「殺人パペットの残酷ショーパラダイス!」パペット・マスター KinAさんの映画レビュー(感想・評価)
殺人パペットの残酷ショーパラダイス!
殺人パペットがあの手この手で殺しに来る、ドキドキワクワクのホラーコメディ。
ネオナチならぬガチナチレイシストの呪いと復活。
予想の10倍は死人が出ていて笑ってしまった。
大量に出る死体、死体、死体。
気合い入りまくりのグロゴア描写も大盤振る舞い。
レベルの高い殺人訓練を積んできたパペット達の発表会かな?凄惨に殺された人間の展覧会かな?というノリである。
テンション高くて大変よろしいこと。
実に個性豊かなパペット陣にはどうしたってウキウキしてしまう。
異様に強く、殺傷能力のなんとまあ高いこと。
お気に入りはプロペラロボットみたいなやつと、キモすぎベイビー総統。
メイン人物はもちろん、殺され要因のモブまでコテコテにキャラ付け味付けされ、彼ら彼女らが殺されるたびにエキサイトできる。
全身整形バービーおばさんと好色富豪ジジイが好き。
クマさんマスター大好き。ほんと好き。
尋常じゃないテンポで人が死んでいく。
残酷ショーパラダイス!イェーイみんなみんな殺されてしまえー!という痛快さの中に、わりと本気でショックを受ける無慈悲な展開が混ざり、パペットとトゥーロンへの恐怖をきちんと感じさせてくれた。
エドガーとアシュリーの恋のテンポもまた尋常じゃない。どちらも可愛い。マーコウィッツのほっぺはポョポョとしたい。
最初の会話から密かにエンジン全開で盛り上がってるの好き。離婚したばっかで何してんの?というツッコミもご愛嬌。
命からがらの中で流れかける陽気なミュージックが好き。
ユダヤ人、ロマ、同性愛者などなど、見方によってはかなりギリギリの表現も。
しかしそんな馬鹿みたいな蔑視に対する反骨の心をしっかりと示してくれる。
当時の警察官のサバサバした対応からは本気の怒りの情をひしひしと感じた。
ブラックユーモアとして受けて笑いつつ、「絶対に許さんぞ!」という気持ちが植え付けられた。
シリーズ未見で鑑賞してしまったけど、たぶんあまり問題なかった。
オリジナルキャストが出演していたり、シリーズファンには堪らないお馴染みのネタなんかもあっただろうと思う。
本作が非常に面白かったので、ゆっくりシリーズを観てみたいなと思う。