「ウクライナ東部地区の内戦の模様とロシア軍の関与がリアルに描かれている」バンデラス ウクライナの英雄 Kazu Annさんの映画レビュー(感想・評価)
ウクライナ東部地区の内戦の模様とロシア軍の関与がリアルに描かれている
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同じ村出身者が敵と味方に引き裂かれる2014年当時のウクライナ東部地区の内戦の模様、及びロシア軍の偽善的関与と非情さがリアルに描かれていて、ウクライナの現状もあり心を震わされた。
敵を追いかけて一緒に走る、あるいは駐軍場所から大きく舞い上がっていき緑の穀倉地帯地帯を見せるカメラワークがなかなかカッコ良い。戦車が当たり前の様に登場するのは、内戦が続いてることの反映なのだろうか。
いかにも怪しげな者の影で政府軍の中に潜む本当の裏切り者がなかなか姿を見せないストーリー展開はなかなか良く、しっとりとした音楽も魅力的。そして、ラブシーンや格闘シーンは娯楽アクション映画的も、結局は部下を殺した裏切り者を許さない暴力性と反政府側に転んだ幼馴染を許すラストに、政治的メッセージ性が込められていた。
ザザ・ブアヅエ監督による2018年制作のウクライナ映画。脚本がアルテム・キルサノフ、セルゲイ・ジューバ。撮影はオレクサンドル・ゼムリャニイ、音楽はフランコ・エコ。出演がオレグ・シュルガ、ユリア・チェプルコ、オレグ・ボロシェンコ、マルタ・パピック、ウラジミール・ロマンコ。
ウクライナ映画は初体験であったが、ウエット感が日本の暴力団抗争映画の様であり、親近感も覚えた。
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