「大衆はクリエイターの意図など気に留めない」Winny jaxさんの映画レビュー(感想・評価)
大衆はクリエイターの意図など気に留めない
クリックして本文を読む
作成・公開したアプリが悪用されたことから、警察が無理筋を通して開発者を逮捕した事件を描くドキュメンタリー映画。
本作では主題とは関係が薄い仙波巡査部長のエピソードが挟み込まれている。
この仙波氏について調べてみると、経歴や言動に賛否両論ある人物であることがわかるが、映画内では仙波氏の「否」の部分には一切触れられていない。
仙波氏を徹底的に「賛」として描くことにより、観客が本作の主人公である金子氏に対しても映画内で描かれていない「否」の部分があるのではないかと視聴者に錯覚されかねない造りになっている。
警察という巨大な権力の「否」を示す本作にとしては、この構造は潰されずに公開するための苦肉の策ということになるのだろうか...。
コメントする