劇場公開日 2021年6月4日

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「子供と大人の狭間で、無垢な永遠の天国を探したすべての人たちへ」猿楽町で会いましょう Gongpingさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0子供と大人の狭間で、無垢な永遠の天国を探したすべての人たちへ

2024年4月5日
PCから投稿
鑑賞方法:その他

泣ける

悲しい

主題歌の歌詞までもが映画の一部となっており、エンドロール中に涙が止まらなかった。
あの頃僕たちは、大人になりたくて、でも大人になんかなりたくなくて、でももう子供じゃないんだって思ってて、でもいつまでも子供のように純粋でいたくて。
だからこそ誰かの愛が欲しくて、体温が欲しくて、ずっとずっとあるはずのない天国を探していた。
純粋さは時に何よりも残酷で、だからこそ自分でもコントロールできなくて、受けた痛みに生きている実感を感じたりした。
きっと今もこんな青年と女の子は、無理に住んでいる都心のアパートで、永遠を口にしては仮初の安心の中で震えているだろう。
渋谷の近くに住めば、何かになれると思ったんだろう?
たった数ヶ月や1、2年のことでも、傷は深く、すべてが麻痺しまくった大人になっても、甘美な瘡蓋はまだ自分のどこかに残っている。
久しぶりに少し剥がして、中のぐちゅぐちゅが見てみたい。そんな人におすすめです。
これが刺さらない人、楽しい人生を歩んできたんだろうな。羨ましいです。
僕は、刺さりすぎてダメでした。また見てしまいそう。

Gongping