「凝った設定ゆえ」ガール・イン・ザ・ミラー Kさんの映画レビュー(感想・評価)
凝った設定ゆえ
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モヤモヤとしたものが残った。何故かと考えて、主人公の成長物語ではなかったからだと思った。鏡の向こうにいるのは、主人公の別人格ではなく、主人公の双子の片割れという凝った設定ゆえなのだが、なにせその片割れは赤ん坊同然だから子供じみた復讐劇となり、悪となるべき父親は正論を述べ続けて揺るぎない。せめて父親が少しでも自分の過ちに気づき、許しを乞い、惨めたらしく恐怖におののいてくれれば、ホラーとしての痛快さがあったのだが。
設定の妙はとてもいいのだが、主人公と母親がこの先さらに窮地に立たされるであろう未来を想像してしまい、映画に希望を見出したい今の私の心境から思うと少し残念だった。
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