犬王のレビュー・感想・評価
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動きは凄く良い、けど…
作品のほとんどがミュージカルといえるレベルで曲に合わせて動いてた。その当時の技術で表現できそうな演出技巧も素晴らしかった。しかし、ここまでの作り込みがありながら、音楽の構成が全く歴史と地域を考慮していない。せめてこれも当時の技術を踏まえた音楽からの演出であれば。犬王の名声が現代に伝わってない、断絶された理由も組ませて話が進んでいれば、ストーリーとしての説得力が高まっただろうに
途中からの音楽の跳躍を見ながら、自分が思い出してたのはAKIRAだった。AKIRAは強烈なアニメーションと共に芸能山城組という音楽ユニットを使った今までに無い映画を表現した。だからこそ歴史に残った。この作品もそれぐらい音楽に対して真摯で革新的な人が必要だったと強く感じた。この作品は色々革新的な表現があったとしても、その根源にある音楽への造詣がこの作品の時代的背景として考慮されてなく、単なるパフォーマンスとなってしまった。結果、歴史を踏まえる、歴史に残る作品にはなれなかった。そこがとてももったいないと思わせてしまう作品だった
解釈が非常に面白い
おおよそ700年ぐらい前のアーティストってどんな感じだっただろうって具合を現代に置き換えたら
こんな事して当時の人を魅了してたのでは?という空想がとてもいい具合に混ざり合っていて
それほど室町時代や犬王について知らない人にとって、こんなポップアーティストがいたんだという
全く予備知識を知らない人にとって良い見せ方ではあったと思う
なので予備知識がある人にとっては少しぶっ飛んだ話に思え好ましくないかもしれない。
どろろだったり魍魎戦記マダラだったりと大枠として失ったカラダを取り戻す物語みたいなのが
なんか好きだから
あっ!ココが源流なんだってハッとして、より犬王が気になりました。
しかし鎌倉時代もそうですが室町時代も乱世なのか諸行無常
悲しかったが
時を超えて見つけてくれるとしたら、そんな素晴らしい出会いはないと思えるし
今を持ってすればそこまで現世に恨みつらみを抱いて絶つこともそれほどないが
そうだとして700年も探してくれる友は私にいるだろうかと?
どこか不幸せなような幸福なような今のボクでは測れない物語であった
アヴちゃんの歌声が素晴らしいのでぜひ、良い音響の映画館で観て欲しい
メジャー日本映画はアニメのみ新しい
私は今までよく日本映画のミュージカルや音楽映画に対する(ろくな作品がない、若しくは出来ない事に)批判(?)や疑問を口にしていたのですが、本作を観てしまうとその答えが簡単に見つかりました。
要するに、その類の才能は全てアニメ業界に集中していて、実写映画として製作しようとしてもその才能を集結させるだけの力が無いという事なのでしょうね。
アニメだと作ろうと思えばこうして傑作を生む事ができてしまうのだから、やはり日本のアニメ業界の力を見せつけられた気がしましたよ。
今世界で日本で誇れる(認識されているモノ)と言えばアニメしかないという現実をまざまざと見せつけられた気がしました。
本作なら当然世界に出しても通用するだろうし、逆に言えば世界が日本に求めている要素の詰まった高品質な作品だとも言えます。
更に言えば、本作ほど日本的要素を強く詰め込んで、その異国文化を海外の人にも理解しやすい工夫と内容でしかもハリウッド手法とは全く異なるテイストで面白く作られている作品であるということ。
ここからは、本作から脱線する話になりますが、結局2000年代以降の日本映画って、ハリウッド的な娯楽作品作りを日本の国内で試みても意味がなく、日本として勝負出来る強みのあるジャンルに特化して制作していく方向性にあり、ガラパゴス化であっても仕方ない国になってしまった事を認めなければならない時代であったということです。
今でも日本映画の代表を黒澤や小津の名前を出すトンチンカンな年寄りがいますが、世界の映画好きの若者は日本映画と言えばジブリを代表としたアニメしかないという事を、本作などは時代錯誤の年寄りに思い知らせる為の作品だった様な気がします。
てなことを、今の日本のリアルタイム映画ファン以外の年寄りに言っても、全く意味が分からないとは思いますが…、映画だけに留まらずそれが30年以上社会的停滞している今の日本という社会の現実であり、アニメは今の日本の象徴でもあり、その低迷した日本の中で世界に供給できる数少ない貴重なコンテンツであるということです。
