「非情の罠」キューブリックに魅せられた男 梨剥く侍さんの映画レビュー(感想・評価)
非情の罠
キューブリック監督は「時計じかけのオレンジ」以来のお気に入りだったが、「バリー・リンドン」でブリンドン卿を演じた役者に、その後こんな数奇な運命が訪れていたとはついぞ知らなかった。完全主義者の監督の創る作品は素晴らしいが、巻き込まれるスタッフやキャストはたまったもんじゃないのだろう。同作では荘園領主がイギリス軍を迎えるシーンだけで9日間連続で撮り直したとか。
そんなキューブリックも亡くなってしまった。若い頃好きだった監督や俳優が(仕方のないことなのだが)次々と鬼籍に入っていくのが淋しい。最後にヘンデルの「サラバンド」が流れるのが追悼にふさわしかった。
「シャイニング」の子役ダニー・ロイドの現在の姿がちょっと衝撃的。
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