドであることは、ファンであれば、周知の事実。
そして、クラシックをベースにしたジョニー・グリーンウッドの音楽の素養はロック界以外でも、高く評価されている。
映画界でも、”少年は残酷な弓を射る””ビューティフル・デイ”の2作で彼を起用したリン・ラムジー監督と並び、ポール・トーマス・アンダーソン監督は彼を、”ゼア・ウィル・ビー・ブラッド””ザ・マスター””インヒアレント・ヴァイス”で音楽担当として起用している。
彼は、”ファントム・スレッド”でも、ピアノやストリングスを多用し20以上の楽曲を提供している。
そして、”ファントム・スレッド”に提供した楽曲で、アカデミー賞にノミネートされるなど今や”映画音楽界における重鎮”であるのも、周知の事実である。
-ちなみに、”レディオ・ヘッド感”はほぼない。-
という流れを知っているので、今作をポール・トーマス・アンダーソン監督が担当した、と聞いた時には嬉しくもあり、可成り驚いたのも事実である。
だが、リメイク版”サスペリア”の世界感の一翼を担っていたのは、トム・ヨークが担当した”Suspirium"(この曲は素晴らしかった・・)を始めとした楽曲群で会ったのは間違いない。
-近年の”レディオ・ヘッド感”満載であった。-
今作では、ポール・トーマス・アンダーソン監督が、トム・ヨークの醸し出す世界感を見事に映像に落とし込んでいる。
今作制作の背景に何が合ったかは知らないが、”パブロ・ハニー”から”レディオ・ヘッド”を愛聴している者としては、嬉しい限りである。
<人並外れた芸術家は”同類”をきちんと、”嗅ぎ分ける”ということであろうか・・>
どちらのファンでも楽しめる
J・グリーンウッドとのタッグが記憶に新しいP・T・アンダーソンが、フロントマンであるT・ヨークと短編ではあるが映画を撮った本作。
Radioheadのファンってより、P・T・アンダーソンの監督作が好きな映画ファンってより、やはりT・ヨークが好きなファンには堪らない筈。
とにかくT・ヨークのツラ構え、役者然とした佇まいに存在感、顔が素晴らしく良い。
作品自体は曲も含めて飽きずに楽しめるが、内容や意味はいざ知らず、P・T・アンダーソンが撮ったからこそのテンションは否めない。
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