ラ・ポワント・クールトのレビュー・感想・評価
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オムニバスのような、ドキュメンタリーのような‼️
倦怠期を迎えた夫婦。夫は故郷へ帰り、妻は離婚話を進めるべく夫の故郷へ。散歩しながら話し合う二人・・・‼️漁民たちが禁漁区で漁をする過酷な故郷の日常を見た妻の気持ちが少しずつ変化し、さらに夫婦の会話で夫婦関係が改善され、希望を見出す様が淡々と描かれた会話劇‼️地味な作品ですけど、二人の会話シーンと故郷の村の生活風景を並行して描く構成が秀逸ですね‼️複雑に絡む事もなく、二人の会話でリアルな夫婦像が浮かび上がってきて、ヒジョーに見応えがあります‼️,
【南仏の小さな海辺の町の人々の生きる姿と並行して描かれる、愛が覚めつつある夫婦の観念的な愛の会話。ウーム、ヌーベルバーグ・・。】
■アニエス・ヴァルダ監督作品は、劇場では「顔たち、ところどころ」しか鑑賞したことが無い。
だが、その後配信で少しづつ、ドキュメンタリー作品を観て、嵌った。
今作は、アニエス・ヴァルダ監督の長編デビュー作だそうだが、(1955年!)、「ヌーベルバーグの祖母」と呼ばれている事は、知らなかった。
せめて、「ヌーベルバーグの母」に呼称を変えられないだろうか・・。
◆感想
・上記の様に、私はアニエス・ヴァルダ監督作品は、ドキュメンタリー作品しか観たことが無かったので、作品の構成も含めて、”斬新であるなあ”という感想を持った。
1.メインストーリー
ある若い男(フィリップ・ノワレ:アルフレードじゃないか!当たり前だが若い・・。)が12年ぶりに故郷の南仏の小さな海辺の町へ戻ってくる。
その数日後、彼の妻(シルヴィア・モンフォーレ)が後を追ってやってくる。
結婚して4年目を迎える2人は倦怠期で、妻は離婚を告げるかどうか迷っているようだ・・。
愛に関する観念的な会話を重ねながら村を散策する夫婦。
だが妻は夫の故郷で生きる人々の姿を知ることで、少し心境の変化が訪れる。
2.サブストーリー
南仏の小さな海辺の町、ポワント・クールトで暮らす貧しき人々の姿が描かれる。
小さな男の子が、急な病で亡くなってしまったり、衛生局の検察官と漁師たちの駆け引きや、水上槍合戦の風景などが、生き生きと描かれる。
<ビックリなのは、何時か上記、メイン・サブストーリーが交わるのかと思いきや、交わらないのである。但し、町の人々の生きる姿を見た妻は、夫との愛を諦めかけようとしていた自分の気持ちに微かな変化が訪れる事を感じて行くのである。
そして、その描き方の匙加減が絶妙なのである。
アニエス・ヴァルダ監督のドキュメンタリーではない作品を、もう少し見て見たくなった作品である。>
コントラスト
光と影
着飾る妻と漁村
男の愛し方と女の愛し方
禁止区域で漁をする村民と愛し合う夫婦
祭りと子供の死
フランスParisのイメージじゃなく、もっと現実的で身近な田舎の庶民を撮る
当時の社会的な訴えかけと庶民の生活感が滲み出ていて、その時代の技術で画角やアングルといいますか、カメラワークで映し出す絵がたまらなく好きです
キュアロン監督の ROMA/ローマ(2018) を思い出しました。久々に観たくなったなぁ…
とても面白かったです
初見。素晴らしい。誰もが撮りたくて撮れない映画。これは才覚としか言...
初見。素晴らしい。誰もが撮りたくて撮れない映画。これは才覚としか言いようがないのでは。打ちのめされた。
ネオ・リアリズムとヌーベルバーグの合体
夏季のフランス南部。
湖と地中海のあるセート漁港の雰囲気が、結構な見所。
質素な漁港の村を、覗く様な移動撮影で、説明する中々いい感じの冒頭から始まり、漁村の人々の生活が、フランス的な感じより、イタリアのネオ・リアリズム調で、そこに、パリから来る妻を、待つ男とその妻の描写が、この後に多く作られるヌーベルバーグ調の雰囲気を漂わせる映画に変貌する。
ここら辺は、ほんとに芸術的なショットが多くて当時の観客は戸惑ったのでは?
反する感じの二つの物語を上手く同居させている。
修道士の様な髪型のスマートな若きフィリップ・ノアレが、新鮮。
この後に観た「アニエスによるヴァルダ」にある解説で更に驚嘆。やはり才人は凄い。デビュー作品でこれとは。
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