PROSPECT プロスペクトのレビュー・感想・評価
全14件を表示
Grade-A Acting Vehicle B-Movie
Is it a coincidence Pascal was picked to lead the first Disney+ tentpole Mandalorian after this film? Masterfully he convinces this After Effects-polished larp shot in a local park look like its 4 million dollar budget didn't nearly all go into his bank account. Some shabby Serenity-style spacecraft interior also show the right inspiration. Don't expect much but Prospect can keep your attention.
呉越同舟?
せめて、もうちょっとお金をかけてスターウォーズのスピンオフ的に作ったら面白くなったろう。
漂う有毒胞子を口実にヘルメットを被って謎の惑星感を出すのに必死だがどうみてもそこらの森で撮っているでしょう。
父娘の宝探しアドベンチャーかと思ったら、早々に口うるさい父親はあの世行き、こともあろうに父親殺しの無法者と娘が相棒となってのサバイバルゲーム、生き残る為とはいえあり得ない組み合わせ。少女が主役だから敵もグリム童話の悪役程度に抑えているので怖さも緊迫感も希薄だし何を面白がればいいのか困惑する。
どれだけ予算を掛けずにSF映画をつくれるかを競うコンテストなら入賞するかもしれないがメジャーとて無駄に費用をかけている訳ではないということが出来を観れば明白ですね。
人間ドラマの方は知恵次第のところもあるのでB級でも腕の見せ所なのですが異色のコンビというだけでは不足でしょう・・。
未来でもSFでも、どこまでも人間
荒廃した、変にリアリティのある未来の惑星に降りたった父娘が淡々と進める生存をかけた戦い。未来という隔絶した(というか普通のアメリカの森林?)設定の中を彷徨うこれでもかと続く細かな描写、描くのはただだその世界を生きぬこうとする人間達。。。
シーのメルヘンな小説への傾倒と、悲惨な惑星での現実とのコントラストが印象に残った。
貧困と欲望
粉が舞い続ける不思議な森の惑星。地平線の向こうには巨大な星が浮かぶという幻想的な風景があった。空気はあるが、汚染されているため防護服は欠かせない。そんな辺境の惑星で鉱物採取する父娘であった。
トレジャーハンターみたいな人間もかなり住んでいて、人生を諦めたかのような宗教コミュニティやいかにも悪っぽい奴らもいる。宝石は植物の胞子の中?みたいなところにあり、傷つけると台無しになってしまう。ちょっと暗くて、早く逃げ出したくてしょうがない世界でもある。
宇宙船、ポッドの内部の詳細な描写がかなりさび付いた古臭い機械。この父娘も貧困から抜け出そうと必死なのだが、ゴールドラッシュ時のように人の心は荒んでいる。宇宙服に統一性もなく、中古品で間に合わせたといった寂れた雰囲気も一層盛り立てるし、ガラスケースに入った赤鬼みたいな囚人の存在もいい。
それにしても父親を殺した男とともに・・・という手塚治虫の「火の鳥」にありがちなテーマがあるかと思ったけど、そこまでの人間の本能までは描き切れてない。テーマがどこかに行ってしまって、雰囲気だけが残ったといった作品になりました。
不思議なSF映画だった
70年代SF風のハードウェアをさらにポンコツにしたような機材で辺境の惑星にやってきた親子。物語はゆったりと進み、ハードボイルドの雰囲気を醸し出しているが、見せ場がなかなかやってこない。それでいて展開が全く読めないので、退屈もしない。
特に感動もしないが、気分転換にぴったりだった。
ハードボイルド西部劇
SFの形を取っているが、開拓時代のアメリカ大陸をメタファーとして描いている作品である。それにしてもスターウォーズのようなレトロフューチャーなセットが堪らなく良い。スイッチのギミックや効果音なども大変繊細に出来ていて、肌感覚の船内活動を感じさせる。だからこそそのホラー感やスリルを効果的に演出出来ていて大変面白い作りだ。
