猿楽町で会いましょうのレビュー・感想・評価
全69件中、61~69件目を表示
【”Night of the Living Dead” ”ぼんやりとした夢のため、嘘で塗り固めた空虚な人生を送る哀しき女性と彼女を愛してしまった男の物語”】
ー 章立てで物語は進むが、徐々に明らかになる田中ユカ(石川瑠華)の”自覚なしと思われる”数々の嘘に塗れた涙の演技と表面的な友人との関係性、被写体だったユカに惚れてしまった小山田(金子大地)のユカの嘘に気付いて行く姿・・。
嫌な気分になるが、何故か2時間強、大スクリーンに惹きつけられる・・。ー
◆猿楽
・滑稽な動作や曲芸を主とする日本の古代・中世に行われていたという芸能。
■感想
・ユカに初めて会った時に小山田が来ていたTシャツにプリントされた”Night of the Living Dead”のロゴ。
新潟から上京時に停留所で会い、同居することになった北村の部屋にも、全く同じロゴの”Night of the Living Dead”のポスター。
ー 暗喩であろうか・・。二人とも、空虚に生きるユカに一度は愛され、最後はユカを見限る・・。ー
・カメラマンとして身を立てようとする小山田の写真を一瞥し、”パッションがないんだよ!人を真剣に愛した事があるのか!”と声を上げる愚かしき髭面の編集者。
彼は、”マッサージ屋”に通い、演劇学校の学費を稼ぐために働くユカに懇願され・・
ー この男の姿やユカの姿が愚かしくも、哀しい。ユカはそこまでして、トップモデルになりたいのか・・。けれども、それが実態なのかもしれないなあ・・ー
・ユカの嘘に徐々に気づいて行くカメラマンとしてのキャリアを挙げつつある、小山田の姿。涙ながらに、嘘を付きとおすユカの姿。
<嘘で塗り固めた空っぽの人生を生きるユカ。
“貴女はどんな人ですか?”と言う問いに答えられないユカ。
そんな女性を愛してしまった小山田と言う男。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
田中ユカを身体を張って演じた石川瑠華さんと小山田を演じた金子大地さんの魅力と、優れた脚本に敬意を表したい作品。>
すごい。身勝手とワルとグズばかり
石川瑠華さん金子大地さん秀逸です。他の出演者も見事なほどの身勝手とワルとグズばかりです(褒めております)。
3部に話が分かれていますが、組み合わせが絶妙で、脚本の良さだと思いました。
カメラマンを描いているからでしょうか、画像が綺麗で、撮影が丁寧です。画像をぶらすところは、ぶらず必然性が読み取れます。
石川瑠華さんの虚無的な表情を見れたたけでも高い評価にしました。
ただし、全体にちょっと誇張しすぎな点が散見するので-0.5
「ガンバッタ」は人が評価すること
駆け出しカメラマンの男と新潟から上京して女優を目指す読モの話。
スタジオで3年、独立して2年のパッションが感じられないとダメ出しされるカメラマンが、仕事で紹介された読モに惚れて交際を始めて…。
公私混同でチャラいしイマイチパッとしないながら、彼女を撮ることに意気込んで行くのかという主人公と、初めてのお宅訪問からもうビンビン伝わってくるあざとい女。
雨の夜のピンポン連打&すがりつきで、あれ?これって他にも…???
いや~嫌なヤツというかダメなヤツですね。
色が無いのは考えがないから、向き合わないから、自分がないからですよ。
そして、停滞する人と進み始める人ですね。
時間を戻したり視点を変えたりで、明かして行くつくりは良いけれど、結構読めてしまっているものをもう一度説明されて口説く感じるところも。
ストーリー自体は面白かったし、胸クソ悪さも良かったけれど、広げといて同じ様な展開だったり、堕とし方が物足りなかったり、ちょっとノリきれなかった。
ただ、これに近い人、結構現実にもいそうだよね…。
一山ナンボのアホ女に惚れてしまった、憐れなカメラマンの話。
勝手に、一途な純愛物だと思って観に行ったら、エライ目にあった。
田舎から出てきた、「一山ナンボのアホ女」の生態を生々しく伝えた作品。
現実社会をリアルに描写したと言えば、確かにその通りかもしれないが、もっとピュアな世界を期待していただけに、観ていて、なんとも言えない不快感に襲われた。
そんなこと言うのなら、見なかったらいいのに、と言われそうだが、実にその通り。観なきゃよかった。
映画としての芸術性や表現力は、あえてさて置き、内容は、私にとっては共感できるものではなかった。
決して、作品自体を低評価するわけではないが、解ってはいるが、見たくない世界をお金と時間を使ってわざわざ見た、という感じです
渋谷の街にありそうな物語
金子大地さんと石川瑠華さんの雰囲気が渋谷の猿楽町に溶け込んでいてリアルなラブストーリーが完成していました。
え?ラブストーリー??なんか違うかも…
ホラー説流れてるし
金子さん演じる写真家・小山田と石川さん演じる読者モデルのユカ。
出会った2人の物語を軸に周りを巻き込みながら、刻々と変わってゆく渋谷の街を舞台に描かれる短く儚い恋。
え?恋??なんか違うかも…
私は出会った頃に小山田がユカの写真を撮るシーンが一番好き。
これから始まる関係に唯一爽やかでドキドキする。
え?唯一??
売れるためには乗り越えなければならない〝芸能界あるある〟のアレコレ…
脇を固める栁俊太郎さん、小西桜子さん、前野健太さんの存在が光ります。
夢のためなら恋(男性)を道具として扱うユカのしたたかさ。
恋人の嘘に向き合おうとする真っ直ぐな小山田の葛藤と素早い変わり身。
若いパワーって自分中心に回るんだな。
はっきり言ってみんな自分勝手(汗)
確かに自分の叶えたい夢のためには嘘をついたり好きな人との日常を犠牲にしても厭わない傲慢さって人にはあるよね〜の映画。
第2回未完成映画予告編大賞MI-CANでグランプリを受賞した児山隆監督。
長編監督デビューおめでとうございます!
私は金子大地さんの佇まいや眼差しが大好き。これからの作品をワクワク期待してる。
児山監督が見つけ出して直接オファーしたという類い稀な雰囲気をもつ石川瑠華さん。
俳優業への覚悟が分かる大熱演!
どうか本作が彼女の出世作になりますように…
〝猿楽町で会いましょう〟2019年の東京国際映画祭で鑑賞しました。
2021年6月4日やっとやっと公開。
皆さーーん!観てねーー!!
あ、分かった!この感じ!
寝て覚め観た時のモヤモヤした感覚に似てるんだーーーーーー?
全69件中、61~69件目を表示