犬王のレビュー・感想・評価
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だいたい予想通り
特報が『監督◯◯、脚本◯◯、キャラクター原案◯◯、音楽〇〇』って、『この作品のためにかき集めました』っていうスタッフの紹介だったんだよね。「内容に自信があったら、内容の紹介をするのでは?」と思ったので、内容は期待してなかったの。
だいたい予想通りだったかな。
伝統芸能と絡めながら『ほら、こんな画ができた』『こんな音楽も』ってやってるんだけど「それがどうした」っていうクオリティなんだよね。
なにがしたいのか分からない作品なの。
原作のストーリーについては、そんなに語ってないから、そこはウリじゃないと思うんだよね。
『音楽と映像で魅せてやるぜ!』ってことだったと思うんだけど、肝心のそこがショボい。主演は野村萬斎の方が良かったんじゃないかな。琵琶の調べにのせて、劇場を黙らせるようなパフォーマンスって、それなりにその道の人じゃないと難しいのでは。
最後のパフォーマンスもほぼ新体操だったね。あれ『モーションキャプチャーしてんだよ、すごいでしょ』ってシーンかな。
観てて思ったのは、《アニメ》っていうジャンルが《猿楽》に完敗してる。それなりの高さにある他のジャンルをアニメはまだ取り込めないんじゃないかな。それはなんでかって言うと、多分、造り手の勉強不足だと思う。アニメ以外の他のジャンルも吸収して、すごいものを創って欲しいな。
舞台は新鮮だが
室町時代×ファンタジー、は珍しい。
ミュージシャンの路上ライブで売れていく、は室町だから新鮮だが、ネタとしてはありきたりでやはりすぐ飽きる。友一ライブはくどい。
犬王のライブごとに舞台を作るのはすごいが、なくてもファンタジーなイリュージョンで何とかできたのでは…。犬王ライブは楽しめた。
友有の死までがダラダラとしていて意外性が弱まってると感じる。
ラストの現代も余分なのでは?
地縛霊?となり解放されるまでなんで600年かかる?
ラストも納得!
物語は史実と空想を織り交ぜ、舞台は過去から現在迄の最高を詰め込んでいる
アニメで出来ることをやり切ろうと引っ張って行ってくれる筋力が好き。作画の熱さと落ち着きのバランスが秀逸。 全てがお手本で、映像表現には斬新な芸術性を感じた。声の演技もリアルで引き込まれる。
猿楽に対する描写への敬意も感じられた。芸を極めることの難しさ。桜の中で舞う犬王最後の舞も儚く哀しくて美しい。今までの派手で自由で長い時間をかけて描写した舞台との対比が際立つ。
主人公達が不遇やハンデをものともせずに努力と準備で乗り越え、大衆を惹きつけていくさまはいつ観ても爽快。
犬王の歌は鳥肌が立つ程見事。友有の歌も素晴らしく、なにより気持ちが伝わってきた。
観賞中、ストーリー終盤の展開は納得できず置いて行かれた。犬王が顔を取り戻してハッピーエンドで終わって欲しかった。
しかし「友有は不屈反骨のロッカーになったこと」「犬王は友の為に幕府の要求に従ったこと」「最後の舞台で流れる竜中将のラストフレーズと二人の出会いのシーンやエンディングで流れる曲にて繰り返されるフレーズが同じ気がすること」にあとから気付いたので納得した。大変美しい終幕だったと思う。
二人の出会いのシーンやエンディングにて流れる曲で繰り返されるフレーズの竜中将での歌詞は「我らの心共に此処に在り」。折角人気の絶頂に辿り着いたのに、幕府に潰されてしまう。そうして引き離された二人が、600年後に再会する。友有は死んでいない。記録になんか残っていなくても、友有座は不滅だ。
出会った頃のわくわくする気持ちが何よりも大切で、そんな相手と心を通わせる幸せ。熱い勢い。大切なことを教えて頂いた。
私はノれなかった
ストーリーは置いといて、取り敢えず、歌とダンスがエモければ良いかと思って鑑賞してみたが、肝心の歌とダンスにノれなかった。
歌はクイーンのWE WILL ROCK YOUのパロディだったし、ダンスは器械体操をやってみたり、マイケルジャクソンのマネをやってみたりだったし、私には滑稽にしか写らなかった。
怨霊
鮮やかな立ち上がり、多彩な画とテンポの早い展開。気持ちは高まり、この2人からどのようなアートが生み出されるのかとゾクゾクする。
しかし失速。その音は明らかに現代から持ち込まれたもの。新しさがなければならないが、現在に生きる者には感じられない。なぜその時代の音だけで構成しないのか違和感。演奏映像と音がシンクロしない。ライブ感がない。魂が呼び起こされるには及ばないグルーブのなさ。映像の群衆と同じようになれれば成功。しかし全くその気にはなれない。歌詞が聞き取れずにメッセージも伝わらない。映画館に浮き上がる室町の群衆。長くて退屈。それが何度と繰り返される。
