「誇り高き戦車ヤロー共の命の輝きを観よ」T-34 レジェンド・オブ・ウォー Masuzohさんの映画レビュー(感想・評価)
誇り高き戦車ヤロー共の命の輝きを観よ
ミリタリー、戦車等の知識はそれほど無いので
ソコソコ予習してから観に行きました
リアリティ、カタルシス、多少のファンタジー
満載の非常に楽しい作品でした
着任するや単機で敵戦車をバッタバッタ鉄屑に
してしまうニュータイプ主人公が相打ちで捕虜になり
それでも脱出を図っていきます
ソ連軍の主力戦車T-34は大量生産重視で設計され
表面には鋳造の粗い仕上げが残る外観ながら足が速く
装甲に傾斜を付けて砲弾を受けにくくする特徴を持って
おり、そんな特徴が戦闘シーンで非常に表現されて
いました
また戦闘シーンだけでなく、整備の後蘇ったT-34/85が
白鳥の湖をバックにバレエのごとく舞うシーンは最高でした
あれほどロシアらしい表現は無いでしょう
バス停のシーンも最高に洒落ていましたね
色々ありますが
個人的に最も印象深かったのは登場人物達が
命を投げ出さない事です
美しさを出そうとしてかただの死にたがりを
出すだけの勘違い戦争映画がよくありますが
この映画にはあくまで生への執着を感じます
仲間が動けなければ助けに行きます
実際のソ連はとんでもない犠牲者を出しながら
勝利を得たわけですがこのあたりは少しでも
祖国のために散った命を救いたいという制作者側の
意向もあったのではないかと思います
これは日本人としても国のために命がけで戦った
方々に敬意の他ないのは世界共通のハズです
そんな感じもあってか敵が堂々と武人であったり
見た目以上にファンタジックな感じで描かれていきますが
逆にやりたいことがよくわかって効果的だったと思います
どんなにリアリティを追求したって映画ですし
公開されている劇場がそう多くないようですが
爆発音などの音響、大画面と共に
味わって欲しいと思います
おすすめです