「己れの保身と「初」への怖れが差別の本質」レディ・マエストロ こばりんさんの映画レビュー(感想・評価)
己れの保身と「初」への怖れが差別の本質
女性「初」の指揮者を目指している女性を取り巻く、当時の悪癖とそれを乗り越えようと奮闘する姿を描いた作品。20世紀初頭なら、さもありなんと思われる状況が良く分かる。主人公の行動の清々しさが胸を打つ。
とはいえ、今も女性の首席指揮者がおらずベスト50の指揮者にも女性が選ばれていないのはどうしたことか。クラシック音楽を取り巻く人びと(指揮者、演奏者そして観客も)には、今だに女性を軽く見る風潮や心理が働いているということはないのか。
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