劇場公開日 2020年3月6日

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「のんちゃんが、ヘップバーのように素敵」星屑の町 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5のんちゃんが、ヘップバーのように素敵

2022年8月18日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

のんと、コーラスのオジサンのコラボが、心暖まる
2020年。杉山泰一監督作品。
25年間続く人気舞台「星屑の町」シリーズの映画化です。
地方回りの売れないムード歌謡のコーラスグループ、「山田修とハローナイツ」
山田修の故郷の東北の田舎町の公演で、久間部愛(くまべあい・・・演じるはあまちゃんの、のん)のんがハローナイツに加入して歌手になりたいと言って来ます。
擦ったもんだの末に加入することに。
「山田修とハローナイツ」の、くたびれ切ったコーラス担当のおじさん達。
・・・対して、リードボーカルの大平サブローさんの歌は気合がすごかったです。
あいちゃんの心つもりは、メンバーに自分の父親がいる筈・・・ところがこの話・・どっかへ飛んでっちゃうんですよ(笑)

昭和歌謡が懐かしい。ステージも昔のまんまの感じです。
ストーリーより懐メロを聴く映画ですね。
大平サブローさんの「中の島ブルース」前川清みたいに上手かった。
コーラスのおじさん達(でんでん、ラサール石井、小宮孝泰、渡辺哲、有薗芳記
・・・うらぶれ感がもう最高、笑)
ストーリー的には「ハローナイツ」が愛の加入でもうひと花咲かせる・・・なんだけれど、
それは上手くいって、のんが「恋の季節」(ピンキーとキラーズの)とか、島倉千代子の
「ほんきかしら」とか、とても魅力的に歌い、「愛とハローナイツ」はスター街道をまっしぐら・・・と、思ったら?
そうは問屋がおろしません。
のんの歌は極上とは言えないけれど、伸びがあり、のんには天性のスター性が溢れてます。
のんの60年代の衣装もオードリー・ヘップバーンみたいで綺麗でしたよ。
この心地よさと、場末感。
水谷龍二作の舞台「星屑の町」シリーズが愛されるのが、よく分かります。

そして、のんちゃんがまたスクリーンにたびたび登場してほしい。
(6年ものブランクをまったく感じさせない輝きでした)
清潔感もみずみずしさも健在でしたよ、抜けたとこもね。
コロナで疲れた心を、しばし忘れさせてくれました。

琥珀糖