ラ・ポワント・クールトのレビュー・感想・評価
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オムニバスのような、ドキュメンタリーのような‼️
倦怠期を迎えた夫婦。夫は故郷へ帰り、妻は離婚話を進めるべく夫の故郷へ。散歩しながら話し合う二人・・・‼️漁民たちが禁漁区で漁をする過酷な故郷の日常を見た妻の気持ちが少しずつ変化し、さらに夫婦の会話で夫婦関係が改善され、希望を見出す様が淡々と描かれた会話劇‼️地味な作品ですけど、二人の会話シーンと故郷の村の生活風景を並行して描く構成が秀逸ですね‼️複雑に絡む事もなく、二人の会話でリアルな夫婦像が浮かび上がってきて、ヒジョーに見応えがあります‼️,
すったもんだするだけの話。
女性の監督だが、男目線な話。
要は浮気をした男が、女性の怒りをかって、その女性に捨てられ、男は自分の故郷に帰ってきた。しかし、何故かそこへ、その女性が現れ、すったもんだする。それだけの話。男の哲学めいた言い訳が腹立たしくもバカバカしい。
バカ男と、理屈はこねるが騙されやすい女の話。
今では男女の性差を考慮に入れて、夫婦を語る必要がある。従って、この映画で語る夫婦は、男目線の古臭い価値観で語っている。だから、
何も学べる事もなければ、共感できる事も無い。
画像も美しいと評価される様だが、僕の母親の実家の霞ヶ浦に酷似している。だから、僕にとっては物珍しくは無く、美しいとも思えなかった。
やはり、フランスヌーベルヴァーグは僕には合わない。
しかし、この海汚すぎる(水は澄んでいるようだが、ゴミが沢山捨てられている)。ヘドロと猫の死骸には閉口した。
湖と訳されているが、アサリもボラも一応海水生物。
追伸
南仏は第二次世界大戦中、ナチスに加担した政権があった土地。住んでいる人達も保守的だと思う。そもそも、この映画の時代設定が全く語られていない。従って、何一つ評価できない。
【南仏の小さな海辺の町の人々の生きる姿と並行して描かれる、愛が覚めつつある夫婦の観念的な愛の会話。ウーム、ヌーベルバーグ・・。】
■アニエス・ヴァルダ監督作品は、劇場では「顔たち、ところどころ」しか鑑賞したことが無い。
だが、その後配信で少しづつ、ドキュメンタリー作品を観て、嵌った。
今作は、アニエス・ヴァルダ監督の長編デビュー作だそうだが、(1955年!)、「ヌーベルバーグの祖母」と呼ばれている事は、知らなかった。
せめて、「ヌーベルバーグの母」に呼称を変えられないだろうか・・。
◆感想
・上記の様に、私はアニエス・ヴァルダ監督作品は、ドキュメンタリー作品しか観たことが無かったので、作品の構成も含めて、”斬新であるなあ”という感想を持った。
1.メインストーリー
ある若い男(フィリップ・ノワレ:アルフレードじゃないか!当たり前だが若い・・。)が12年ぶりに故郷の南仏の小さな海辺の町へ戻ってくる。
その数日後、彼の妻(シルヴィア・モンフォーレ)が後を追ってやってくる。
結婚して4年目を迎える2人は倦怠期で、妻は離婚を告げるかどうか迷っているようだ・・。
愛に関する観念的な会話を重ねながら村を散策する夫婦。
だが妻は夫の故郷で生きる人々の姿を知ることで、少し心境の変化が訪れる。
2.サブストーリー
南仏の小さな海辺の町、ポワント・クールトで暮らす貧しき人々の姿が描かれる。
小さな男の子が、急な病で亡くなってしまったり、衛生局の検察官と漁師たちの駆け引きや、水上槍合戦の風景などが、生き生きと描かれる。
<ビックリなのは、何時か上記、メイン・サブストーリーが交わるのかと思いきや、交わらないのである。但し、町の人々の生きる姿を見た妻は、夫との愛を諦めかけようとしていた自分の気持ちに微かな変化が訪れる事を感じて行くのである。
そして、その描き方の匙加減が絶妙なのである。
アニエス・ヴァルダ監督のドキュメンタリーではない作品を、もう少し見て見たくなった作品である。>
頭で愛する 心で愛する
ヌーヴェルバーグの走りと言われる本作だが、ヌーヴェルバーグにそもそも関心がないため、単純に市井の恋愛事情を描いた映画として鑑賞した。
環境破壊も行政の監査もなんのその、したたかに生きる漁村の人々の暮らしにおける喜怒哀楽に、二組の恋愛模様が絡まる。
一方は漁村に暮らす純朴な男と同じ村に暮らす若い娘。もう一方は、都会で結婚し、帰省した倦怠気味の夫婦。
前者は心で、後者は頭で互いの愛情を確かめ合っているようだった。
あの若い二人が、もう一組の夫婦のように、延々と愛とは何かを語り合いながら心がすれ違っていく関係に、いずれは陥るのだろうか。
どうしてもそうは思えなかった。
漁村に生きる者と、都会で生きる者との、交わり難い生き方の違いが対照的に描かれている。村人たちの祭りの夜、人々をかき分けて都会へ帰っていく二人の夫婦の姿は、希望への再出発なのか、故郷からの哀しい離別なのか、観ていて迷ってしまった。
コントラスト
光と影
着飾る妻と漁村
男の愛し方と女の愛し方
禁止区域で漁をする村民と愛し合う夫婦
祭りと子供の死
フランスParisのイメージじゃなく、もっと現実的で身近な田舎の庶民を撮る
当時の社会的な訴えかけと庶民の生活感が滲み出ていて、その時代の技術で画角やアングルといいますか、カメラワークで映し出す絵がたまらなく好きです
キュアロン監督の ROMA/ローマ(2018) を思い出しました。久々に観たくなったなぁ…
とても面白かったです
初見。素晴らしい。誰もが撮りたくて撮れない映画。これは才覚としか言...
初見。素晴らしい。誰もが撮りたくて撮れない映画。これは才覚としか言いようがないのでは。打ちのめされた。
ネオ・リアリズムとヌーベルバーグの合体
夏季のフランス南部。
湖と地中海のあるセート漁港の雰囲気が、結構な見所。
質素な漁港の村を、覗く様な移動撮影で、説明する中々いい感じの冒頭から始まり、漁村の人々の生活が、フランス的な感じより、イタリアのネオ・リアリズム調で、そこに、パリから来る妻を、待つ男とその妻の描写が、この後に多く作られるヌーベルバーグ調の雰囲気を漂わせる映画に変貌する。
ここら辺は、ほんとに芸術的なショットが多くて当時の観客は戸惑ったのでは?
反する感じの二つの物語を上手く同居させている。
修道士の様な髪型のスマートな若きフィリップ・ノアレが、新鮮。
この後に観た「アニエスによるヴァルダ」にある解説で更に驚嘆。やはり才人は凄い。デビュー作品でこれとは。
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