「たった2文字の重み。」Winny はるたろうさんの映画レビュー(感想・評価)
たった2文字の重み。
この先も挑戦を続ける若き技術者たちに贈る「無罪」の重み。お恥ずかしながら今作で金子勇さんのことを知りました。技術者としての飽くなき探求心が生んだ革新的なソフトWinny。しかし本人の意図せぬところで悪用され、挙げ句開発者である金子氏まで逮捕される事態へと発展する。
日本のITの未来を守るため弁護団が結成され無罪を勝ち取る日までを描く意欲作。非常に臨場感があってまるで再現映像を見ているかのようにリアルでした。同時期に愛媛県警で起こる裏金問題も絡め匿名性の高いソフトの有り方や、不当逮捕により一人の人間が背負う長い道程を私たちも一緒に考えることになります。
金子氏が技術者として失った7年が与えた損失がどれほど大きかったか。ただ最後に無罪を勝ち取ったことは非常に意味があると思います。18kg増量して金子氏本人を演じた東出昌大が素晴らしかったです。
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