ストーリー展開自体は、説明不足な部分もあるので飲み込みにくいところはある。親子で採掘?しているあの物体は一体どういうものか、鑑賞前に勉強すべきものなのだろう。ただ、発想自体は奇想天外であり、興味が湧いてくる。植物のような物体が地中に埋まっていて、そこから種?的なものを、まるで母親から胎児を引き摺り出すように引っ張り、へその緒みたいなものを切り離し、くるまっている包皮的なところを上手く裁いて、また中身を取出す。そして幾つかの薬品を手際よく浸すことで、琥珀のような鉱石に似た物質に作り替えると言う工程で正解なのか、うろ覚えでしか記憶できなかった。その物質は相当価値が高いらしく、それを目当てで沢山の金目当てがゴロツキがかの星に訪れていたということらしい。ゴールドラッシュに湧くサンフランシスコの鉱山そのものである。
そんな中で、その採集を生業にしている親と娘の二人が、他の同じようなハンターに襲われるというきっかけである。
あっさりと父親が殺されてしまうのだが、娘があまりそれについて悲観するそぶりをしていないが、だからといって復讐心は強いというちぐはぐさは一体どういう心情なのかは謎である。エモーショナルさを演出として落とし込まなかったのか、それともこういう不条理でバイオレンスな状況下ならば、人間はこういう心の変遷をするのであろうか。その理不尽さは、逆に吊り橋効果、ストックホルム症候群を引き起こし、父親の敵が、バディ同士に変化していく流れは、かなり苦かったが飲み込めた。着陸ポッドが壊れてしまい、星の軌道上にあるステーションに戻れず、劣悪な環境である惑星の生命維持が益々袋小路へと追い込まれて行く中でサバイバルを如何にして成し遂げる、その障害を乗り越えるシーンのパニック要素は充分描かれている。父親を殺した男が、その娘との冒険の中で段々と人間らしさを取り戻す過程も心地よい。まるで取憑かれたような悪人相が、腕を切り落とした時から、不思議と父親代わりの雰囲気を醸し出してくる演技力は素晴らしい。
クライマックスシーンの、あの透明な箱に入っている囚人の意味はよく分らなかったし、もっと効果的に演出できたのではないかと、せっかくの見せ場をみすみすロストしてしまったのは甚だ残念ではあったが、意外性のあるSF作品として非常に興味深く鑑賞できた。
匠の技と知識
宇宙の母船で暮らす父娘が高級宝石を採掘する為に小型ポッドでグリーン・ムーンという汚染された惑星に降り立ち巻き込まれる話。
鉱物なのか生物なのか良く判らない不思議な宝石を採掘する姿は何とも不思議で、それに始まり良く判らないし大して意味を為さない設定とキーワードを並べ立てる。
話が進んで行くと結局のところ、どこかでみたことがある様な、しかも結構安っぽいストーリーをみせているだけで雰囲気映画という感じ。
SF大好きという人には面白いのかも知れないけれど、特に思い入れがあるわけではない自分にはハマらず冗長だった。
60年代 日本のサブカルチャー・ポップカルチャー
この映画の本筋に入る前に、どうしても個人的に触れておきたいことがあり、多分関心のない方にはどうでもよいことで何をふざけているのかと、お叱りを受けるかもしれないのだが......?この映画の冒頭、娘のシーがヘッドホン?で聞いていたのが、R.H.Rivers(この人が誰かわかった人は凄い!)が作詞した"Crying in the Storm”で今回、歌っているのが Rita Chao & the Questsでその後多くの歌手がカバーしている。特に記憶にも印象にも残っているのが、5年ほど前に急逝された安西マリアさんの歌声やそのアレンジの仕方が一番、ノリノリだった記憶がある。それと今では死語?となっているかもしれないが寺山修司主宰のアングラ劇団"天井桟敷”と東京キッドブラザースのアルバム「書を捨てよ町へ出よう」から"Freedom”の曲が選択されているのは、日本人でも知らない曲を何故、この映画の音楽担当の方は、知って選んだのか、ただ単にノリのいい曲で訳の分からない言葉を使っているところに決めたのか?謎となっている。