しかし、普段から映画を観ない年寄りにこの作品を見せても全く分からないだろうなぁ~。
まずは、今の政治家達に見せてあげたいよ(苦笑)
まさに「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」だよな(爆)
この時代に生まれなくてよかった~
アニメが素晴らしいです。
もう、映像として観ているだけで楽しめました。
物語も、平家物語をベースにどこかもの悲しさがあって、好きです。
音楽は、和ものでいった方が私は好みでした。
平家物語がベースで、琵琶法師もでてくるのに、なぜ?と違和感ばかり残りました。
途中、ライブシーンでは心地よくて寝ちゃったりしました。
絶対的権力者が、芸術でも人の命でも好きにできていた時代。
犬王と友魚の生き方に自分を重ねてみました。
…命がけで自分を貫くって、しんどい。
そんなことをしなくてすむ環境に生きていることに感謝しました。
同時に、ロシアのウクライナ侵攻を思い出し、無念な気持ちになりました。
プーチンの周りの人も、命をかけて意見できない状況なんでしょうね。
せっかくの時代設定なのに
躍動する身体 魂の叫び もうひとつの平家物語
音楽と踊り、謡い、語りが主体やから かなり観る人を選ぶかもしれないと思ったけれど
わたしの席の後ろには 小学生の低学年とお見受けする男の子が両親に連れられて座っていて、映画が始まる前まではお話してにぎやかだったのだけれど 映画の最中は静かに観ていて ご両親から「静かに観られてえらかったね」と褒められていて 彼は「もう一度観たい」と言いました。
平家物語やお能を知ったほうがより楽しめるかな?と思いきや 何も知らない小さな小学生の男の子も集中して見入る映画やから
何も知らなくていい
ぜひ劇場で、映画館で 犬王の物語を体感してもらいたい!と思う
というのも、この作品は家で小さな画面で見ていては良さが伝わらないかも…
ぜひ 大きな画面で大音量で観てください
まぁ音楽はロックで斬新さと熱狂を演出しているのかなとも思うけど、逆にロックは現代の感覚からすると斬新ではなく馴染みになっているから、そのあたりはどうだろう?とも思うけれど
熱狂を伝えるためには いいかな
でもたぶん、6月23日(木)までじゃないかな…映画館での上映 ロングランするといいけれど
6月19日(日)15:15〜MOVIX京都での上映はほぼほぼ満席だった。最前列が空いてたくらいで
上映が終わってから帰る時 観客のみなさんの雰囲気はいい感じだった
さっぱり訳がわからない映画 ということはないと思う
何かわからなくても衝撃を受けたというか
わたしは鎮魂の映画だ と思った
呪い
名前
運命
つながり…
平家物語
平家の魂の鎮魂、成仏、浄化…宇宙に還る…
そんな映画だから
ぜひ劇場に足を運べる人は上映されている間に急いで観に行ってご体感くださいませ
ストーリー部分とライブ部分で評価分かれる
感想が難しいなあ
音とシンクロしないミュージカル部分がちょっとつらい
室町時代の観阿弥・世阿弥と同時代に人気を博した実在の猿楽師をかなり大胆にアレンジしたミュージカルアニメでとにかくライブパフォーマンス部分が圧倒的に長くて音楽のみを堪能させられる型破りな(常軌を逸した)構成で、宮崎駿が観阿弥、新海誠を世阿弥とするならまさに犬王こそが湯浅正明かもしれない。壇ノ浦出身の琵琶法師・友魚とバディを組んで京の六条河原の「路上ライブ」からスタートして芸能界の頂点に昇りつめてゆくのだが「ボヘミアン・ラプソディ」のフレディ・マーキュリーとブライアン・メイを彷彿とさせ観客が「ドンドンパッ」のリズムで乗るくだりは「We Will Rock You」そのまんま。アコースティックな琵琶の音色ではなく70年代の名バンド四人囃子のリフを想起させるエレキギターでぐいぐい引っ張りクライマックスで金閣寺の舞台に出て行くメンバーの姿を背後から撮ったのはクイーンがウェンブリー・スタジアムのステージに出て行くシーンを明らかになぞっている。志は高くて共感できるのだが決定的に残念なのは音とアニメがシンクロしていないこと。諸般の事情はあるだろうがやるならとことん。公開を1年延期してでも出来上がってきた音楽に合わせてアニメをやり直して欲しかった。
世界がアヴちゃんを知ってしまった。
