「吹き替え目当てで見たけれど」フリー・ガイ SHIKIさんの映画レビュー(感想・評価)
吹き替え目当てで見たけれど
原作(ゲーム?)あるようですが全く知らない状態での観賞です。
基本洋画は字幕派だけど、子安さんが当ててると聞いて吹替で拝見しました。結果、よかったー!子安さん贔屓のレビューで申し訳ないけど、ほんとにいけすかない悪役(コメディ)がよく似合う…笑
真剣な役も勿論好きですが、今回のように絶対悪なのに何か憎めないキャラをやらせたら右に出るものはいない!と勝手に思っております。
いつまでもお元気でいてください…!
肝心の内容についてですが、
「AIの人工知能があるきっかけからプログラムから外れた行動をする。そこから自分で考え、行動し進化していく。やがてもたらされる自分と世界の存在意義への疑問に葛藤し、乗り越え、前を向き進んでいく。
でも結局それもプログラムとして書き起こされていくものだから、どんなに自律していっても結局はAIであることには変わりなく、リセットボタンひとつで無に帰すものであることに変わりはない。
しかし自律し、進化し続けるAIはもう生命と言えるのでは?それをリセットするのは最早殺人ではないのか?」
という部分にとても考えさせられました。
エンドロールを観ながらふと思ったのは(私は理工系の学問はさっぱり分からないので勝手なイメージで恐縮ですが)
AIは膨大なデータの積み重ねを繰り返し、その中からプログラムに基づき最適な選択肢を取捨選択して一つの答えを提示していく、というものだと思っていたのだけど
それは私達人間にも同じことが言えるのではないか。
今まで生きていた中で得た情報、そこから生まれる感情、それらはAIでいうところのデータとして私達の中に蓄積され、ある事柄が発生した際はそのデータを引っ張りだし、今までの経験値を基に対処していく。
この経験値=プログラムとして考えると、現実世界に生きる私達も0と1の組み合わせでしか無いのではないか。
なんてまぁそのあたりの学問で擦られ切ってるであろうことも考えさせてくれる、
モブキャラに焦点を当て、誰もが主人公になる可能性を秘めているのだと思わせてくれる良い作品でした。