同じアニメ映画の「音楽」はベースとドラムで心が揺さぶられ、たて笛一本で持っていかれた。読経と木魚だけで酔えるもの。その力がここに感じ得なかった。
なぜ片方はこだわり、片方は折れたのか。光を取り戻せぬ者と醜さから解放された者の違いか。考えは及ばぬが、あまりふたりに心を寄せるに至らなかったのも正直なところ。
辻褄が合っているように感じなかった…。
犬王が徐々に人間の体や顔になっていく過程で、何故そうなっていくのかが、よく分からなかったため、どうしてもご都合主義の映画に見えてしまった。
初めは足がはえたとき、いきなり足が生えたようにしか見えず、次は伸びきっていた手が普通の手になっるのも、きっかけがイマイチ分からなかった。
しかし、化け物と言われた顔が美男子の顔になったときは、悪魔に魂を売った父親が死んだからかなというのだけは、なんとなく理解した。
後半、犬王だけが将軍に召し抱えられて、友有だけが殺されてからの犬王の葛藤ももっと見たかった。
そうすれば、最後の死後の世界での二人の再会も、もっと印象深いものになったのではと感じた。
終始、物語に入り込むことが出来ず、途中寝そうだった…💧
犬王レビュー
犬王はドロロと同じプロットかな。現代音楽を能にしたら民衆にウケた。文化的な古い日本文化はアメリカの洋楽に食われたという比喩でもあるし、それが新しいとするごちゃ混ぜ日本文化の現状の賛美でもある。暗転させるイメージ作りなのか、或いは本能的に演舞は劣っていて、ミュージカルが優っているのを表現したかったのか考えさせられる。終わり方の序破急や、影絵でクジラを表現するなどの、もしかしたら昔のやり方でも現代で同じ演出も出来るという描写などは素晴らしい。全体的に湯浅監督っぽくなかったのは残念。あと犬王が身体障害が有るのが特異として最初は描かれてるけど、後々身体障害は悪として描かれてるのも何だか。
美しいものは醜いものから生まれる
圧巻の音楽、胸がワクワクする音響、心地よいセリフ回し、圧倒される映像。とても楽しかった!
特に鯨の場面の吸い込まれるような迫力に取り憑かれ、また観に行く予定を立てました。
犬王の異形の姿から生まれる声と動きが素晴らしく、憑き物が落ちて人間の姿になっていくにつれて「まとも」になってしまっていくことが残念に感じるほど。
しかしそれもまた人間だと思わせる物語に心が締め付けられました。
最後、犬王が自分の物語を続けることを笑って諦めたのは友有のためなんですよね。
でもそれが叶わず、友有は最後までもがいて足掻いていた。だから600年も彷徨っていた。
だけど犬王も600年、友を探し続けていた。
そのラストで泣きました。
パンフレットを読んだらそれがわかります。
原作を読んだらさらに深まるのかも。
もっと二人の物語を知りたい。
卑しき美
猿楽一座に生まれた異形の犬王。
平家の呪いで盲目となった琵琶法師の友魚。
運命的に出会った2人は斬新な手法で全く新しい猿楽をエンターテイメントとして確立していく。
時代の寵児となった2人のスターの歴史に隠された物語。
こんな猿楽見たことない!(そもそも猿楽生で見たことないけどそれは置いといて)
猿楽の舞台というよりも、これはライブ。
路上ライブからフェス、全国ツアーを経て、遂には武道館まで行ってしまうような彼らの革新的なステージは本当にテンポ良く、こちらもエンターテイメントとして楽しませてもらった。
森山未來も頑張っていたけど正直アヴちゃんの独壇場で、完全に作品自体を食っているパフォーマンスにやられた。
とりあえず、犬王の役をアヴちゃんにやらせようと思った人に拍手。
まるでテルマエ・ロマエのように、現代のライブにあるような演出を当時の技術で表現しているのも興味深い。
かなりデフォルメされているにも関わらず、しっかり室町時代の空気を感じることができるし、前述の通り単にライブを楽しんでいる気分も味わえる。
好き嫌いがはっきり分かれそうな挑戦的な作品だけど、個人的には大満足だった。
歴史の中の消された一面。
友魚は自分の猿楽を守り、犬王はそれを捨てた。
そして友魚は首を落とされ、犬王は生涯寵愛を受けた。
権力者に盾を突けば消され、権力者に上手く取り入れば生き残れる。
あまりにも儚いけどただそれだけのこと。
〜
驕れる人も久しからず
只春の夜の夢の如し
猛き者も遂には滅びぬ
偏に風の前の塵に同じ
〜
後世に当時の人々の熱を伝える平家物語と犬王たちの物語があまりにもリンクしていて胸が熱くなった。
南北朝廷・足利時代の壇ノ浦、漁師の息子・友魚(声・森山未來)。 少...
