犬王のレビュー・感想・評価
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日本のアニメ界は異才が多い
あまりポスター確認せず、なかみも知らず「犬王」という言葉の響きに惹かれ
時間つぶしに入場する。
あれ、アニメやないかい。失敗した、時代劇だと思って入ってしまった。
10分でその不思議な音楽エンターテイメント、ミュージカルとも歴史物語とも
ちがう小気味いい店舗の映像とミュージックの渦に巻き込まれてしまった。
題材の猿楽・能といった日本芸能の走りを捉えた歴史感にも感動したし。
果たしてこの題材で現代のファミリー層や若者には受けないだろうと思われる
原作を堂々と表現している。
琵琶語りをロックオペラに変えて現代バレーに魅せてアニメ化するなんて少し
身震いした。
とても良い作品、こんなアニメをもっと作ってほしい。
あとで監督調べたら、ええクレヨンしんちゃんの監督としってまたびっくり。
まあターゲット狭いので大ヒットというわけにはいかんやろけど、中ヒットくらい
して欲しい良質作品です。
何を伝えたいのか大いに疑問
ガンダム関連(それも1stガンダムに派生する作品)かシティハンターしかアニメは観ない私ですが、『アンナチュラル』等の野木亜紀子さんが脚本を担当とのことで鑑賞。一部では批判もあるようだが、琵琶を基調とした音楽は心地よく響いたし、池の寺院廻廊のシーンは予告でみて楽しみにしていたし、スクリーンを通して観ても見ごとだった。
このアニメに対する不満は政治権力に対する描き方が平板なこと1点に尽きます。私が野木さん好きだから意識し過ぎなのかな。そこが気になり、作品の本質をみるまでに至らなかった。上映時間に限界があって、そこが主題ではないのかもしれないが単なる権力批判にしか見えない。それ故に中心人物の2人を通して、制作側が何を伝えたいのか大いに疑問に感じた。政治へのツイートもされている野木さんなら別の面からのアプローチもできたのでは? 上記のように、あまりアニメを見ない私なので、あまり相性が良くないのかもしれない。
600年前から届いたコール&レスポンス!
これは好きです。めっちゃ好き!最高でした。物語、キャラクター、映像、音楽、全部好きです。時は室町時代。新たな平家の物語を琵琶ロックの調に乗せて歌い、踊り狂う、まさに狂喜乱舞のロックミュージカル!
呪われし子犬王と盲目の琵琶法師友魚が出会い共鳴し、やがて民衆を巻き込んだ大エンターテイメントの幕が上がる。叫んで、歌って、拳を上げて、足を踏み鳴らせ。自分自身の物語を拾い上げろ。これもう生のライブで見たい、いや、参戦したい境地です。私の心はずっと踊ってました。
そして松本大洋の絵が世界観とほんとに合ってる。声もアヴちゃんのちょっと初々しさのあるセリフと、それに相反する歌唱シーンの圧倒的さ。森山未來の器用さ。やられた~!やられました~!
2人が行き着いた先で出した答え。それは残酷で、醜くくて、切なくて。でもこれが自分自身の物語を拾った末に辿り着いた結果なのだろうと妙に腑に落ちた。
600年の時を馳せる2人の物語。この熱狂はやはり映画館で観るしかないでしょう!
シングを観ると
シング2を観てから他の音楽映画に厳しくなってしまった。
アネットやバブルなんて、以前なら楽しめたはずなのに。アバンギャルド型の古いロックを志向しているのはアネットに近いかもしれない。さらに、アダム・ドライバーに感じた物足りなさを森山未來、アヴちゃんにも感じた。
U2のボノは持ち曲だった。中村佳穂は人の作曲だったがはまっていた。森山・アヴちゃんは人の作曲ではまり切らなかった。アヴちゃんという方がやっている女王蜂というバンドとこの映画の音楽性はどの程度はまっているのだろうと思い聞いてみたが、女王蜂が全編掛かる方がはまっているかもしれない。
この湯浅政明という監督の作品は京都が舞台になっていることが多く、私は京都は過大評価されており、京都を有り難がる人は要注意であるという認識のため、観てこなかった。
嫌味をいうならユリイカや文藝でよく取り上げられているが、そういった雑誌を読む層が好むのはよくわかる。
京都、アートロック、琵琶法師などインテリ初老が好む要素をまとめているが、意外と若い1人客の女性が多かった。
チタンでは引っ張って生まれてくる赤ちゃんの造形こんな感じかとガッカリしたが、犬王のルックは紫と黄緑のチークを塗ってあるぐらいで、顔が観るものを汚すみたいなことを言っていたので拍子抜けしてしまった。単にブラフということで良いのかな。渋く琵琶法師の徒弟関係だけを描いても楽しそうだった。ロン毛を逸脱の象徴と捉えるのは古く感じられる。
時代劇とロックのアレンジが独創的でかっこいい
現代の音楽、ダンスのニュアンスが日本の歴史に融合。とても独創的な画造りと音楽で、終始興奮したままエンドロール。あの時代に現れたロック、ダンスアーティストの活躍と葛藤が面白く描かれていた。歴史的背景にも関心が湧く。
見届けようぞ!
