「「平成」という時代のMV」糸 茶色い水風船さんの映画レビュー(感想・評価)
「平成」という時代のMV
「糸」という曲を知っていれば、結末は読める映画。それでも心温まる映画であるし、鑑賞後には爽やかさが感じられる。
人とのつながりが希薄だとか言われる時代の中で、ひっつき、絡み、ほどけて、ほつれる2人の若者を心地よいタッチで描いている。
楽曲をテーマとした映画というので、その楽曲の壮大なMVのような映画かと思っていたらそういうわけでもなかった。監督の中島みゆきへのリスペクトと平成という時代への回顧が詰まった映画という印象。
間違いなく「いい映画」。
菅田将暉&小松菜奈の名タッグは言わずもがなだが、豪華なキャストがそれぞれ人間味豊かな登場人物を演じきっていた印象。
個人的には松重豊がとても印象的だった。
全くもって本質的ではないが、北海道在住として一つだけ気になった点をあげるとすれば、美瑛と函館の距離感の描き方である。道民からすれば、車で移動するにはなかなかの距離である。
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