南北朝廷・足利時代の壇ノ浦、漁師の息子・友魚(声・森山未來)。
少年が暮らす村に京から死者がやって来た。
目的は、平家とともに沈んだ大王の三種の神器・草薙の剣。
友魚が海底で見つけた箱を開けた途端、剣が光り、友魚の父の腹を切り裂き、友魚の眼から視力を奪ってしまった。
盲(めしい)として生きる他ない友魚は、年老いた琵琶法師(当然、盲目だ)の導きもあり、琵琶法師となり、京へと上る。
程なくして友魚が出逢ったのは、異様な面相を瓢箪で隠した、異形の少年能楽師・犬王(声・アヴちゃん)。
犬王には故あって平家の亡霊たちがとり憑いている。
「平家物語」の語り手・琵琶法師の友魚は、犬王に憑いている亡霊たちの名もない物語を語り、犬王はこれまでにない能舞いでそれを表現する。
京の都は、異端の琵琶の響きと舞いに熱狂されていく・・・
という物語。
時の北皇・足利義満(声・柄本佑)によって、平家の正史は決定され、友魚と犬王の語る物語は異端とされ、封印される・・・とこの後、すこし物語が展開して映画は終わるので、物語としてはシンプル。
(その他、犬王の出自についての謎解きめいたものも付加されるが)
異能、異端、異形・・・と「正」とは程遠い物語が繰り広げられ、それは「アナーキー」「パンク」と呼ぶに相応しい。
そうだ、そうなのだ。
この映画は、マジョリティの中にあるマイノリティの部分を呼び覚まさせる映画なのだ。
それを湯浅政明監督は傑出した映像表現で魅せていく。
もっとも驚嘆したのは、盲いた友魚が観る風景。
まったく見えないのではなく、モノの影がぼんやりと浮かび上がる。
アニメで見えないものを描くとは!
その驚き。
友魚と犬王のセッション能は、現代のミュージカル、パフォーマンス、サーカス、それらに類似している。
そんなものが、足利の世にあったのか?
