「25年舞台劇で愛されてきた意味が分かる気がする。」星屑の町 巫女雷男さんの映画レビュー(感想・評価)
25年舞台劇で愛されてきた意味が分かる気がする。
地方巡業している殆ど売れていないムード歌謡コーラスグループがリーダーの故郷に凱旋し、ひょんな事から知り合った1人の田舎娘の件から色々巻き起こる物語。
「のんちゃん主体映画か?」と思いきや違う違う。
良いとは言えない人生を歩んで来たコーラスグループ「山田修とハローナイツ」のドタバタユーモラス映画である。
はっきり言ってのんちゃん目的で観る若者には昭和と言う時代を知らない為、面白味が分かりづらいと思う。
カラオケで会社上司の昭和歌謡曲などを聴き、醸し出す哀愁に興味が持てれば面白味を感じれる。
そんな映画だ。
舞台の脚本・演出を映画化だけに内容がしっかりしてて面白い。何よりコーラスグループのメンバー&戸田恵子さん舞台俳優そのまま活躍なのだから、つまらない訳が無い。(ココに関してはパンフレットを購入して調べて頂きたい。)
グループメンバーは1人1人個性があり、映画内舞台裏でドラマを楽しませてくれる。途中ステージショーに切り替わり前座で歌っているキティ岩城(戸田恵子)の歌詞にもキチンと理由がある。
そこに実際若くして芸能界の荒波に揉まれた「のん」が参加するのだから、余計にこの昭和歌謡映画に気持ちが入るのだ。良いアクセント役だ。
のんちゃんの衣装も可愛いしそこそこ歌も上手い。
太平サブローさんと戸田恵子さんの歌も更に上手い。
少し不自然に感じる所は岩手弁に対し簡単に理解して会話しているメンバー。その訛りは普通理解出来んぞ(笑)。
終盤挿入歌「MISS YOU」にジーンと来てしまった。
長年舞台劇で愛されて来た理由が分かる。
最後の大円団じゃない所は賛否分かれる所。
そんな映画でした。昭和歌謡曲世代では無いですが私は好きです。
もし、本当の舞台劇「星屑の町」(完結してますが再開)にてのんちゃん参加なら絶対観に行きたい。
懐中電灯ネタで笑いたい。