犬王のレビュー・感想・評価
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躍動する身体 魂の叫び もうひとつの平家物語
音楽と踊り、謡い、語りが主体やから かなり観る人を選ぶかもしれないと思ったけれど
わたしの席の後ろには 小学生の低学年とお見受けする男の子が両親に連れられて座っていて、映画が始まる前まではお話してにぎやかだったのだけれど 映画の最中は静かに観ていて ご両親から「静かに観られてえらかったね」と褒められていて 彼は「もう一度観たい」と言いました。
平家物語やお能を知ったほうがより楽しめるかな?と思いきや 何も知らない小さな小学生の男の子も集中して見入る映画やから
何も知らなくていい
ぜひ劇場で、映画館で 犬王の物語を体感してもらいたい!と思う
というのも、この作品は家で小さな画面で見ていては良さが伝わらないかも…
ぜひ 大きな画面で大音量で観てください
まぁ音楽はロックで斬新さと熱狂を演出しているのかなとも思うけど、逆にロックは現代の感覚からすると斬新ではなく馴染みになっているから、そのあたりはどうだろう?とも思うけれど
熱狂を伝えるためには いいかな
でもたぶん、6月23日(木)までじゃないかな…映画館での上映 ロングランするといいけれど
6月19日(日)15:15〜MOVIX京都での上映はほぼほぼ満席だった。最前列が空いてたくらいで
上映が終わってから帰る時 観客のみなさんの雰囲気はいい感じだった
さっぱり訳がわからない映画 ということはないと思う
何かわからなくても衝撃を受けたというか
わたしは鎮魂の映画だ と思った
呪い
名前
運命
つながり…
平家物語
平家の魂の鎮魂、成仏、浄化…宇宙に還る…
そんな映画だから
ぜひ劇場に足を運べる人は上映されている間に急いで観に行ってご体感くださいませ
ストーリー部分とライブ部分で評価分かれる
アニメ、ストーリー部分はとても良かった。
友魚と犬王のつながりや、友魚のとーちゃんの変化など見応えあった。
しかし、ライブ部分になると、繰り返しが多すぎ。
アヴちゃんの歌唱力は素晴らしいが、友有の語り唄はちょっと。
そして。楽曲。あれは。インスパイア?!
Queenの了解を得ているのかしら。
ライブで冷めて、ストーリーで盛り返す、の繰り返しだった。
ちょっと残念。
感想が難しいなあ
実在の人物がモデルとはいえかなりのファンタジーだなあ。
音楽はロックでなくても良かったんじゃないか?音楽的には最初の方の大勢の琵琶演奏が一番感動的だったけど。あれは本当に琵琶奏者が演奏してるのかな。素晴らしい。
絵とストーリーはなかなかだと思うがダンスと音楽はもっとオリジナルな物が欲しかった。
音とシンクロしないミュージカル部分がちょっとつらい
室町時代の観阿弥・世阿弥と同時代に人気を博した実在の猿楽師をかなり大胆にアレンジしたミュージカルアニメでとにかくライブパフォーマンス部分が圧倒的に長くて音楽のみを堪能させられる型破りな(常軌を逸した)構成で、宮崎駿が観阿弥、新海誠を世阿弥とするならまさに犬王こそが湯浅正明かもしれない。壇ノ浦出身の琵琶法師・友魚とバディを組んで京の六条河原の「路上ライブ」からスタートして芸能界の頂点に昇りつめてゆくのだが「ボヘミアン・ラプソディ」のフレディ・マーキュリーとブライアン・メイを彷彿とさせ観客が「ドンドンパッ」のリズムで乗るくだりは「We Will Rock You」そのまんま。アコースティックな琵琶の音色ではなく70年代の名バンド四人囃子のリフを想起させるエレキギターでぐいぐい引っ張りクライマックスで金閣寺の舞台に出て行くメンバーの姿を背後から撮ったのはクイーンがウェンブリー・スタジアムのステージに出て行くシーンを明らかになぞっている。志は高くて共感できるのだが決定的に残念なのは音とアニメがシンクロしていないこと。諸般の事情はあるだろうがやるならとことん。公開を1年延期してでも出来上がってきた音楽に合わせてアニメをやり直して欲しかった。
世界がアヴちゃんを知ってしまった。
女王蜂の一ファンとして、映画を鑑賞したわけですが…アヴちゃんの世離れ感、歌唱力が遺憾無く発揮されていて、それでいて、平清盛(大河ドラマ)にハマった人間としては、後半の強欲というか、グロさというかが万人受けしないだろうなとも思いつつも、この作品が産まれたことに感謝しかないです。
ロックです
ミュージカル映画との事で、どんなふうになるのか楽しみでした。
映画を観ながら手拍子したくなるくらい楽しかったです。
観たことのない演出が、もしかしたら実写化可能なのではないか?というシーンもあり、ワクワクしました。
何となく、手塚治虫先生のあの作品に似ている設定も含まれていましたが、人間の作るものの大半は、過去の産物の模倣なので、否定的・批判的な感情は捨てたほうが楽しめます。
もう一つの平家物語のよう
二人の友情と人生、その栄枯盛衰を描いた物語。
先立って放送された山田尚子監督の「平家物語」、その200年後を描いた本作「犬王」。
ともに古川日出男原作で制作も同じくSARUという繋がりもあります。
そんな本作は、もうロックオペラと言って良いでしょう。
二人が出会って最初のセッションのシーン。
あれなんてロックンロールの初期衝動そのもので、観ていてかなり響きました。
それとアヴちゃんが圧倒的。アニメーションの演出に全く引けを取らない歌声に驚かされました。
お互い「何者でもない」ところから結びつけた起用だったのかもしれませんね。