いや、「?」をつけてはならない。
「なかった」というのは容易いが、歴史として記録されていないからといって、なかったとはいえない。
この異端ぶりに共感できるかどうか。
「多様性」といいつつ、この異端ぶりを拒絶することは、硬直そのもの。
「正史」を採用した立場と同じというもの。
などと御託を並べたけれども、とにかく、この映画、餡子部分の異端能の描写が素晴らしい。
考えるな、感じろ。
周りには小さな亡霊たちがいるはずだ。
グロ楽しいミュージカル
ロックやオペラ、新体操やブレイクダンスやったり、歌と踊りと音楽を詰め込んだ作品。
絵柄がちょと生々しかったり、グロ要素が合ったりと少し人を選ぶかも知れないが、とても面白い。
結果的見れば犬王が全部得て、トモナが全部失うので、それをどう思うかで評価は別れそう。
自分はホラーを除いて、バッドエンドは脚本の力不足だと思っているので、評価は辛め。
トモナがやりたいことを見つけ、地の底に落ちた時、面白くなってきたなというところで終わってしまってとても残念です。
アニメならではのファンタジー時代劇
この頃の能楽師と言うと観阿弥、世阿弥が有名だが、この犬王に関しては資料がほとんど残っていないらしい。そこは想像を交えながら創り上げていったということだ。
原作は「平家物語」の現代語全訳を手がけた古川日出男による小説「平家物語 犬王の巻」(未読)。それを「夜は短し歩けよ乙女」、「夜明け告げるルーのうた」、「きみと、波にのれたら」の湯浅政明が監督した作品である。
湯浅監督と言えば、独特の世界観を持った鬼才で、今回もその資質は画面全体から感じられた。デフォルメされた表現、ダイナミックな演出、ヴィヴィッドな色彩感覚。物語自体のテイストは夫々違うが、どの作品を観ても湯浅作品だと一目で分かる。
尚、本作を製作したスタジオ、サイエンスSARUは湯浅監督が創業した会社である。同社は同じ古川原作の「平家物語」のテレビアニメ版も製作しており、昨年FODで先行配信され、今年の初頭からテレビ放映された。自分はそちらのテレビシリーズも観ていた。物語の時代設定は異なるものの、両作品が同一の世界観にあることが良く分かる。本作単体でも十分に楽しめるが、観ておくとより深くこの世界観を楽しむことが出来るのではないだろうか。
見所は何と言っても、犬王と友魚が奏でる歌とダンスのシーンである。もはやロックコンサートと言わんばかりの盛り上がり方で、その熱気は時代劇であることを忘れさせるほどだ。アニメーションでしか表現しえない斬新なステージパフォーマンスは、単純に観ていて気持ちがいい。エレキギターの音がするのはおかしい、他の楽器メンバーはどこから集まったのか、大掛かりなステージ照明はどうやって調達しているのか。そうした突っ込みは、ここまで振り切った演出を見せつけられると、もはや野暮に思えてしまう。それくらいこのライブシーンは面白く観れた。
ただし、演奏される音楽のバリエーションについてはもう少し増やして欲しいと思った。最初の数分は確かに圧倒されるのだが、延々と同じリズムと音階で歌われてしまうと途中で飽きてしまう。
湯浅監督は過去にもミュージカル的な演出を自作の中で度々取り入れてきた。おそらく、こういうのが相当好きなのだろう。しかし、今回は1シーンだけ実験的にやるわけではない。尺から言えば全体のおよそ1/4ほどが歌とダンスのシーンだ。それだけ長時間の”間”を持たせるためには、やはり音楽自体にもう少し変化が欲しい。
物語は中々面白く追いかけていくことが出来た。異形の犬王にかけられた呪い、友魚の運命を紐解いていくシンプルな構成は大変観やすい。彼らの音楽が朝廷の怒りを買うというのも、ある種本作をロック映画と捉えれば実に分かりやすい構図である。
アメリカン・ニュー・シネマよろしく凄惨な結末が待ち受けているが、ラストでその悲劇を少しだけ和らげてくれるのもロマンチズムの境地という感じがしてよかった。犬王と友魚の友情を永遠のものとすることで、まるでお伽噺のような不滅性が感じられた。
作画は所々に実験的な手法を取り入れながら、湯浅監督らしいデフォルメされた世界観を魅力的に構築している。特に、中盤のくじらの歌のシーンは圧巻の作画である。
惜しむらくは、クライマックスのライブシーンはもう少し爆発力が欲しかったか…。湯浅作品のクライマックスはダイナミックな祝祭感で盛り上げるられることが多いが、今回は過去作と比べると幾分大人しく感じられてしまった。むしろ中盤のクジラの歌のシーンの方が熱度が高いくらいで、ここから更に吹っ切れた音と映像のコンビネーションを見せて欲しかった。
キャストに関しては素晴らしいと思った。犬王を演じたのはロックバンド女王蜂のヴォーカル、アヴちゃん。本業が歌手なのでその実力は存分に発揮されていたと思う。友魚を演じた森山未來の表現力豊かな歌唱も良かった。
語り継ぐ者達を、語り継ぎたかった物語
能のこともあまりわからず、ほぼ前知識なしでの鑑賞だったが率直に言うとかなり楽しめた!
