朝が来るのレビュー・感想・評価
全289件中、81~100件目を表示
素晴らしい作品
素晴らしい作品で自分の言いたいことは他のコメントがすべて書いてあるので割愛。一点捕捉。
息子が友達を突き飛ばしたかもしれない、という序盤のシーンで、母親は必要以上にビビっている。まるで突き飛ばした事が事実なら、息子に対する愛情に微妙な変化が出るのではと恐れるかのように。その後、事故に息子が関わっていないことが判明すると母親が必要以上に安堵するのもこれの通りだ。
母親はかなりフェアな人格で語られるが、実はこの時点では養子縁組の息子に対し微かな遠慮が残っているのである。
映画を観たものならば承知のように、ひかりは佐都子に救われるが、ひかりもまた、佐都子と朝斗の家族の絆を救っているのだ。
ドキュメンタリー
映画というよりドキュメンタリーのほうが近いように感じた。あとから知ったことだが劇中にでてくる人は本当の人物(役者じゃなく素人)を使っていたことがわかった。
そのおかげもあってカメラワークが本当のことのように感じ、見入ってしまった。
永作からも実のは母親からの視点も良かった。
ただチンピラが出てきたりちょっと強引な部分も多く感じた。
最後のエンドロールはネタバレで知ったのでもう少し先に流して欲しかったです。
2本立て2本目。川瀬監督作品、しかも高評価。邦画初勝利の予感。 幼...
2本立て2本目。川瀬監督作品、しかも高評価。邦画初勝利の予感。
幼稚園事件、ありそう、緊張感漂う。
遡って不妊治療から養子縁組へ。うちも不妊治療の子です。養子までは考えなかったなぁ、人様の子を愛せる自信がはなからなかった。
養子を受け取る際、「母親に会いますか」ここで一気に冷めた。米国🇺🇸などでは産む側と育てる側との非接触は常識。浅田美代子が所長だから(笑)では済まされません。
しかもここからドキュメンタリータッチの映像が続き、かえって嘘臭さは増幅するばかり。主人公は産んだ中学生に交代です。永作はどこいった!状態です。
エンディングもまた不思議。金まで要求されたただただ邪魔な産んだ側に理解を示せます?
極め付けはエンドロール最後、ただただ寒かった、怖かった。
私的採点ではここまでのハズレは久しぶりでした。朝ドラモネの妹は素晴らしい演技なのに残念至極。
日韓対決は残念だけど今回も韓国の勝利でした。
免罪符系ホラー
河瀬直美には、なんかがあるような気がしていた。
寡作な印象があるが、wikiページを見ると1992年から年一ペースで、映画をつくっている。すごいキャリア、かつ多作だと思う。
ただ、作風が地味なので、公開規模は狭かったと思われる。
カンヌをとった殯の森(2007)以降は注目されたが、おそらく大衆認知に至ったのはあん(2015)だと思われる。
あんにもその次の光(2017)にもお涙臭があった。
確実に「可哀想な主人公」で釣る作風だった。
あんや光は一杯のかけそばの「貧困」が、ハンセン病や盲目に変換されただけの話だった──と思う。
で、河瀬直美はなんかがあるひとではなく、たんにメロドラマの作家だと、個人的には認識した。
ただし、かつてはメロドラマが顕著ではなかった。
憶測に過ぎないが、アーティスティック(げいじゅつてき)な作風だったけど、大衆に下野する必要が生じて、──つまり、プロデューサーに「なんかもっと売れるもんつくってくれませんかねえ」と言われて、本来の姿「メロドラマ」が顕現した──のであろう。と思われる。
メロドラマの作家ならば、ザ日本映画の系譜にすんなり収まる。あんを見たとき「なあんだ、ふつうのザ日本映画の監督なのか」と思って、ある種ホッとした。
日本映画を見ていて思うのは、なぜエクスキューズするのかなってこと。
われわれ、大人は、現実世界で、同情を誘うような姿(人様から気の毒に思われてしまうような様子)を不特定多数に見せない。お恵みを乞う──意図がなければ。
ところが日本映画には、「わたしはかわいそうなんだぞ!」と絶叫しているような人たちばかりが出てくる。
お恵みを乞うているわけ。
たんじゅんに、同情を誘っているのですよ。