もう一人の主演森山未來も良く、気がつくと歌い手と踊り手が逆なのも面白いです。
それとやはりTVシリーズの「平家物語」を観ていたのは良かったです。物語が入ってきやすいですし、特に犬王が歌っている内容がわかりやすかったです。
それと前編自由度の高い演出には、やはり湯浅ワールドが感じられ楽しいですね。
こうして導かれるように出会った二人は圧倒的なパフォーマンスで民を魅了し、頂へ届くかのような栄華を極め、そして消えてゆく。
それはもう一つの平家物語のよう。
最後、会いに来てくれたような優しさがゆっくりと沁みました。
楽しめた
知識もどんな話かもほとんどわからないまま見に行ったが、楽しめた。ミュージカル的なのかな。映像は綺麗で音楽も楽しめた。飽きずに見れた。話は若干どろろっぽかった。
話を理解したくパンフレットを購入するが、パンフレットは高すぎ。千円以上はやめてほしい。
90分ではとても足りない
湯浅節ならではの痺れるアニメーションと、アヴちゃんでないと成し得なかった歌い語り。琵琶の響きとロックの心地よさにミュージカルシーンではもっと弾けるかと思いきや、敢えて肉体一つで描かれる場面も多かったので、ストイックな描写がジリジリとこちらの欲求を焦らしてくる。(語りを聞く力が必要なので、追いきれなかった場合は歌詞カードを読むとなるほど合点がいく)
度々繰り返される振付は、人々に語り継がれていく様を表しているのか。その効果もあってラストシーンは強く心惹かれることに。
当時の民衆にとって見物は至高のエンターテイメント。そこに湯浅アニメーションが現代のエンタメ沼に浸されきった私たちをぐっと引き寄せ、沸き立たせてくれる。
語り継がれてきた物語が題材なだけに登場人物を深掘りするわけではなかったので、人物像を追いたい人には少し物足りないかもしれない。でも必要なことは手際良く収められているのであまり気にしなくて大丈夫。
もっともっと爆音で、
もっとずっと長く堪能していたかった。
ブロマンスとフェス
お目当ての映画が時間合わず、たまたま犬王にしたんですが、僥倖でした。
観終わったあと、またすぐに観たくなって翌日も行きました。
主役のお二人のパッションが炸裂してます。
製作陣豪華絢爛。
歌も演出も最高。
ドンドン!パン!で体が動きそうになりました。手拍子したくてたまらなかったです。
あと犬王に白羽の矢がたった時、犬王に打診する犬王父がやたらいい声やなと思ったら、ツダケンさんで納得。
レビューが賛否両論なのを知り「マ!?!?!?!?」となっています。
刺さる人には刺さる。
ブロマンス好きだったら観てほしい。
あと3回は観に行くと思う。
自分でつけた名前を名乗り、自分たちが拾った物語を歌う。その生き様がかっこいい。
いったん自分の中の常識は横に置いて「見届けようぜ」です!
映像と歌声はすばらしいが難解すぎた
湯浅政明監督で野木亜紀子脚本なら観てみようと思った本作。
あの時代の日本の雰囲気がとてもきれい。友魚と犬王の動きもカッコよかった!アヴちゃんの声にはしびれたし、映像的にも圧倒された。でも、個人的にあまりハマらなかった。
琵琶法師の演奏なのに流れるのは普通にロックになっていたし、犬王の踊りもモダンバレエやブレイクダンスを観ている感覚になってしまった。それでいて歌声は甲高い。観客も手拍子で応える。なんかクイーンのライブを観ているようだった。いくらなんでも違和感あるだろう。
しかも、歌声があまり聴き取れないから何を歌っているのかわかりづらい。日本語字幕版なるバージョンが上映されている意味はここか!と納得するくらいだ。
面白さが全くわからないとまでは言えず、でも手放しで絶賛もできない。たぶん私には難解だったってことなんだろう。とても微妙な映画。また観ることで印象が変わるのかもしれない。いつかそんな日を待ちながら今回はやや低めの評価としておく。
引き込まれた
レビューを観てたら思ったより厳しい評価が多くてびっくり。わたしはすごーくハマった。予習せずに行ったのもあって前半意味がわからなかったのだけど、あの二人が出会うあたりからはもう引き込まれて、ライブシーンもすごく楽しんだ。犬王の、異形のものでありながらまったく卑屈にならない突き抜けた明るさが清々しい。アヴちゃんの歌声をもっともっと聴いていたくて帰りも犬王を聴きながら帰った。森山未來も、こんな声出るんだー!と驚き。今小説を読んでる。読んでからもう一度みたいなあ。
駄作。ほとんどミュージックビデオ。
無駄に長い音楽シーンでとても長く感じた。
あの音楽が好きでなければ地獄のような時間となる。
ストーリーだけで言えば、30分程度で終わる内容を間延びさせた印象を受けた。
松本大洋だから期待してたんだけど、がっかり。
ラストも何かそのまんまというかすっきりせんし。
あそこまで犬王の音楽に拘るのもストーリー的に腑に落ちなかった。
家で暇つぶしに見る程度であればよいが映画館で見る必要はなかった。
コール&レスポンス
感想を書くのが凄く難しいのですが、一言いうと、公開時期が今この時期になったのは作品的にはちょっと不運だったかもしれません。
これが応援上映とか出来たらきっと盛り上がったと思いますし、そう言う上映形態にこそ適した作品だったと思います。
と、同時に実際のライブでもいまはコール&レスポンスが出来ないんだよね。
映画見てても改めてコール&レスポンスの重要性を思い知らされました。
あれがあると無しでは全然違いますからね。
これは‼️❓やばい世界観‼️❓クライシスなテイストが来る‼️❓
予備知識ゼロで観て、ただ、驚愕のままラスト。
こんな歴史観があるのだろうか?
