「オリジナル題名「Behind the Glass」」ガール・イン・ザ・ミラー Naakiさんの映画レビュー(感想・評価)
オリジナル題名「Behind the Glass」
整形外科医の父を持ち、娘想いというか甘やかしすぎではないかと思える母親との両親を持ち、コンクリート打ちっぱなしの大豪邸に住み、その上、当然と言っていいほど自分の部屋には専用のバスルームのある部屋の住人で、何不自由のない生活にもかかわらず、ただ学校では、虐められ、親友と思っていた友達からは、"He's mine, you know?”なんて嫉妬心むき出しに言われてしまう。そう主人公のマリア、彼女自身に心の問題があり、消極的で影の薄くていじめの対象となりやすいステレオタイプで、その代表的な人物、スティーブン・キングの小説が初めて映画化の日の目を見た時の主人公のサイキック女子、そうその人、キャリーと性格が似ている。ただし、外見が違います。すみません、ㇱシー・スぺイクスさん。
この映画自体、マリアが化粧台の隙間から胎児が写ったエコー写真を見つけた時から、鏡の中に自分とクリソツなもうひとりの人物を見つけたことによって、彼女の恐怖が始まることとなる。
とにかくシナリオをどうのこうのというよりか、同じ人とは思えないくらい化粧や照明の当たり具合で顔もさることながら、性格自体も変わって見える主人公を演じているインディア・アイズリーさんで肌が透けるように白く、しかも、とてもチャーミングな方です。個人的に驚かされたのが、彼女は今年26歳になるのだけれども10代にしか見えなかったし、もっと驚かされたのが、彼女の母親がオリヴィア・ハッセーだったとは月日を感じさせます。
マリアがエイラムになってからは、エッチなシーンも出てきたりして、こちらのほうが恥ずかしくなるようで、しかも
Am I not funny anymore?
Or is that 'cause you get a hard on every time you see me?
なんて恥ずかしくもなく言ってしまっている。
また、この映画では"deformed”なんて悲しい言葉が使われていて、何故この映画の原題が「Look Away」なのかがわかる気がする。
amazon.comではすでにレンタルが始まっていてレビューが約100件ほど集まっているが、おおむねこの映画は、amazonの視聴者からは受けられている。しかしながら....... 中華系アメリカ人がオーナーの日刊紙Los Angeles Timesへの投稿記事によると「この映画"Look Away"は、 'キラーティーン'映画としてはほとんど失敗していると言える。それは、シナリオのペースが遅すぎで、しかも雰囲気が暗すぎる。」や別の意見として、人種の壁なんてちっぽけなことより自由に発言するオタク的エンタメサイト、Black Girl Nerdsは「この映画を見ている間に何か違うものを見ることを期待しているとするなら、おそらくあなたは目をそらして(look away )何か他のものを見つけるべきです。」あまり批評家からの良いコメントを見ることのできない本作、しっとりとしたホラー映画という言葉が適切でないかもしれないが、アイススケートも屋外でできるシーズンなので、こんな言葉が当てはまるかもしれない。
先日拝見した「ジョナサン ふたつの顔の男(2018)」も、本作と設定が異なるにしろ、一つの体?に2人の人格が支配するというある意味、新しい形の"ジキル博士とハイド氏”と呼ばれていたりするもので、こちらの映画はイケメンのアンセル・エルゴートが一人二役をこなしている。