「不甲斐ないカリスマ性」チャーリー・セズ マンソンの女たち 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)
不甲斐ないカリスマ性
オウム真理教の麻原彰晃や若松孝二が描いた「実録・連合赤軍 あさま山荘への道程」なんかを想起させられる内容で、基本的に共通している気がするのはトップの人間にカリスマ性も無ければ、魅力も皆無。
60'sポップカルチャー?の一人として今だに祭り上げられているようなチャールズ・マンソン、意味も解らずにTシャツを着ている輩も存在する現在進行形。
レコードを出せたなら、あんな酷い行動に突き進むコトもなかったのかなぁ!?
皮肉にも刑務所に入ってから音源は世に。
少女たちが崇拝し洗脳されてしまう程の説得力は伺えず、ショッキングな内容も映像ではあまり描写しない演出に物足りなさも。
60年代後半ヒッピー、カウンターカルチャーの雰囲気は思う存分に、洗脳の怖さやチャールズ・マンソンのカリスマ性に教祖としての魅力は希薄に感じた。
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いぱねまさんのコメント
2019年8月5日
コメントさせて頂くこと、ご容赦願います。
確かにマインドコントロールの妙技みたいなモノは一見するとハッキリ演出されておりません。今作品は相当予習していくか、鑑賞後にこの事件やそれを可能たらしめた”洗脳”についての詳細を調べるかのそれなりに深いモチベーションがないと、チャールズ・マンソンの人物像が想像出来ないかと感じます。
チャーリーズエンジェルの娘達も、時代背景や日本には無い宗教観の中で息苦しさを感じていたのでしょう。女性と言うだけでもう未来が決定づけられている時代。そんな閉塞感は多分日本では味わえないものだと思います。正に今、テレビドラマ化されている”凪の暇”はそんなキャラ設定を思い起こさせます。