なんだか恐ろしいキャラに、子供たちの観客を心配してしまう🫤R指定じゃ無いの。
ただ、ミュージカルとして高品質なことにも驚愕した、誰の歌なんだろう、引き込まれて。
感動とは無縁ですが、必ず観るべき作品だと思う、何故かは表現できないけど。
衝撃で鳥肌がたつので、刺激がほしい人は是非。
こういうの好き、アニメの『平家物語』と一味違う。
湯浅政明だ。
ミュージカルというより確かにロックだったが、
歌も映像も最高レベル。
歌詞も何も聞き取れないロックが苦手なので不安だったけど、この映画のなら全然楽しめた。
アニメの『平家物語』も好きだし、この映画の一変とした表現の仕方も好き。
歴史ものでありながら、エンターテイメント性全開だった。しかも珍しく褒め言葉の「エンターテイメント性」(個人観点からの)。
「この映画は一体何を言おうとしてる?」と映画を観たあとたまにこの言葉でマイナスの評価をつけるが、この映画は歴史コンテストがあるせいか、その表現の豊かなせいか、自然と傍観者として、物語にもかかわらず、こんなことあるだろうと歴史に溶け込んだり、楽しめたりする。
そして一つ考えさせられたとしたら、
人間は歴史を振り返るだけでなく、歴史となる人が、いつになっても、未来と呼ばれるものに向き合っているということ。今私たちの立って、存在している場所にも。
映画最初と最後のシーンは、時間を跨く奇妙な体験を与えてくれた。
ただ、唯一「目の前」しか、目の前におかないものは、統治者だ。この映画の場合は幕府。過ぎ去った時代の王朝、政権、そしてそのシンボルであった天皇を、それに関する言説、作り話と共に葬るつもりしかない。それはいかにも、悲しいことだった。
幸いなことに、今の人間がその音を拾っているのだ。
犬王の音がこの世にも響き渡っているのだ。
歴史を描き、未来を案ずる綺麗な歌だ。
試みは非常に面白いです!!
さて本作!女王蜂のアブちゃんと遠い噂で聞いていたので、楽しみ半分・怖さ半分で観てきました。
感想としては、アブちゃんの歌は流石ですが…長い!笑
平家物語の基本は理解していましたが…ストーリー上、ライブシーンが長い…最初のライブが特にです。
ただ一発目の解放なので、ここを越えれば後は良作(違和感なく)です。そもそも、不安定な“犬王”というキャラなので、表現する中でしょうがないです(*´Д`)
クレしんっぽいなと思っていたら、関係のある監督で納得です。
クレしんのシュールなシーンが好きな方などは、是非ご観賞下さい!
魂の叫び、無念を抱えし者共にとくと聴かせよ!!
Twitterの評判で観ることにした作品。小説原作なんだけど、映画のために生まれた物語と思えてしまうほどの完成度。
実在したことは歴史上確かだが、具体の記録が残っていない犬王をモチーフにここまで独自性があって芯のある物語に昇華させる力がすごい。
犬王は呪いが原因で人としての形を成さずに生まれたけど、
それがある行いで解けることがわかる。ここらへんは「どろろ」っぽい。
当然、時代設定上、平家の亡霊が関わってるんだけど、
平家の亡霊を恨みにのまれ、復習だけを望むおぞましい存在ではなく、
ただ此処に存在してことを、彼らにも物語があったことを
知ってほしい存在として捉えていたのが良かったな。
犬王と共に名をはせる琵琶法師が「トモナ」「トモイチ」「トモアリ」と
名を変えていくんだけど、ここにもちゃんと伏線があったの。ここも好き。
名に基づく信仰の精神が反映されている日本らしさが垣間見えた。
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