劇場公開日 2020年10月23日

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「エンドロール最後の仕掛けはズルい。涙が止まらずしばらく席を立てませんでした。」朝が来る のりたまさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0エンドロール最後の仕掛けはズルい。涙が止まらずしばらく席を立てませんでした。

2020年10月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

子どもを授かり、その子を自分の手で育てることができるのは、幸せなことなのだと改めて実感した映画でした。

私も、1年ほど不妊治療をしていたので、永作さんの気持ちにとても共感しました。焦り、苛立ち、後悔、絶望。メンタルにかなりきます。やめる決断をするのが一番勇気がいるかもしれません。

そして、産んだ我が子を里子に出さざるを得ない14才の少女の人生を想います。「なかったことにしないで」という声に出せなかった少女の叫びが心に痛かったです。

10代の子どもたちへ、より実践的な性教育の授業を最優先して行わなければならないと強く思いました。親の庇護のもとにいる子どもが、結婚する資格も力もないのに、セックスすることがどんなに無責任なことか。親も先生も覚悟がいるけれど、家庭で学校できちんと「生きること」について伝えていかなきゃ、不幸な子ども(望まぬ妊娠をする少女や望まれずに産まれる赤ちゃん)は減っていかないでしょう。

動物界はメスが番うオスを選びます。その気概を持ち、男子の性欲に負けずに「NO」と言える日本人女子が増えていきますように。

のりたま