わかんないのかなあ。
にもまして、映画向きの、まことに好都合な不幸。小説(原作)ならば、暴れない筋書きが、映像になったことで突飛な話になっている──気がした。
登場人物は「むしろそんなところに嵌まる方がむずかしいんじゃね」──と言わざるを得ないような、トクベツに特殊でトクベツにお誂え(おあつらえ)でやたら強引な「可哀想さ」のある状況に陥っています。その(逆)御都合主義。不幸がなけりゃ、わざわざ探し出して、自らそこに入りこんじゃう人たちです。
また、なかったことにしないでって字があらわれる部分が社会派から探偵小説に飛んじゃったみたいで、ムリ感が半端なかった。
さらに大仰。シンプルに客観視するなら、たんに子供ができないってだけの夫婦だよね。そりゃ当人にしてみれば、悲しいことだろうさ。だけどな~んか仰々しい悲嘆が鼻につく。にんげん、四六時中、シリアスな局面で生きてるわけじゃない。適当に気を抜いたり笑ったりもするさ。絵にリアルはあるけど、人物像はリアルじゃない。
また永作さんの見た目が、やつれ感を強調しているのだろうけれど、あまりにも野暮。この人、演技がうまいのか、わたしには解らないが、おばさん(にしか見えないひと)を、これでもかというほど近接でとらえていて、ひたすら辟易した。これは容姿ではなく、絵のもんだい。
たとえば、是枝監督はリアリティに寄せるけれど、役者選定はかなり面食いをする。海街も他の映画もリアリティも追及するけれど前提にきれいな役者を使うわけ。つまりリアルなのはいいけれど、見にくい絵は、やはり見にくい──という話。
(ホラー映画で人物の表情を近接にとらえて皺や陰影を強調して醜悪に見せる手法(HereditaryのトニコレットやMilly Shapiroみたいな)があるけれど、この映画は、ほとんどそれに近かった。それが誤算度きわまりなく、案外ホラー映画と言っても差し支えない。──とわりとまじで思った。)
不憫・哀れっぽい・痛々しい、ひたすら気が滅入る話。田舎者の感性。いつもながら空間のリアリティだけは、ある。が、ありえねえって思えるコテコテの不幸をムリムリに設定して、しれっと免罪符にしちゃってる映画。ださい作風です。0点。
できすぎではあるが
映画というか擬似ドキュメンタリーというか。いまいち締まりがない。蓮見先生に怒られそうである。そして、筋書きも三人の母親の心が通じるというなんか出来過ぎな展開。しかしながら、僕の世間イメージである、養子であることは隠すべき、子供と生みの親を合わせるのは気まずい、うみ親と里親には子供の愛の奪い合いがある、というものを壊してくれた爽快感はさすが河瀬監督、見て良かったという感じ。
自分には合わなかったのかも
養親がどうか関係なく立派な母親
特別養子縁組を通して、中学生で初潮前に妊娠し出産した産みの親ひかりと、その子供を養親として受け取り大切に育ててきた夫婦を描く。
固定観念が強い実家で居心地の良さを感じられず鬱々としたひかりが、告白してくれた同級生との間には確かに愛を感じ、不慮の妊娠だが、初めて大好きになった人との間にできた、愛の結晶ともいうべき子。ずっと一緒と言ってくれた言葉をひかりは大切にしているのに、相手は妊娠を知るなり謝ったあとはそれまでと同じ人生を歩んでいる。一瞬で失ってしまったひと筋の光とも言うべき愛を、授かった子供に捧げたら良いが、中学生で周りはその妊娠を事故のように扱い、なかったことにしてひかりを高校受験で軌道修正させようとする。ベビーバトンという特別養子縁組の架け橋となる団体の施設にひっそりと産みに行き、出産するが、風俗での妊娠や産まれる前から大切だと思えない妊娠と違い、ひかりには胎児への思い入れがあった。
だから、産後もとの生活に戻り何事もなかったかのようには過ごせず、無気力に。
家を出て、居心地が良かったベビーバトンの施設に戻るも団体は終了予定で、片付け中の段ボールの中に我が子のファイルを見つけ養親の連絡先や住所を知る。
