劇場公開日 2023年3月10日

  • 予告編を見る

「惜しい人を亡くしちゃった...」Winny すみれ7878さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5惜しい人を亡くしちゃった...

2023年11月21日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

知的

わずか42歳で病死したWinnyの作者、金子さん。一説ではビットコインの作者、サトシ・ナカモトではないかとも噂のある方。自分も技術屋として非常に興味がありました。
Winny事件で理不尽に被告人となって、多分、メシよりも好きなプログラム作成を禁じられた金子さんは気の毒としか言いようがなく、日本にとっても大きな損失だったと思います。

冤罪事件でよく描かれることですが、誓約書を書いてほしいとかの警察からの甘言。本当に腹立たしい。「認めたら家に帰したる」みたいな人質司法は本当に許しがたく恐ろしいです。結局は最高裁で無罪。そりゃそうでしょう。ナイフで殺人が起きた時にナイフを作った人を殺人ほう助で起訴したようなものですから。それでも地裁では罰金150万円という有罪判決が出てるのだから驚きます。

彼のような天才プログラマの時間を数年奪ったことは大きいです。劇中の内容を信じるなら彼はAIにも興味を持っていたよう。今の生成AIの隆盛をみると、生きておられたらきっと何らかの貢献をしておられると思います。もし噂の通り、ビットコインの作者であるならば経済の世界にも大きな影響を与えています。

映画としてはWinny事件と並行に愛媛県警の捜査費汚職が描かれています。
Winnyが役立った実例として描きたかったかのかもしれませんが、
正直に言えば愛媛県警の話は不要だと思います。
もっとWinnyそのものと金子さん自身について時間をかけても良かったのではないかなあ。とかく技術の話は難しいと思われがちですが、一技術者としては、その部分をもう少し知りたかったですね。金子さんの残したメールや書き込み、手記などでもっと人柄や考えを知りたかったです。

すみれ7878
おじゃるさんのコメント
2023年11月23日

すみれ7878さん、共感&コメントありがとうございます。
興味深い作品であっただけに、金子さん自身や異なる立場からの視点も加えて描いてほしかったですね。おっしゃる通り、私も愛媛県警の話は不要だと感じました。

おじゃる
トミーさんのコメント
2023年11月22日

共感ありがとうございます。
この事件以来、並外れた才能や異能を受容するように少しはなったのでしょうか? ちょっと疑問です。
大洲署の話は隠蔽体質、これはほとんど変わらないですね。バレるのが少し早まった位ですか?

トミー