7月の物語のレビュー・感想・評価
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友達とは何か。
2017年。ギョーム・ブラック監督。DVD化で再見。職場の同僚だが友達ではない女性二人が夏のある日曜をレジャー施設で共に過ごす話と、帰国を翌日に控えた女子留学生がたどる革命記念日の1日の話。「友達」をテーマにした素晴らしい短編2本。
演劇学校の学生たちと撮影したというから、キャラクターや虚構の物語を重厚に構築するというよりは、現実の出来事や自然の変化を味方につけて演者のナチュラルな魅力を引き出すことに専念したのだろうが、それこそ監督がいつもやってることなのだろう、他の作品と比べても見劣りしない、自然の光線の移り変わりや人間の微妙な感情の起伏を的確にとらえた作品になっている。
一本目は友達になっていく過程、二本目は友達から離れていく過程。友達とは何か、友達を巡って人は何をしているのか、じわじわと考えさせられる。
55点ぐらい。うーん…
71分の短い尺で『日曜日の友だち』と『ハンネと革命記念日』の2話が入ってます。
何も起きないわけじゃなく、男女間に絡む小さな事件なんだけど、うーん…
同じ脚本を、違う監督で、違う役者で、違う演出で、撮ったら面白くなるかも…
要は、僕はギョーム・ブラック監督は合わない(笑)
ポスターが1番いい(笑)
等身大のバカンス
エリック・ロメールの「緑の光線」や「海辺のポリーヌ」を気に入った人ならこの映画は見逃せない。フランスの若者の等身大のバカンスを描いた作品。もちろん、ロメールの時代と異なり、今や長期に南仏に滞在するなんて贅沢は彼らに許されていない。でも、それがたとえ路線バスでいける近郊のレジャーランドでも、彼女たちの手にかかればバカンスの場に早変わり。そして、もちろんバカンスといえば出会いと恋。ささいなことから男の子に出会い、ときめき、そして物語は生き生きと動き始める。。。。
ただし、ギヨーム・ブラックの映画は単純なロマンスでは終わらない。そこには少しほろ苦い挫折や、静かに忍び寄る現代の不安が映し出されていく。それが映画に深みを与えていく。愛すべき小品。
若気の下心
登場人物とロケーションには絡みがない二部構成による若者たちの恋愛話ドタバタ劇。
「日曜日の友だち」
湖水浴に出掛けた二人の女性がそこで知り合ったバイト君に絡んで揉めてというストーリー
半分無理矢理ついて行ったとは結果二人でバカンスに来た訳だし、もうちょい相手のことを考えろよという感じ等、男にはない感覚の時間を過ごす二人ながら、あるある的な面白さはあったかな。
ただ…ベタだし盛り上がりには欠けるかな。
「ハンネと革命記念日」
パリの国際大学に通う女性と、彼女を落とそうと目論むイタリア人学生や近くに住むフランス人青年達のいざこざ話。
イタリア野郎の超豪華?な変態1Pに始まり、イタリア野郎のテンパり一人舞台かと思ったら良い意味で面倒くさくなって来て…ちょっと雑じゃない?wという感じはあるけれどなかなか面白かった。
「勇者たちの休息」
7月の物語上映前に併映で上映された毎年6月頃にレマン湖からそれぞれのルートでアルプスを越えてニースを訪れバカンスを過ごすチャリンコツアラー達にインタビューしたドキュメンタリー。
まあ特に彼らに興味はなく、「ふーん…」という感じ。まあ趣味に興じる人のドキュメンタリーだしね。
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