ハッピー・シェフ! 恋するライバルのレビュー・感想・評価
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カーマ・スートラで食事会とは流石イタリアーノ
カナダ・トロントのリトルイタリーにあるピザ生地のボス率いるビンスの店と隣にあるトマトソースの巨匠率いるサルの店という2件の流行らないピザ屋の家族達の話。
元々両家族はビザ・ナポリという店で働いており、仲は良いし大繁盛だしピザコンテストでも優勝という過去ざありながら、今はバチバチという設定。
ロンドンで料理人になるべく修行中の巨匠の娘が就労ビザ取得の為に久々に帰国したところからストーリーが展開して行く。
軸は幼なじみである巨匠の娘とボスの息子でありながら、父親同士、母親同士、老人同士と世代ごとの絡みと賑やかしが入るツッコミどころ満載のドタバタコメディ。
ストーリーそのものは超がつく程ベタだし、オチなんかも見え見えなのに妙にほっこりさせられたし、何度も笑わせてもらった。
おかしな映画 №1
話の始まりは、二人の主演の方々が、この物語の事の発端を仲むつまじくナレーションしているところから始まる。それも微笑ましいのだが、前半の場面で、時代の設定が、何故がおかしく見える。ここはいったいどこなのか? いつの時代なのか? わからないような感じになっている。何故なら、彼らの子供時代を、見せているのだけれども、過去のことなのに登場する車が.......何故???
シナリオが進むにつれて、この映画、役者さんたちが、演技に対して、ぎこちなく、また、大げさすぎるように何故か感じてしまう。しかもアメリカ№1(カナダのお話と後で気づく)のピザ屋さんが舞台なのに、レストランで売られている、そのピザが具材を含め乾ききって、どう見てもおいしそうには見えないものなのだが....何故? そして、あとで気が付いたのだけれども、この話、カナダのトロントの通称:"Little Italy"を舞台にしているって、ウソな!!! はなっからニューヨーク市マンハッタン区ロウワー・マンハッタンにあるイタリア人が多い、本場" Little Italy"だと思い込んでいた自分がいた。あまりにもおかしな部分が多い映画なので、amazon.comではプライム・ビデオとしてすでにネット配信されているのでレビューを参考にしようと見てみると..........。極端な話、この映画を指して"Racist"映画とレビューにのしている方も少なくはない。特に、いがみ合った二家族を元に戻す重要な役割をしている祖母フランカを演じていたのが、アンドレア・マーティンさんなのだけれども彼女の先祖はいわゆる"アルメニア人ジェノサイド"を生き延びた方なのだが、その彼女にに対してもamazon.comのレビューでは"正直なところ、アンドレア・マーティンのキャラクターはどこの国の出身であると思いますか?"というように劇中に彼女がイタリア語を話す場面のことを指しいていると思われる。つまり、イタリア人でない人が、イタリア人と称してイタリア語を話す。よく外国映画での日本人の扱いに似ているのだが......?!
この映画のベースには、世界的にも有名なウイリアム・シェイクスピアの戯曲「ロミオとジュリエット」であって、それと同じテーマなのが「サウンド・オブ・ミュージック(1965)」の監督、ロバート・ワイズのミュージカルの金字塔「ウエスト・サイド物語(1961)」で、この映画はどちらかというと社会問題を含んだミュージカルだったけれど、本作は、コメディ映画なので安心してみることのできる映画となっている。それに付け加えて、内容自体、ラストの30分間、とても見ていてよくできているな~って、個人的には思ったのだけれども......?
話は、変わるけれども、イギリスの料理学校の先生役をしていたのが、今でも印象に残っている「ある日どこかで(1980)」のエリーズ・マッケナ 役の ジェーン・シーモアさんなんだけれども彼女のセリフが
limp
like my last husband.
なんて出てくると、今までのイメージをぶち壊してくれています。
いまだにわからないのが、ニューヨーク出身の監督が何故、わざわざカナダのイタリア人街に設定したのか? 例えば、以前見たジョニー・デップの娘が主演の「コンビニ・ウォーズ バイトJK VS ミニナチ軍団(2016)」のようにカナダを思いっきり揶揄し、カナダ人の性格や日常生活、はたまたカナダ人が話す英語やカナダの国歌さえも皮肉った映画作りをしたかったのか?(劇中、二人のふざけたコンビニ店員が客に言う言葉の中に"about that"の発音が誇張されていて、ァブ~ダッ・仏陀?!と言っていたのを記憶している。)
スタンドでも売られている大衆新聞紙、Chicago Sun-Timesのコメントの一部「私の気に入っているダジャレが見れるのは、裏庭でみんながバーベキューをしている時に飲んでいるビール、それが、ペローニであって、しかも、そのラベルをカメラに見せていることだ。」(イタリアのビールメーカー、ただし現在は、アサヒグループホールディングス社の傘下となっている。)カナダ人アーティストでファッション関係の情報も流している女性のコメント「この映画は、新世紀世代のロミオとジュリエットである。」これは明らかに言い過ぎと感じてしまうのだが....?
イタリア人と一口に言ってもイタリアなまりの英語を話す人ばかりではないと思うのだが、例えば、黒人の中でも教育を受けた方たちがエボニクスとして、黒人に対してはピジン英語を話し、その一方で白人に対しては、いたって普通の英語を話すように、言葉の使い分けを日常でもしていると思うのだが.......。
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