琵琶をギターに、歌う魂はロック。
メロディーや舞踊にパターンがあったらもっと面白くなった気もするが、舞台演出などが壮大で見ごたえがある。発声OKの応援上映だったらもっと楽しかっただろうな。
<ストーリーについて>※以下ガッツリネタバレです※
犬王と友有(あえて友有とします)ステージに引き込まれながらも、この物語が描きたいものはなんだろう上映中考えていた。
そして最後のシーンで、この物語は「犬王と友有がいた」ことを語り継ぐための物語ではないだろうかと思い至った。
すぐれた才を持ちながら、歴史にその名をほとんど残さなかった犬王。
そして「なかったことに」されて、成仏できずに琵琶を演奏し続ける友有。
まるで、滅んでしまった平家の亡霊のようではないだろうか。
能と音楽を通して、二人は平家の亡霊が「この世にいたこと」を伝え続けた。
そんなふうに犬王と友有がやってきたことが、まさにこの映画を(もちろん原作小説も)通して600年後の現代に蘇ったようであった。
「自分たちがこの世にいたことを誰かが知るだけで報われる」
「我々の物語を消させはせぬ」
私達がこの映画で彼らがいたことを知ったことで、彼らは報われたのであろうか。
どろろ+バケモノの子+平家物語+能楽
伝統芸能を現代的にアレンジしたところは、いいと思う。発生当時は新しかったわけだし、庶民に人気があるものは、必ずしも後世まで残ると限らない。だから、大胆に脚色して構わないんじゃないか。照明とか、幕とか、舞台道具とかのアイデアもおもしろい。本物の舞台でも見たいくらい。
だけど、脚本が野木さんの割に、難しくないかな。もっと伏線回収のカタルシスが味わえると期待してたのに、あまりスッキリしない。友情の終わりも、なんか美しくない。犬王も、犬王の父も、友魚も、最終的に自分の欲望を通すだけというのが、なんかなー。犬王の父は、自分が望む舞をできるように、魔の面と取引したんだっけ? 結局、願いは叶わなかったの? 犬王の方が努力をしたから、父から奪っていったのか? 友魚は平家の語りを創造することに、こだわりを持っていたっけ? 目が見えないのに、ビジュアル面を演出するのは、誰のプランなの? ライブシーンが長すぎて、せりふでそのへん言ってたとしても、思い出せない。んー、原作を読んだ方がいいのかもしれない。
ダンスの表現はきれいだった。ストリート、バレエ、エアリアル、誰かの動きを写したのかもしれないが、躍動感がとても出ていた。犬王、これだけ多彩な身体表現ができるだけあって、筋肉モリモリのナイスボディ! ただ、顔はあまり好みではなかった。残念。義満に恫喝されたとはいえ、友魚の命乞いとか、こっそり会いに行くとか、そういうのはできないんかい! 冷たい奴!
湯浅監督の作品は、2つしか見てないんだけど、両方ともライブシーンがあった。この方は、音楽とダンスをアニメで表現することに、こだわりがあるのかな。それはいいけど、もう少し物語にも重点を置いて欲しい。登場人物の描写をしっかりすれば、観てる側が感情移入できる。それがあって、ライブシーンがより活きるのではと思う。
来場者プレゼントのポストカードもらった。
怪奇かつ前衛的でたのしい。
友魚が盲目になった時、どうやって、周囲や文字を読み取っているかのアニメーションの色使いと表現がよかった。
湯浅アニメーションの緩やかかつリズミカルな動きが好き。
能楽や時代劇、室町時代など、個人的に鑑賞するのに少しハードルが高い内容だが、
ロックンロールにしたり、ライブ感を演出したりとアレンジされているのがよかった。
冒頭の、友魚と友魚の父が呪われるシーン、ラストのシーンはとても引き込まれた。
ひとつひとつのライブシーンは長かったが、繰り返されるのは湯浅アニメーションのお約束なような気がするから仕方がないか・・・!
アヴちゃんは、『千と千尋の神隠し』のカオナシぽくて、不気味さの中のキャタクターへのおもしろさを感じる演技・声質だった。
○ あゔちゃんの歌声がとても良かった 現代の音楽と琵琶の音色の融合...
