「貧困まっしぐらひかり」朝が来る panpan00さんの映画レビュー(感想・評価)
貧困まっしぐらひかり
原作を読んでいないのだが、予告で幸せそうな家族に『子供を返してほしいんです』と一報が入る所を観て、どういう話なんだろうと期待が膨らんだ。ワクワクして鑑賞したのたが、期待外れであった。
主役は永作博美。正直いってかなり老けた。老けたと言っても、美人だしキレイなんだけども。ASAYANの頃から20年も経ったのか。
(´Д` )
映画の展開は①栗原家がひかりと面会するまで②栗原家過去(養子を貰うことになった経緯)③ひかりの過去(子供を出産し養子として出す背景)④栗原家がひかりと面会してから、の4構成。
②と③が長く感じた。そこまで深堀する必要があるのか?と思った。
離婚せずに夫に付き添ったことが必ずしも正解ではないので、出産したい意思のある女性は離婚して良いと思う。
未成年出産したひかりの転落ぶりが、絵に書いたようで偏見に感じた。どんどん落ちていく。
ひかりが転落していく一方で、朝斗は栗原家で幸せに育つから、朝斗にとっては養子で育って良かったのかな。経済力は大事だと痛感する。
映画の最後に朝斗がひかりを見つめてエンドロールに入るのだが、エンドロールの最後に朝斗が『会いたかった』とセリフが入る。ここで、ひかりを見つめていた朝斗がどういう感情を持っているかが明かされるので、最後まで席を立たずに観た方が良いと思う。
冒頭の子供がジャングルジムでケガした話は必要だったのかな?佐都子が朝斗を信じていることを伝えたいのかな?それにしても、治療費払えみたいな面倒ないざこざがあるんだなと感じた。
ベビーバトンにいる時に、急に役者がカメラに向かって話し出した。急で違和感があった。
■ストーリーザックり
永作博美が演じるのは、栗原佐都子。職場結婚なので夫、栗原清和(井浦新)は同僚だ。清和は無精子症であったため、栗原家には子供が出来なかった。そこで、ベビーバトンという特別養子縁組を行う団体から養子を貰うことにする。特別養子縁組すると、実母と子供との親子関係は完全に切られる。特別養子縁組の準備としては、子供の性別を選べないので、男の子、女の子の両方の名前を用意しておく必要がある。母親は専業主婦となることが条件である。このため、佐都子は会社を辞めている。また、養子を迎え入れたとしても、小学校に上がる前には子供に実の母親では無いことを伝えなければならない。
養子となったのは、朝斗。実母は片倉ひかり(蒔田彩珠)である。ひかりは中学生の時に、バスケットボール部の男子と交際し妊娠してしまった。家族から猛反対を受け、学校を休んでベビーバトンの団体の下で出産し、養父母となる栗原家に朝斗を授けた。
数年が経ち、幸せそうな栗原家に片倉ひかりから電話が掛かってくる。電話を取った佐都子に『子供を返してほしいんです、返してくれなければ子供が養子であることを暴露します。暴露が嫌ならお金をください』と伝える。
(セリフは適当。こんなニュアンス。)
佐都子は一度対面で会話しようと、自宅にひかりを呼んだ。佐都子と清和の前にひかりが現れるのだが、佐都子たちには目の前に現れた女性がとてもひかり本人に思えず別人だと判断した。また、子供が養子であることは周囲に隠していないので、脅迫にすらなっていないと伝える。
3人の会話が終わると、朝斗が帰ってくる。ひかりは泣きながら『私は朝斗の母親でない』と話し、どこかへ行ってしまう。
佐都子の下にひかりの行方を探す警察がやってくる。佐都子は警察の持つ写真を見て、面会していた相手がひかりであったことに気付く。
佐都子は朝斗を連れてひかりに再会する。朝斗はひかりに『会いたかった』と伝える。