とりあえず広島を出て横浜で新聞配達のバイトをしてどうにか生計をたて、バイトで出会う人間関係で過ごすうち、身なりはすっかり不良のよう。どちらかと言うと未来への希望あふれる優等生だったのに、まるでレディースのような別人に。中身は全く変わっていないのに。
お腹でちびたんと呼ばれていた、息子あさとに逢いたくて永作博美と井浦新演じる育ての親夫婦のもとへ。
職場結婚しダブルインカムで不妊治療をするも打ち切り、特別養子縁組で子供を引き取るために仕事を辞めた夫婦で、タワマン30階という恵まれた生活。
あさとの気持ちを大事にしてくれる、申し分ない優しい養育環境。
そこに別人のように変わったひかりが乗り込むが、夫婦はお金目当てで的外れな脅迫をしてきた別人だと思い、あさとを守るためぴしゃりと要求を跳ね除ける。
あさとがジャングルジムで友達を落とした疑惑をかけられた時には、あさと本人がやっていないと話しているので謝らず煮え切らない対応をした母が、今回は産みの親でもないよくわからない別人にゆすられてたまるかと、「ひかりさんからの手紙は大切に読み聞かせしています」「あなたのような人に関わって欲しくない」と言い切り、「お引き取りください」と静かに怒りをぶつける演技が母親そのもので素敵。感情をあらわにする主観の怒り方ではなく、養親という立場ながら実子として子供を守り育てている母親像がしっかり伝わってきた。
結局、ひかりの職場から連絡を受けた警察が後から訪ねてきて、ひかり本人が訪ねてきていたとわかるのだが、そこで出産直後から訪ねてくるまでのひかりの人生や心情変化を察さずに、「産みの親片倉ひかり像」を固定してしまっていた事に気付き、後悔と申し訳なさに溢れ、ひかりを探しに行く母親。ひかりと5歳になったあさとは対面を果たす。エンドロールで初めてフルで流れる「あさとひかり」と、あさとの、「会いたかった」。
子供にとっては、安心できる環境で大切に育てられるのが1番。産みの親が難しければゆとりのある養親でも良い。でも、産みの親にも会いたくなるのも事実。
そして、養親が親になっていくように、産みの親もまた、産んだ時から子供の年齢分、変化している。
特別養子縁組制度では産みの親と子供との親子関係は削除されるため、産みの親は「なかったこと」にされがちだが、確かに子供をお腹で育てた存在がいる。
それを伝えるため、蒔田亜珠扮するひかりにスポットが当たりがちだが、夫の無精子症が原因で不妊治療に至り、夫の気持ちのために治療を打ち切り、産めたかもしれないのに産む経験を諦め、養親となった母親の気持ちを想像すると、永作博美演じる母親が人徳をいかに積んでいるかがわかる。その乗り越えた悲しみと心豊かさがあるから、ひかりにもまっすぐ向き合ってくれたのだろう。一筋縄ではいかないであろう養親のあり方に、対応できる人間性でないと、特別養子縁組は難しいと感じた。
妊娠の可能性にも、特別養子縁組制度の中身にも、知識が欠けているひかりだが、子を想う母としての気持ちはあり、こんな自分が関わってはいけないと納得し、「申し訳ありません。私はあの子の母親ではありません。」と頭を下げる場面は、産みの親として子の幸せを願う最大限の母性が詰まっていた。愛しているから引く勇気。
家族は心中を理解してくれず、交際相手の子の逃げを受け止め、産んだばかりの唯一の愛の繋がりとも言うべき子を養子に出し、やっと友達ができたかと思えば借金を被らされ、「なんで私がこんな目に」。本当にその通りで、見ていても苦しい。でもそこに闇金が返した一言、「バカだからじゃねぇの」。真をついている、その通り。
不遇な境遇で太刀打ちできるのは知識と頭脳。
SOSをあげて調べればきっと救済策はある。
勉強だ進学だと子供を駆り立てる前に、子供の声を聞く姿勢こそ、子供が困った時に周りに助けを求める力を育て、自発性に繋がると感じた。
ひかりは実母に育てられたのに苦しんでいる。
あさとの友達の母親は実母でありながら他の親に金銭要求。
実母も養親も関係なく、良い母も良くない母もいて、養親の方が親として適切な事もある。
世の理解が進めば良いなと思った。
起きることは決してTVのニュースにはならない事件。出てくる人は全員...