今日、この後、皆様は、どんな舞台に上がります?。
ヒトの可能性は数多にあります。でも私達は、歳とともに、その可能性を自ら閉ざしていきます。
何故か?
その方が、ラクだから。
常識に身を任せた方が、効率がいいから。
その一方で、何か新しいものを探そうとする。
そんな裏腹なヒトの性が、結晶となり、この映画になったようです。チラシ一枚握りしめ、予備知識は限りなくゼロで観ました。原作買おうとしたら、本屋にありませんでした。ただ、本作を、令和のドロロとして片付けてしまうのは、惜しい気がします。
自分自身に、どんな可能性があると思います?。子供の頃の夢、その先にある可能性に身を委ねたら、どうなったと思います?。もちろん、誰もが叶えられるわけではない。夢の為なら、誰かを傷つけていいわけではない。むしろ破滅を招く可能性だってある。でもスクリーンの前なら、夢に身を任せても、いいのかな。
その先に待っているのが、残念な未来だとしても…。
そんな時は、新しい夢、拾っても、いいよね?。
舞台には、何がありました?。
今、そこにある可能性に目を背けました?。
あるいは…。
今の私の夢
活動休止状態のシルク・ドゥ・ソレイユのメンバー集めて、実写版「犬王」!。森山未來も、当然、踊ってもらいます!。
見届けようぞ!!。
「あかんべえ一休」
「犬王」の後日譚となるマンガです。猿楽と能楽の端境期であり、その後の動乱期を描く傑作。少し予備知識がないと苦戦しますが、日本史好きのお友達に教えてもらいながら読んでみてね。ヒトの可能性が、一方向にだけ進むわけではないことが、見えてきます。
様々なオマージュが織りなす新しいライブ体験
時は南北朝時代
平家の盛衰、それを拾い集め歌い語る琵琶法師
能の芸能を極めるために差し出された犠牲
先に平家物語を見ていると心に響くものが違うかもしれない
主役2人がとても良い、歌も芝居も
オマージュにあふれているが、表現が斬新
こんなライブがあったら是非行ってみたいものだ
特に忌野清志郎が歌うのを聞きたい
理屈やストーリーを求める人には不向きかもしれません
私はライブシーンが最高に楽しかった
ステージ・パフォーマンスを表現するのに、アニメーションという手法は果たして適切だったのか?
出だしは上々。平家の滅亡に端を発する怪しげな物語に引き込まれ、盲目の登場人物の脳内イメージや、異形の登場人物の動きや踊りに目を奪われる。まさに、アニメーションならではの映像表現が楽しめた。
ところが、本作の一番の見どころであるはずのステージ・パフォーマンスのシーンになると、そうしたワクワクした気持ちが感じられなくなってしまうのは、どうしたことだろう。決して音楽に迫力がないわけでも、アニメーションの美しさや躍動感が失われたわけでもない。むしろ、アニメーションの出来がよいだけに、それを、生身の人間のライブ映像で観たくなったのである。
室町時代のロックやストリートダンスなど、実写でやるとかえってウソ臭くなるかもしれないが、それでも、ステージ・パフォーマンスは、やはりライブで観たいし、どんなに優れたアニメでも、ナマの演奏やダンスの迫力には及ばないと思えるのである。
これを、なぜアニメーションで作ったのか?そんな、根元的な問いが思い浮かんだ映画だった。
前半と後半でスタッフ総入れ替えしました?
