「馬鹿がバカやってリアル脱出ゲームが始まる、いつものアレ」フローズン・ブレイク Lymanさんの映画レビュー(感想・評価)
馬鹿がバカやってリアル脱出ゲームが始まる、いつものアレ
この手のリアル脱出系シチュエーションスリラーではとにかくストレス耐性が必須です。
今回も見事に苛々させてくれるので、そういう“お約束”を理解したうえでどこまで楽しめるかがポイントですね
内容は「Frozen (2010)」とほぼ同じ境遇で、大筋も全く一緒です。
こちらはロープウェイ&開始状況に恵まれているぶん、人間関係でのいざこざが多く自滅的。仲間たちの死因はほぼこれじゃないかってくらいで、ここが最大のストレスポイントでしょうね。
なので雪山スリラーを求めるなら「Frozen (2010)」を観る方がまだ良いです。
今作はもっとストレスを渇望する変態向け、上級者向けですね。
そしてジャンル自体に興味があるなら「Fall (2022)」をおすすめします
以下【ネタバレ】含む個人的な(変態視点の)不満点(☆-3.5)
①犠牲者の半分は落下死。これが絵的に地味。
1人目は高さアピールのためにあれで良かったけど、2人目はもっと工夫してほしかった。
しかも最も輪を乱すヒール役だったのにあっけなさすぎる最後。死体の描写もなくただ落ちただけで終わり。これじゃカタルシスもないよ…
②赤ちゃん。主人公は妊娠しているんですが、彼とは別れるつもりで産む気もないと冒頭で明かされます。まずそんな重い関係値でパーティ来るなよって話ですが(笑)、この赤ちゃん設定があまり活かされてない。
ラストガールとして根気を振り絞る際「赤ちゃんのためにも生き延びてやる!」ってストーリー、王道じゃないですか?
変な夢やら回想入れる余裕あるなら、そこをもっと丁寧に描いてほしかったよ…
③救助後もあっさり。
パイプ1本で解決しちゃうのもアレですが(笑)、ここでもストーリーの補完ゼロ。
「救助されました、やったね☆」の余韻すらなく速攻で撤収。
せめて一言ぐらい彼と会話交わさせてあげても良かったのでは…。
(産む気なかったとはいえ)赤ちゃん守ったのに…
総括
見た目のゴアさ0、カタルシス消化不良、ストーリー中途半端&捻りなし。
B級好きとしても、どれか一つぐらいは頑張ってほしかったです。
雪山、ロープウェイと素材の良さにはワクワクしたんですが、結果的には雑に消費された感じで終了。
うーん、残念