ロックです
もう一つの平家物語のよう
二人の友情と人生、その栄枯盛衰を描いた物語。
先立って放送された山田尚子監督の「平家物語」、その200年後を描いた本作「犬王」。
ともに古川日出男原作で制作も同じくSARUという繋がりもあります。
そんな本作は、もうロックオペラと言って良いでしょう。
二人が出会って最初のセッションのシーン。
あれなんてロックンロールの初期衝動そのもので、観ていてかなり響きました。
それとアヴちゃんが圧倒的。アニメーションの演出に全く引けを取らない歌声に驚かされました。
お互い「何者でもない」ところから結びつけた起用だったのかもしれませんね。
もう一人の主演森山未來も良く、気がつくと歌い手と踊り手が逆なのも面白いです。
それとやはりTVシリーズの「平家物語」を観ていたのは良かったです。物語が入ってきやすいですし、特に犬王が歌っている内容がわかりやすかったです。
それと前編自由度の高い演出には、やはり湯浅ワールドが感じられ楽しいですね。
こうして導かれるように出会った二人は圧倒的なパフォーマンスで民を魅了し、頂へ届くかのような栄華を極め、そして消えてゆく。
それはもう一つの平家物語のよう。
最後、会いに来てくれたような優しさがゆっくりと沁みました。
楽しめた
90分ではとても足りない
湯浅節ならではの痺れるアニメーションと、アヴちゃんでないと成し得なかった歌い語り。琵琶の響きとロックの心地よさにミュージカルシーンではもっと弾けるかと思いきや、敢えて肉体一つで描かれる場面も多かったので、ストイックな描写がジリジリとこちらの欲求を焦らしてくる。(語りを聞く力が必要なので、追いきれなかった場合は歌詞カードを読むとなるほど合点がいく)
度々繰り返される振付は、人々に語り継がれていく様を表しているのか。その効果もあってラストシーンは強く心惹かれることに。
当時の民衆にとって見物は至高のエンターテイメント。そこに湯浅アニメーションが現代のエンタメ沼に浸されきった私たちをぐっと引き寄せ、沸き立たせてくれる。
語り継がれてきた物語が題材なだけに登場人物を深掘りするわけではなかったので、人物像を追いたい人には少し物足りないかもしれない。でも必要なことは手際良く収められているのであまり気にしなくて大丈夫。
もっともっと爆音で、
もっとずっと長く堪能していたかった。
ブロマンスとフェス
お目当ての映画が時間合わず、たまたま犬王にしたんですが、僥倖でした。
観終わったあと、またすぐに観たくなって翌日も行きました。
主役のお二人のパッションが炸裂してます。
製作陣豪華絢爛。
歌も演出も最高。
ドンドン!パン!で体が動きそうになりました。手拍子したくてたまらなかったです。
あと犬王に白羽の矢がたった時、犬王に打診する犬王父がやたらいい声やなと思ったら、ツダケンさんで納得。
レビューが賛否両論なのを知り「マ!?!?!?!?」となっています。
刺さる人には刺さる。
ブロマンス好きだったら観てほしい。
あと3回は観に行くと思う。
自分でつけた名前を名乗り、自分たちが拾った物語を歌う。その生き様がかっこいい。
いったん自分の中の常識は横に置いて「見届けようぜ」です!
映像と歌声はすばらしいが難解すぎた
湯浅政明監督で野木亜紀子脚本なら観てみようと思った本作。
あの時代の日本の雰囲気がとてもきれい。友魚と犬王の動きもカッコよかった!アヴちゃんの声にはしびれたし、映像的にも圧倒された。でも、個人的にあまりハマらなかった。
琵琶法師の演奏なのに流れるのは普通にロックになっていたし、犬王の踊りもモダンバレエやブレイクダンスを観ている感覚になってしまった。それでいて歌声は甲高い。観客も手拍子で応える。なんかクイーンのライブを観ているようだった。いくらなんでも違和感あるだろう。
しかも、歌声があまり聴き取れないから何を歌っているのかわかりづらい。日本語字幕版なるバージョンが上映されている意味はここか!と納得するくらいだ。
面白さが全くわからないとまでは言えず、でも手放しで絶賛もできない。たぶん私には難解だったってことなんだろう。とても微妙な映画。また観ることで印象が変わるのかもしれない。いつかそんな日を待ちながら今回はやや低めの評価としておく。
引き込まれた
駄作。ほとんどミュージックビデオ。
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