劇場公開日 2020年8月21日

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「青春時代の友情に思いを馳せたくなること間違いなし」ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー せき(名前変えました)さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5青春時代の友情に思いを馳せたくなること間違いなし

2020年7月23日
iPhoneアプリから投稿

女優オリヴィア・ワイルドの監督デビュー作は、
下ネタ含む生々しい描写とイタい青春の記憶がハイテンポで駆け抜けていく一作でした!

高校生活を全て勉学に捧げた女子2人が、卒業前夜にパーティーデビューしようと奮闘する姿を描きます。

まずは、数々のフレッシュな映像表現、青春の儚い輝きを捉えたカメラワークなど、初監督とは思えないオリヴィア・ワイルドの手腕に脱帽。

この引き出しの多さは天性の才能なんでしょうか…?

すべての登場人物を決して一面的に描かない姿勢からも、作品への深い愛情が伝わってきました。

1作目からとんでもない完成度に仕上げてきた彼女は、今後も映画ファンを唸らせる活躍を見せてくれると確信しています。

そんな今作の主人公、お下劣ジョークを早口でまくし立てるモリーと、それに気恥ずかしそうな反応を見せるエイミーのコンビは相性バツグン。

特に後者を演じるケイトリン・デヴァーは、控えめな表情に喜怒哀楽を宿らせる演技がほんとに素晴らしかった。

想いを寄せる同級生を自信なさげに見つめる彼女の姿が頭から離れません…

鑑賞前はどちらかというと前者を演じるビーニー・フェルドスタインに注目していましたが、今作で一気にケイトリンのファンになりました。

そんな彼女たちが勉強中心の生活を送った結果、恋愛等の面で周囲に後れを取る姿は、自分の過去と通じるものがあり痛々しいことこの上ない。

それでも、狭い世界に生きる2人が背伸びして、痛い目に遭って、それを糧に少し大人に成長する姿はとても愛おしく感じられます。

過度に湿っぽくせず、あくまでサラリと描いてみせる「2人の青春の終わり」にもぜひご注目を。

この女性バディムービーの新たな傑作、青春時代の友情を懐かしく思うすべての人にオススメ!

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