朝が来ることを信じて
いつまでも余韻の残る素晴らしい映画。
それぞれの置かれた辛い、困難な状況の中でどう対応し、どう声に出して自分を伝えていくのか、思わず声に出してしまうのか。
思いのまま人を傷つける人たちが周りにいる中で、真摯に向き合う主人公役の永作博美。そしてもう一人の若い女性の蒔田彩珠。二人の表現力にはとてつもなく心に残った。
葛藤の中の不安、恐れ、本当に真実の心から言葉が発せられている。声、表情、リアリティさに脱帽した。
自分だったらどうするのか。どう接したらいいのか。問われている感じがした。真実のドキュメンタリー映画を見ているようだった。2時間強の映画だったが、ずっと緊張が続き目が離せなかった。
何が正しい選択になるのか。
最初の頃に出てくる夫役の井浦新の「この家には親になれる人がいる。」「家族をつくりたい。」のセリフは、この映画、また現実の世界に生きる夫婦、家族にとって、心の奥底に持ち続けなければならない言葉だと強く印象に残った。
河瀨直美監督の作品は過去いくつか見たが、今回がベストで、私が近年見た映画の中でもいつまでも余韻の残る素晴らしい映画であった。
もっと寄り添って…
「あん」以外の河瀬監督作品は ことごとく私には…合わない。と、また思ってしまった。
里親側と 産みの母側の事情や過程を丁寧に描いていて、冗長と思うシーンがあるかと思えば、え?何で どうして?こうなる?みたいな 説明不足な シーンも有って…
上手く映画に惹き込まれなかった。
でも、主役とも言うべき 蒔田彩珠さんの存在感に惹かれた。彼女を初めて観たのは「ゴーイングマイホーム」という阿部寛さんのドラマだった。まだ10歳?くらいだったと思うけど、また 上手い子役が出て来たな☺️と、楽しみだった。その後は「猫は抱くもの」で、中学生くらいになってて、ちょっと生意気な可愛い女の子を演じていた。久々に観た彼女は、中学生の幼さと 20歳?前後の女性を繊細に演じていて、益々楽しみな役者になりそうだ!
各人物が実力派俳優達によって 心情や背景が描かれていたものの、肝心な ひかりが何故 あの時に「子供を返して欲しい」と里親に会いに行ったのかの 動機が よく解らなかった。子供にはずっと会いたかったのだろうけど…。友達だと思ってた人に裏切られたショックで…?
それはともかく…一番 情けなく思ったのは、井浦新、永作博美演じる夫婦が ひかりをまじまじと見つめながら、1ミリも…あの時の14歳のひかりと気づかなかった事!
女性である。14歳の時のままである筈はない…化粧だって髪だって染める。中学生という多感な歳に 図らずも…好きな人の子を産んで、自分でなく 親の意思で 子から引き離された女の子が その後 どう生きたか…の想像力が あまりに無さすぎると 呆れた。
見た目が違うから…ひかりではないという…少しは、自分達の思い込みを疑えよ!と、イライラした!
夫妻は、「偽者」が現れた時点で、何処かで生きてる「ひかり」の事を考えただろうか?
警察が訪ねて来て 初めて気付くって…それで、何故か 警察より早く永作が ひかりを見つける?一晩中探し歩いたのかと思ってたら、何故かアサトも一緒?!連れて探してたの?…えェッ?!
アサトが 夢の中?で ひかりの薄ぼんやりとした顔を見たようなシーンが有った。あれは、生まれたばかりのアサトが無意識に宿した母の面影だと思った。
だから、
ラストシーンではひかりの顔をじっと見つめて…その後 何かを感じて表情が緩む…のかな…と期待したけど…。
何を言いたいドラマだったのか
「朝が来る」というタイトルから ひかりの人生の朝…という意味だと思うが…
ドラマとしては、この先の方がずっと気になるんだけど…。
」
絶対に最後まで見てほしい作品。
最初スタートが喘ぎ声からはじまります。
え?こういうかんじ?って思っていたけど
それすら伏線です。
旦那様の精子が原因により、子供が欲しい2人の夫婦が
子供ができないことに悩まされます。
月に一度、札幌まで出向いて、治療を受けて
妊娠しようとがんばりますが
2人で生きていこうと、言う流れからスタートします。
そんな日に泊まったホテルで
偶然テレビでやっていた赤ちゃんを養子施設。
なんだかご夫婦もだし、出てる方すべてが
リアルすぎて、はじまってずっと胸が苦しかったです。
演技力がドキュメンタリー番組を見ているかのように
自然すぎて、涙がこみあげてきてしまいました。
授かった子は、当時中学生の子が産んだ男の子。
手紙と共に、お願いします、ごめんなさいと
泣きながら託された、あさと。
数年後、あさとが幼稚園の頃、突然、片倉ひかりと
名乗る女性から、息子を返して欲しい。
返さないと、周りにバラす、実の子じゃないとばらす。
それが嫌ならお金をくださいと。
家に訪れた片倉ひかりを見て、母親は
あなたはだれですか?と。
変わり果てた姿、面影もない。
あなただれですか?
