蟹の惑星のレビュー・感想・評価
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両腕がないカニは、どうなるって???
どっかのミニシアターに行った際に、この映画のチラシを見かけて、ちょっと記憶の片隅にあった。で、たまたまテレビで放送してたので録画した。そしてそれを観た。そういう流れ。
どうしても観たかったとか、蟹にすごく興味がある、ってわけじゃなかったので、完全にながら観した。
この映画や吉田さんの観察行動に、学術的価値があるのかどうかは、自分には全然わからない。
でも、興味深いところもあった。3点。
ひとつは、脱皮に関するうんちく。
ふたつめは、吉田さんの言葉。
「40年働いて、自分が好きな事をして生きれる時間は20年もない。ならば、早いうちに自分のやりたいことをやらないと..」
そして最後は、この干潟に住む蟹が少なくなっている、と言う事実。
それが、東日本大震災を境にして地質が変化したからだろうという推察。
この映画の製作公開した監督の意図は知る由もないが、特に3つ目の事実は、自分には深く刺さる「怖い」事実だった。今後、地質の変化だけで事態は収まるのだろうか?? ホント、怖い。
でも、1回観れば十分な映画。
次回放送あっても観ないなぁ。
足の下にも宇宙がある
同時公開されている「東京干潟」と、同じ時期、同じ干潟で活動する、80歳半ばの老人を描いたサイエンス系のドキュメンタリー。気楽にカニの世界に近づける内容だ。
干潟のカニは、
・何を食べているのか
・ハサミの先に感覚はあるのか
・巣穴の形はどうなっているのか
・「自切」して大丈夫なのか
・共食いするのか
・なぜ陸上で呼吸ができるのか
を知りたい人は観るべき。
また、スクリーンサイズで、70分の間、カニのクローズアップ映像をひたすら見続けたい人にもお勧め。
小さくて警戒心が強いカニを、1本1本の毛まで見えるアップで撮影することは、かなり根気が必要な作業だったはずだ。
マリンバの演奏にのった、バッハの「ゴルトベルク変奏曲」も楽しい。
観察者の吉田さんのみならず、4年にもわたる監督の執着が実った作品である。
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