だいぶ横道にそれたが、本作はインディーズ系Sci-Fi映画として2018年に制作された作品の中でも注目を集めている映画と言えるもので、製作費4.2億円ということを感じさせない映画作りがなされている。ただamazon.comではレンタル配信が始まっていて、そのレビューを見るとその点を指摘している。「他の人は冗談だと思っているのか?数人の田舎者が、首にアルパイン製のアンプを巻き、その上、頭には掃除機のホースをつなぎ、ルイジアナの周りをぐるぐる歩いているだけなのに.....ダメダメ映画!」(ただし、スターウォーズもカメラの電池部分を小道具さんが手作りしている。今では考えられないことだが)
またある人は、この映画を指して、アメリカのゴールドラッシュ時代の西部劇と表現している方もおられ、それは例えば、シチュエーションが多少異なるが、ジョン・ウエイン主演、ヘンリー・ハサウェイ監督の映画「True Grit(1968)」的であったり、その西部劇の部分で言えることは、傷ついたエズラが傷をいやすために立ち寄るところが、ネイティブアメリカンのティーピー風のものであったり、また接触した彼らとエズラが、まず最初にボディランゲージでお互いがあいさつをするあたりや同行しているシーを彼らが捜す通称:"gems"と交換しようとするシーンにおいて開拓時代を含めサバイバルという言葉が似あうものとなっている。それに加えて、亜空間飛行もできる未来なのにいかにも20世紀張りの小道具は出てくるし、武器にいたってはRemington 1858 New Armyの拳銃のようなものとなっている。
シカゴの"national theatre community”のメンバーで撮影当時17歳であった主演の一人、最初、彼女を男の子だと勘違いしていた自分がいた。すみませんミズ・ソフィー・タッチャー。それと最初、うさん臭くてアウトローのイメージしかなかったエズラ。彼がこの物語が進んでいくうちに、彼の人間性に触れたことによって、この映画の印象がすごくジョン・ウエインぽっくなって、人のいいおじさんが、救いを求めている者に対して、無鉄砲にも何も考えず、手を差し伸べるというある意味、人間の良心を感じることが出来るいい感じの映画になっている。しかも父殺しの男と思っている彼女とまた自分はこの西部では正当防衛だと思っている彼が次第に親子のように打ち解けあっていく様子は、いかにもステレオタイプのシナリオだけれどもついつい見てしまう。
多くの批評家から高い支持を受けている本作。アメリカの日刊紙、Houston Chronicleの記事によると「明らかに"Lo-Fi"な「プロスペクト」は、その要点を述べるためにマーベル映画の価値のあるCGIを必要としない。時代を逆行することによって、反ってスマートに楽しめる。」中華系アメリカ人がオーナーのLos Angeles Timesのレビュー記事の抜粋「この映画は、実際の場所(湿ったアメリカ北西部の森で撮影された)とサイケデリックなデジタル背景を組み合わせて作成された、エイリアンの世界を探求する詳細な描写とSci-Fi映画のジャンルにおけるスリル感とのバランスが保たれている。」アメリカで100年以上続くエンターテイメント産業専門の業界紙、Varietyの冒頭の記事の抜粋「この映画「プロスペクト」はインディーズSci-Fi映画が持ち合わせていないものを持っている。それは、いかなる人間も別世界に行ったときに喉から手が出るほど必要となるもの。それは、大気のようなものである。」
低予算を感じさせない映画作りがなされていると個人的には思うし、後半になってからは、主人公の二人の人間性が、好感が持てていて、また撮影現場の様子をYouTubeでソフィー・タッチャーがコメントしていたが、「声を出すだけでも難しく、特に長台詞の時は、撮影の一週間程はとても苦労した。」と述べていて、湿った土地柄もあって監督も重いコスチュームに加え、地面自体が滑りやすく、撮影に支障があったことを発言していた。そんなことを加味して、映画自体は言うことがないのだが、やはり、未来という設定には無理があるのは否めないし、常にヘルメットを被っていて、呼吸音が少し、セリフにかぶっているシーンも散見した。つまり、よく役者さんの声がクリヤーに聞こえないときがあった。映画全体は、冒険西部活劇として成立しているし、サックと観ることが出来るものとなっている。
全14件を表示