「しょーもないけど好きだな」架空OL日記 aMacleanさんの映画レビュー(感想・評価)
しょーもないけど好きだな
多分、映画にする意味まったく無い。感動を紡ぎ出すわけでも、何かのメッセージがあるわけでもなく、ただ、ただ、ひたすら日常のしょーもない(失礼!)話を垂れ流すだけだ。でも、このくだらなさ、意味のなさが、なんとも心地よいわけです。
OLという言葉も生き残っているのかよくわからないけど、ひたすら女性事務職のあるある(多分9割リアル、1割脚色)が続く。ネタのたびに「どーでもいいよー」「しょーもなー」と言ったツッコミをしたくなり、それでいてなんか共感できる絶妙な匙加減。それなりに毒が入ったバカリズムならではのコントで、一度見たらやめられない…いや、すぐやめられるけど。
例えば、冒頭の冬の月曜日の朝の話。「冬の月曜日は憂鬱なので休みにしよう」「でも火曜日が辛くなるね」「じゃ、火曜日も休み」「水曜日がさらに辛い」「水曜日も休みということで」…。という具合ななんの生産性も無い会話だけで、そのシーンが終わる。こんな雰囲気で延々エピソードが続くだけなのだけど、このしょーもない内容に日本アカデミー賞のシム・ウンギヨン、夏帆が投入される豪華さだ。ま、きらびやかなところはまるで無いのだけど。
いけウー(いけてるウーマン)の小峰さん(臼田あさ美)が良いですね。ど天然のサエちゃん(佐藤玲)もサイコーです。
やっぱラストは余計な気もしたけど、監督とバカリズムさんの映画になるというプレッシャーで、なにかしなきゃ…という最後の良心ですかね。
観ても観なくても、特に日常には変化ないですが、個人的におすすめします。
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