「お多福様と隕石」黒い乙女A kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
お多福様と隕石
芽衣の幼少期のエピソード。母親と男(佐藤佐吉)から虐待を受けて死んだかと思ったら、みこと様の仮面の力を借り不死身ぶりと狂暴ぶりを発揮する。ぞぞぞ、爪に爪楊枝を刺されるシーンなんて悍ましさしか感じない。前作での4人の幽霊がここでハッキリしました。また、首をコキっと戻すのはラストに繋がるんですね。
全体的には前作ストーリーの裏側を描いていて、ラナの幼少期には堀井という男に引き取られるも性的虐待を受けそうになり納屋に閉じ込められたエピソード。そして、ラナに操られた宇田健一郎(和田)=実は長谷川という男で宇田ナオコも別人だったことが判る仕組み。この2人は元々はラナが入れられた施設の悪い奴らなので同情しなくてもよいwとにかくラナの書いた台本を練習させられる様子は笑える。
ラナの人を支配する能力は納屋にあったお多福様の力であった。巻物には双子の醜い少女がお多福の面をつけて蔑んだ村人を皆殺しにした伝説。鬼神さまがもっと足りないと双子を責めて富士山宝永大噴火を起こしたとか・・・そこまで出来るなら隕石を落とすことも可能かもw
宇田夫妻を奴隷にしてから、怒りと憎しみしか無いような女の子を探すよう命じたラナ。3人の人を殺したというケイコをも納屋に閉じ込めたことがあり、そのケイコがゾンビ化した少女だったのだ。
ラナの目的は隕石が落ちてくる前に悪い奴らを殺すこと。お多福の面をつけた相棒となる少女を見つけることだったのだ。その点では芽衣も同じで、どちらもお面により能力が発揮するのも共通している。幽霊を見たり、夢遊病者になったりする芽衣のほうが可哀想ではあったが・・・死ねない身体という運命も泣けてくる。
お多福様は二人いなければダメ。最後に芽衣にお多福の面を被せようとするが、心を操るラナに対し死ねない身体の芽衣が捨て身技で勝った。芽衣には相手に触れることでその人の過去を見ることが出来る能力もあり、お多福様は結局世界を滅ぼすためのものだと理解する。う~む、奥が深い。結局お多福面を壊すことで隕石が消えた・・・ただし、お多福様が赤子を抱いていたことから、伝説は続きそうだ。
「おかわりしていい?」という言葉によって、結局二度見。笑えるシーンを散りばめてくれたおかげで見るのも苦じゃない。