劇場公開日 2020年10月23日

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「愛はなんだ、愛がなんだ、愛ってなんだ」朝が来る サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0愛はなんだ、愛がなんだ、愛ってなんだ

2020年10月24日
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泣ける

幸せ

またもやちょっと重く暗めの映画。9月,10月はこういった作品が多めですね。
それでも、井浦新と聞いたら行くしかありません。予告もかなり面白そうだし、期待度高め。

うん。前半はとても良かったんだけど、後半がどうしても間延びしちゃっている。139分は長いかな
しかし、いい作品でしたよ。

実の子をもてなかった夫婦が特別養子縁組から男の子を迎え入れてから6年後、産みの母親から男の子を返して欲しいという連絡が入るという話。

まず第一に2人の"普通"の演技がとてもいい。
役者にとって1番難しい役は、武将?探偵?同性愛者?違う。私は普通の役が1番難しい役だと思う。
何故か。それは、私たちにとって一般人というのがいちばん身近な存在だから。どれだけ自然体で演じられているかが試される役じゃないかな。
それを見事に永作博美と井浦新は演じきったと思う。ぐっと堪えながら涙を流すシーンや重い空気に潰されそうになるシーンはグッとくる。偉大なる俳優さんだな

そして映像美。
タワーマンションを照らす朝日。広島の小さな島を照らす朝日。同じようで全然違う。
太陽の光なのに妙に暗く、幸せ100%では無いのが照明で表されており非常に美しい。
また劇中で多く映し出される森や海などの自然も、映画の良さを引き出している。

しかし、全体的に薄っぺらいなと思ってしまう。
その原因として考えられるのは2つ。

まず、主題歌の乱用。
「糸」のようにフルで2回も3回も流す訳では無いのだが、口ずさんだりラジオで出てきたりとやはりしつこさを感じてラストに涙が流れずシラーっとしてしまう。

そして、夫婦の尺。
前半は夫婦、後半は産みの母親と二つに分かれているのだが、夫婦メインなはずなのに意外と描かれておらず、かといって後半がいいかと言われるとそうでも無い。なんだか深くなり損ねたなという印象。

とまぁ、結果としてはまずまずかな。
先日鑑賞し、家族愛という似たようなテーマの映画「ミッドナイトスワン」の方が良かったので、少し厳しいが★3.0で。
というか、実際映画館で見てみたらそうでもなかったけど予告で見ると若干蒔田彩珠が岸井ゆきのに見えた。ちゃうちゃう、岸井ゆきのは空に住むですって。

サプライズ
レモンブルーさんのコメント
2021年4月28日

サプライズさん 共感をありがとうございますm(__)m。やっとDVDで観られました。けど…レビューにも書きました通り、ラストの20分?くらいからの描き方が、ちょっと私には納得行かなくて…ガッカリしてしまいました。観てる私達にはヒカリのあの後の人生がわかっていますが、里親夫婦は何も知らず、想像力も持たず、ヒカリを否定していたのに…訪ねたのが、ヒカリ本人と知るや、本当のヒカリはどんな人間かを確かめもせずに アサトに引き合せるというのが…不思議でした。とてもご都合主義的なラストだなと思います。もし、ヒカリが訪ねた時、アサトを失いたくなくて、見ない振りして居て、ヒカリを否定して帰した(自分から帰ったけど)事をその後、悔いていたりしたら、何となく共感できたかもしれませんが…彼らは全く ヒカリを「誰だったんだろう?」て気づいていませんでしたよね。
私も ドキュメント風なのは違和感ありました!

レモンブルー
サプライズさんのコメント
2020年10月29日

コメントありがとうございます!
共感して頂き嬉しいです♪
前半の夫婦の葛藤や苦しみの描き方はとても良かったのですが、急にドキュメンタリー風になってしまい、映画である必要性が感じられなくなりシラケてしまいましたよね。題材は良いのに、なんだかもったいない気がする。過剰評価でしょうか...

サプライズ
映画大好きさんのコメント
2020年10月29日

私も後半は間延びしているなと感じてました。全体的にレビューが高すぎるような気もします。。
後半のドキュメンタリー仕立ての映像で冷めてしまいました。これは誰が撮っていて誰に向かって話しているんだろうって。

映画大好き