というくらい、前半の映像、作画は素晴らしく、後半のライブシーンからの音楽のダサさ(古さ)と映像の凡庸さが残念でした。。特に琵琶をほとんど無視したエレキギターと歌のダサさは特筆すべきで、その長さと相まって耐え難い苦痛でした。今どきQueenのオマージュをやるそのセンスもどうかと。。江戸時代?の人にとってはそれが新しく斬新な音楽でも、アニメーションにする以上、観てる人が心震えるような音楽で無ければこちらは古くて醒めてしまいます。これが音楽監修がもしKing Gnuなら全く別の映画になってた気がします。
犬王の異形についても、登場からその迫力は凄まじく、いったいこれがどのような展開になるのか楽しみだったのに、どんどん普通になって行くという、想像と真逆の展開に悲しみを覚えました。そしてついには犬王の仮面取ったらまさかのデビットボウイ??には呆れて爆笑してしまいました。。
しかし松本大洋のキャラクターデザインとSARUの作画は本当に美しく素晴らしく、前半の30〜40分?は震えるくらいワクワクしたのに、後半にかけて全てをチャラに、いやマイナスにして終わりました。
なんだか惜しい、、残念な映画でした。
ベジャールのボレロ、デヴィッドボウイ、クラウスノミ 私の知る限りの...
ベジャールのボレロ、デヴィッドボウイ、クラウスノミ
私の知る限りの、瞬時にインパクトのある印象が噴き出す。
エンタメ性よりも芸術性をより感じ、感性が刺激される。
犬王や能の事に詳しければより楽しめるだろうけど、表現の部分だけを堪能しても良い気がする。
考えるな、酔い痴れろ。
アニメーションでしか成し得ない映像表現。
古今和洋の音楽。
ものがたりは古典ベースだから問題ない。
ただ何も考えずに映像と音楽に浸れ、酔い痴れろ!
この作品こそ、大きなスクリーン・音響の良い劇場で体験すべき。
時代劇という分野でのアニメーションのさらなる可能性を見せつけられる。
一度ではもったいない。何度でも何度でも体験したい作品だ。
(歌詞と語りの部分に字幕があってもよかったかな。)
期待はずれ、 ごめんなさい🐵
これだけ最高のアーティストが集まり制作された作品なのに…肝心なストーリー自体が手塚治虫の〝どろろ〟ににすぎていて、オリジナリティ(オマージュなの?)にかけるのが残念。
そして歌唱シーンが長いわりに、内容が聞き取りにくいので字幕を入れてほしい。
「湯浅政明の真骨頂」
今年53本目。
この映画を見る為に生まれてきた。湯浅政明の真骨頂。原作は古川日出男の小説「平家物語 犬王の巻」。実在した能楽師がモデルだそうだが、琵琶と能楽のこの組み合わせ。完全にライブでした。ここまで凄いライブ見ると、他の映画も行きたくなりました。
自分には合わなかった
南北朝~室町期に活躍した実在の能楽師・犬王をモデルにした作品。
1回目に観に行った際、疲れてたのか寝落ちしてしまいストーリーもほとんどわからず、レビューも書けず、だったので、改めて2回目を観に行った。
しかし、やはり途中から睡魔が襲ってきて、ウトウトしてしまい、最後はちゃんと観たが、これは自分と相性が良くない作品なんだと良くわかった。
アヴちゃん、歌は良いが、話し方が聞いててダルい。
絵は綺麗なんだけど、この描き方は好きじゃない。
ここでの評価が高いから、また叩かれるかも知れないが、こんなレビューしかできず申し訳ない。合わなかった。
才能あるもの集ば…
ミュージカルなのにこんなに聴くのが苦痛な映画ってあるだろうか。念仏のように何度となく繰り返される音楽に後半に差し掛かったあたりでうんざりする。
琵琶と合わせる曲を現代風に作ろうとした作者大友良英の苦労は理解できるが、あまりにも曲調が時代とかけ離れており、ストーリーに裏付けされた説得力が全くない。クイーンのwe will rock youのようなノリを安直に使ったり、正直何がしたいのか分からない。鑑賞者が室町時代の奇妙な聴衆と一緒に心も体も揺さぶられると思ったのだろか。私はただただ呆気に取られるだけだった。氏と同じように朝ドラを担当した鈴木慶一の座頭市の音楽の方がもっと自由でもっと説得力があった。
ストーリーについても、手塚治虫の「どろろ」などと酷似しており、いつかどこかで聞いたような話。特筆すべき点はない。
アヴちゃんの歌も森山未來の声も松本大洋のキャラデザも湯浅が発揮すべき「ピンポン」の情緒、「DEVILMAN crybaby」の躍動感も、期待したものは何もなかった。コンダクターが機能せず、個々が自由に作業したのが透けて見える。全てが上手く噛み合ってない。映画はシンフォニーでありソロで行うものではない。才能あるものが集えば、名作が生まれるというわけではないということを真に思い知った作品でした。
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