「糸が引き寄せる幸せとは」糸 三輪さんの映画レビュー(感想・評価)
糸が引き寄せる幸せとは
エンドロールが終わり立ち上がろうとすると、一枚の素敵な写真が現れます。嗚呼、これが糸がたぐり寄せた幸せなのだと判りまた涙が出ました。映画の後半は泣きっぱなしでしたが、特にいつ菅田と小松が本当の再会をするかが、引っ張りに引っ張られ、その溜まりに溜まったストレスのようなものが爆発すると、号泣一直線でした。
作品の中で榮倉が死を前にして言います。「糸は繋がったり、切れてしまったり、そしてまた繋がったりして人生は進む」と。中嶋の歌には、「なぜめぐり逢うのかを私たちは何も知らない」がありますが、この運命の糸というのは、全部自分で決めて生まれて来たと私は思います。一見不幸だらけの人生も、全てそれを味わう為に望んできた事だと思います。仏教でいう願兼於業です。ただ、その体験するプログラムをもし知っていたら、どんなにかつまらない事でしょう。ですから、何も知らないで良いのです。ただ言えることは、辛くても感謝する精神があれば、どんな事も乗り越えられると考えます。
菅田が小松に「大丈夫?」と言いますがこれも、人生万般どんなことがあっても、大丈夫という意味にとらえられます。中学で出会った二人は、「世界に生きる」、「普通に生きる」と、未来を話しますが、堂々二人が世界に挑戦している姿が眩しくてたまりませんでした。
それにしても、中学の時の二人が本当に結ばれるために、17年かかっています。そんな年月も、その後の人生のご褒美のためにあると思うと、人生って面白過ぎるのです。名作だと思いました。
共感ありがとうございます。
゛糸〝という作品は好きな俳優、菅田さんと小松菜奈さんが主役でとても楽しみでした。
storyが平成を舞台に描いているのに時代背景が暗い印象を受けました。少し明るい感じの方がよかった様な気がします。
もう一つ。結婚招待を受けて出会ったふたり。ここは出会わなかった方がよかったかなと思いました。
何度か会ってすれ違っていると運命ひと。ではないように感じてしまう。
忘れかけていた所で偶然に逢うことかとができたら…。
これこそが運命の赤い糸で結ばれているのかな。と。(私の勝手な妄想です)