私の知ってる片倉ひかりさんじゃないですって。
伏線がない映画なのかなって思っていたけど
伏線だらけです。
色々散らばっています。
そして色んな感情になる映画です。
片倉ひかりさんがなぜ子供を手放すことになったのか。
なぜ返して欲しいと言ったのか。
映画の中で全てわかります。
好きな人の子供なの?と聞かれて
本当に大好きな人との答える姿。
産んだ後、家に戻ったけど居場所を感じず
広島の施設へ出向き働かせてくださいとお願いする。
だけどあと一年たるずで、ここの施設は
終わってしまうことをしる。
そんな時、自分が里子に出した赤ちゃんの
行方が全て書いてあるファイルを見つけてしまい
会いたいという気持ちと、色んな葛藤が見えるシーンが
みていてありました。
近くの新聞屋さんで住み込みで働き出したひかりに
1人の女の子が面接に来ます。
その子と仲良くなり、見た目が変わり
でも中身はちゃんと真っ直ぐな優しいひかりちゃんで。
けどその子にも裏切られて
借金の保証人にされてしまいます。
そのあと家の階段で見つけた彼女は
誰かにボコボコにされたあとで
腕には昔やったリストカットの跡が。
結局その子は、バイバイと置き手紙と
残りわずかな所持金?をテーブルに置いて
出会った時にひかりが【その服かっこいい】
【これ着るとなんでもできるんだよ
あげないよっ!笑】
とやりとりした時のスカジャンが置かれてました。
その服を身にまとい、彼女のように赤いマニュキュアを塗り
色んな感情がぱんぱんになって、またひかりさんは
ご夫婦の家へ電話します。
いつもは無言電話にしてしまったり、出なかったり
あったけど、私がお母さんですと。
返してくださいと言い出します。
色んなことがありすぎて、頭がいっぱいになります
すごい涙が定期的に出てくる映画でした。
ご夫婦へも、ひかりさんへも、周りに出てくる人も
すべてなんかすごい深いです。
新聞屋さんのオーナーさんがなんでいい人なのだろうと。
昔、彼女が自殺してしまって
そんな素振りなかったのにと。
だからなにかあるなら誰かに言っていいんだよと。
ただただ心配だって。
あさとくんが家に帰ってきたあと
【なんでパパいるの?
だれかいる】
のシーンも伏線だし、全部回収してくれます。
お引き取りくださいと返したあと
大切にしまっていた片倉ひかりさんから
あさとへの、あの頃の中学生の片倉ひかりさんの
お手紙に消しゴムのあとをみつけた奥様は
えんぴつでなぞります。
【なかったことにしないで】
そこで、片倉ひかりさんの想いとか
色んなものを組んだ奥様は
追い返したひかりさんを探しに出ます。
ごめんなさいごめんなさい。
わかってあげられなくて。
そう繰り返す奥様に
【どうしてそんな謝るの?】って
隣にあさとを連れて、ひかりさんを探していました。
広島のおかあちゃんだよって、紹介して
あさとが、ひかりさんを見つめて映画がおわります。
ラストエンディングが流れ、はぁ、なんて
心に響く映画なんだとしみじみしていたら、、
あさとが、エンディングを歌い出します。
その声すらも、泣けてくるのにラストのラストで
【会いたかった!】って。
もう最後の最後に全部の涙がふきだしてきます。
散々泣いたはずなのに、最後ぶぁーです。
本当に見てよかった作品でした。
久しぶりに人にもすごく勧めたくなる
胸に残る、素晴らしいというのか
なんというのかわかりませんが
好きな作品でした。
小説をまるまる読んだものを
本当に綺麗に再現して
細かく細かく表してくれたような映画でした。
ありがとうございました。
愛されなかった子供
日常的に起こっている児童虐待やネグレクトは、思ってもみなかった不運が重なっているだけで、本当は沢山の事情があるのだと、ひかりという一人の若い母親から想像ができました。
佐都子とひかりは、親子ほど歳が離れています。だから、ラストで佐都子がひかりに言った『ごめんなさい。分かってあげられなくて』という言葉は、虐待をしてしまう親達や虐待をされた子供達への、大人(社会)からの謝罪の様に感じてしまいました(私の考えすぎかもしれませんが)。佐都子や浅見の存在は、女性にとって心強いですよね。沢山の悲しいニュースがある世の中ですが、女性に対する眼差しの優しさに、胸がいっぱいになりました。
山や海の日本の風景の美しさは、流石でした。
全289件中、81~100件目を表示