静かな雨のレビュー・感想・評価
全26件中、21~26件目を表示
リスとザリガニ
大学の研究所に勤める脚の不自由な青年と、パチンコ屋の駐車場の一角でたい焼き屋を営む、事故で記憶を一日しか保てない女性の話。
大人しめだけど、どこかちょっと変わってるたい焼き屋の彼女に惹かれた彼が、奥手ながら声をかけ、何とか電話番号を教えた直後…というストーリー。
エロい意味ではない下心から、たい焼き屋に通う彼の良い歳なのに健気な感じや、過去は色々あった様だけど表向きほんわかな彼女との交流が、哀しくもあり優しくて沁みてくる。
最近のジャパムビでありがちな設定だし、そりゃあ彼女はそうしているだろうし、そんな感情になるだろうし、お前は毎朝どこで何をしていたんだ?と感じるところはあったけど、それを無視出来るぐらい優しさと温かさに溢れていて良い話だった。
ただところどころ、シーンの入口や出口にムダな溜めを感じたり、そこはその音!?寧ろキンキンと優しさを煽り過ぎ!?なBGMが邪魔くさかったし、リスとザリガニの件はわざとらしく感じた。
ちなみに。エンドロールはかなり好みだったし衛藤美彩が好みだからまあ良しとしたい…。
静かすぎる、さっぱり薄味、出汁も薄い
全体的にいくらなんでも静かすぎる。
記憶障害の映画は他にもあるので、切ないけど映画の題材としてはありガチかな。50回目のファーストキスよりも、とても日常的で淡々と進みます。
大賀さんはよかった。けど、、、衛藤さんはちょっと魅力にかける。元アイドルとしては思っていたよりも演技出来るのだと思ったけど、キャラが魅力的じゃない。もしかしたら演技の問題では無いのかも。
透子さんが主役の方がよかったかも。
いっそRADWIMPSと歌って欲しい。
あと、独特なのは「間」。無駄とも思えるほど、ひとつのシーンの余白・余韻が長い。重要なシーンなのかと思ったらそうでも無い、、の繰り返しで観にくい。無駄に音楽も着くので、感情移入しにくいので、「何のシーン?」と思ってしまう。音楽そのものは良いと思ったけど、流れるタイミングと長さが気になってしまった。
途中から、どうやって終わるのだろう、、、と思ったら。とにかく優しすぎて。
たい焼きがたべたくなる
静謐で雨に象徴される印象的なシーンが繰り返される
私たちの日常には確かに、主人公たちが出会うこんな場面は沢山あるが、一つ違うのはほとんど二人のこれまでの背景が隠されていること。
それだけ現在の二人の立ち位置が強調されてやるせない思いになる。思い出は切断され日々は新しく始まる。
そこに希望を見出だすか、絶望するか。視点を提示し終わる。
こんな映画が観れたのは久しぶりだ。拍手
空気感が良い
主人公のバックグラウンドなどは断片的に語られるものの、大半は画面から溢れる空気感や何気ない日常の会話から感じ取りながら物語が進む感じが好きでした。人によっては退屈に感じる(一緒に行った人は二回ほど寝落ちしてましたが)かもしれませんが、穏やかに流れる日常の時間と、その中で起こる事件をきっかけとして変化する日常が繋がって行く感じが、すごく良かったです。仲野さん、衛藤さんの抑えた演技と静かなピアノの音が、さらにこの映画の空気感にマッチして、なかなかの秀作と思います。
全26件中、21~26件目を表示