○
あゔちゃんの歌声がとても良かった
現代の音楽と琵琶の音色の融合がすごかった
アニメーションが斬新だった
×
内容が濃くもなく薄くもない。伏線回収は面白かったが、少し回収するのが遅い気もした。
いい意味でも悪い意味でもあゔちゃんの歌声に助かりすぎていた。
友魚役の方の声があまりあっていないように感じた。
歌のシーンに長い割に緩急がないように感じた。
歴史が分かるにしても??だと思う
私はあまり平家物語の歴史は分かりませんが歴史を知ってる人も??ってなるかなと思いました。
それから、三種の神器の一つが最初に出てくるシーンもあり伏線回収が一応されているけど弱いです。
他のシーンの伏線回収も最後の方にあったにせよ、いまいち…ふーんという感想でした。物語として弱く単純だと感じました。全体的に悲しい話です。
良かった点は、演奏シーンかな。森山未來さん・アヴちゃんの声優力や歌や、ライブ感覚でそこだけ切り取ると音楽や絵の綺麗さを楽しめました。能楽無視でそこが時代錯誤と言った印象でした。
バンドです。
以上です。
能楽ファンとしては
世阿弥と人気を2分したといわれる犬王(道阿弥)の映画とあれば能楽ファンとして見過ごせない…と楽しみにしてましたが、う~ん残念な作品でした。当然、世阿弥との芸の競い合いや確執が描かれると期待しましたが、まさかの世阿弥チョイ出。
それより気になったのは、手塚作品「どろろ」の完全コピーで、犬王の異形の肉体は父が我欲で我が子(犬王)の体を妖怪(?)に差し出した結果であり、犬王が舞いで妖怪たちを満足させる(?)毎に体が元通りになるという百鬼丸そのままのシチュエーションで、手塚プロに了承得たのか気になってしまいました。
クライマックスの犬王の舞いは、バレエ、体操、新体操といった現代の我々にはありふれた西洋踊り(欄干上の踊りは体操の平均台そのもの!)の組み合わせであり、見飽きたものです。もう少し、能の動きを取り入れたような画(え)にできなかったのでしょうか、残念でなりません。
犬王にかけられていた物は呪いか祝福か
トレイラーの犬王が街を駆け抜けるシーンが凄く良く劇場に走りましたが、後半になるにつれライブシーンがとても苦痛に感じ、鑑賞中は早く帰りたいとさえ思っていました。
しかし、最終的に全てを手に入れたような犬王が歌う意味、仲間、認めて貰うべき父など全てを失うシーンで
犬王にかけられていたのは呪いではなく祝福であり、少しずつ喪失していく物語だったのだと理解した時
長い腕の呪いが解けアニメの躍動感を失ったことや、実写でやればいいとしか思えなかった最後のダンスライブシーン、犬王の魅力のない呪いの解けた顔等、自分が違和感として感じていた全てが、物語の流れとして機能しており、最後の全てを持っていた子供時代の姿に戻り、歌うシーンは本当に感動的でした。
出来る事が増えるにつれ、逆に窮屈になっていくという物語は、湯浅監督の自伝的な物語でもあるのかなとも思いましたが、こちらはより妄想の域かと思います。
奏音舞台
湯浅監督の最新作という事で鑑賞。初週ながらスクリーン小さめなのがいただけないところ。
画面から襲ってくる情報量の多さに混乱しつつも、圧倒的な映像の力、音楽の狂いっぷり、歌声の響きと感動する部分もあり、自分の中でも賛否の分かれる作品でした。
まずアニメの部分、かなりクセのある作画ではあるけれど、全体的に躍動感は素晴らしいですし、隙のない美しい背景の描写だったり、アヴちゃんの歌声はさすがだなと関心するばかりです。ミュージカルというよりかはフェスでの一幕を観ているような感覚になります。フェスが大好きな自分にとって、客が盛り上がる様子がこの古き時代からもあったのだなと思うとゾクゾクが止まりませんでした。
ただ、全体的に人間描写が薄く、映像全振りなのかなと思うレベルでした。キャラクターに共感することはできず、ストーリーというストーリーも濃くないためにやや冗長に感じてしまったのが確かな感想です。
今年ベスト級になるかもと思っていましたが、そこまででは無かったという感じです。悪くは無いんですが良くも無い…。でもチャレンジ精神、そこには敬意を表したいです。
鑑賞日 5/29
鑑賞時間 11:10〜13:00
座席 H-3
全86件中、41~60件目を表示