キーパー ある兵士の奇跡のレビュー・感想・評価
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別方向から見た戦争映画
または反戦映画と感じました。
直接的な戦争映画より、今日は関節的な方が共感を得やすいのかな。
複雑な思い、様々な思いを考えさせられるイイ映画でした。
事実は小説より奇なり
まさに表題を地でいくような作品、全く飽きさせず特に後半は感動しました。
後年、英独二国から勲章を授与されたということなので、ヨーロッパでは一般の人々に知られた人なのでしょうか?
とりわけ熱心なサッカーファンでもない私ですが、優れたヒューマンドラマとして十分に堪能させていただきました。
サッカー
イギリス・ドイツ制作らしい真面目な映画である。にしても、単なる兵士だった人物が、晩年両国(英・独)から勲章を与えられるとは人生、どう転ぶかわからんものである。
しかしながら戦争において敵対してた男女が、いきなり結婚するなんて飛躍し過ぎで驚いた。とは言え、事実だからしょうがない。
ただサッカー場面を中心に描いているので、エピソード的には単純で深い内容ではなかったのが惜しまれる。主人公の戦時中のトラウマ的出来事も話としては弱いし。まぁ、でも劇場に足を運ぶ価値のある映画であることは確かかな。
実話を基にした物語。。。
実在のドイツ人で、現在のプレミアリーグにおいて
大活躍した伝説のゴールキーパーを描いた。
星が3つなのは、、、
・スポーツの普遍性、忍耐、贖罪、差別、嫉妬、
恋愛、突然の悲劇、過去に関わる葛藤、
戦争の狂気、ユダヤ人問題、怨讐の克服、
まるで、「おしん」を2時間でやろうと
するかのような欲張りすぎな脚本。
・実在の主人公は、紛れもないドイツ軍の最精鋭・
降下猟兵だったが、上司の蛮行を制止できなかった
ことによる悪夢に置換されており、説得力に
乏しい
てんこ盛りにし過ぎたこの映画を支えたのは、
主役のデビッドクロスの演技と、
義父役のジョンヘンショーだと感じた。
英国人は、サッカー観てパブでビール!
英国人は、サッカー観てパブでビールが、大好き! と聞いていたが、それを疑似体験できる前半だった。ホントに地元チームの応援が、好きだし、楽しみなんだね〜。
なんて書くと、おちゃらけ映画かと感じられてしまうかもしれないが、本編は、戦争で戦った相手国人を、戦後にどれだけ許せるか、という真面目で重たい話。それを実話に基づいて、紡いでいくもの。
映画のタイプとしては、主人公や周囲の心の葛藤や心境の変化をダイナミックに描くというよりは、起きる事実を淡々と描くことで、観客の想像に委ねるスタイルだった。
終わった瞬間の俺の印象は「いろいろあった、だな」だからね。映画館を出てから、思い返していく映画。
主人公は、サッカーの能力が抜きん出ていたからそのプレイを見せることで、「ドイツ人め」という罵声を、歓声に変えていくことができた。これは稀有な例で、多くの在留を選んだドイツ人の多くは敗戦国民であることで、侮蔑や偏見を受け続けたのかもしれない。でも俺は、主人公の存在が、侮蔑や偏見を、なくしていくことに役立った、と信じたい。
「あいつだけは、ドイツ人だが特別だ」と言う人間ではなく、「あいつが見せてくれているように、ドイツ人だって、俺たちとおんなじだ」と言える人間に、なりたい。
美男美女の共演は、気持ちよく映画を観られるので、よかったです。
おまけ
当時は、試合中の選手交代が許されないルールだったんだね(負傷退場でも、残る10人で戦うルール。Wikipediaによる)。なるほど、スポーツのルールもこうして選手を守る方向に変わってきたんだなあ。これも勉強になりました。
選択肢が無かった
先日観た作品にも描かれていたが、当時のドイツ人があの敬礼や挨拶をしない事がどれだけ大変だった事だろうか。
兵士に志願したのか、党員だったのか、責められて答えられないのも当然だろう。
ナチス体制下のドイツ人にとって、身の振り方は家族にまで影響を及ぼすのだから、選択肢がないって言葉はとても重い。
そんな背景の中、ユダヤ人の大きいコミュニティーのあるマンチェスターで、ユダヤ教の支援を受けているチームでプレイするという所までとんとん拍子に事が運ぶのがなんだか凄い。
罵倒される中必死にプレイする姿は、全ての罪を背負っている様で辛いが、ユダヤ教の指導者の鶴の一声で一変する。
自体が開けて行く様子に涙し、歴史の積み重なりと重さを感じた。
スポーツは愛だ!力だ!
こんなに心地良い余韻が残る作品とは…
「キーパーも観てぇ〜」と、鬼滅の◯で賑わうロビーで叫びたいっ!!
敵国で罵倒に中傷…煽られながらもキーパーとして自身の務めを貫き通す主人公バート
彼が居るべき場所を見つける事が出来た家族愛の深さに我々が1つに成るべき今のコロナ時代にこその光を見た気がした
正直、東京オリンピック開催にも冷めた考えでありましたがサッカーをはじめスポーツこそ平和と力をくれる完璧な物であると…
今は開催を心から望みます!!
デビッド・クロスの過去の暗き罪との葛藤とキーパーとして光を放つ心情表現…完璧でした!
…美しい妻マーガレット役のフレイア・メイバーの品性ある力強い演技も素晴らしかった!
個人的見解ですが実際にもキーパーさんは比較的イケメンが多いですよね〜♬
苦境で戦う心
戦争で苦しんだ方は多くいる。
親族、友人を亡くした人
戦った人
どちらが被害者かなんて、戦争を経験してない私には言えない。
収容されたイギリスでキーパーを引き受けたのは、
最初はちよっとしたキッカケだったと思う。
憎まれていても、何も言えないトラウマ。
トラウマがあったからこそ、彼はイギリスに残れたのかもしれない。
イギリスに残ってキーパーをしなくても、
彼はドイツでも出来たと思う。
人は巡り合わせ
きっと彼は多くの批判の声ではなく、
そばにいる必要としてくれる人の声に耳を傾けたから
頑張れたのでないか。
心が苦しく、優しくなれる映画でした。
寛容の精神が必要な時代
スポーツものと言うより、戦時下の人間ドラマで、とても気分良く観られる作品でした。崖っぷちのサッカーチームの監督が、ドイツ人捕虜を助っ人に起用する出だしからして愉快です。周囲からの憎悪や偏見に対する主人公の誠実なスタンスは好感が持てるし、イギリス人妻のフォローも定石と分かっていても清々しい気持ちになります。また、戦時中のトラウマと自身に起きた悲劇に苦悩する主人公の暗部も、ドラマをより深いものにしています。世界中で他国への非寛容化が強くなる中、本作品のテーマは普遍的です。主役のデビッド・クロスや妻役のフレイア・メーバーも、役柄にはまって好演でした。
実話ベースと言うことで。
ある程度淡々と進んでいくのはまあ仕方ない。
戦争のシーンもほとんどありません。
逆に矢継ぎ早にイベントが起こるので退屈はしないかな?
面白かったシーンとしてはチームメイトのジェイクギレンホール似の彼氏、後に奥さんとなるマーガレットを取られそうになると、喧嘩するかと思いきや、pkで勝負だ!笑
さすがスポーツマンです笑
あとは2人が結ばれるシーンですが妹さんの部屋で事に至らないで〜笑
とにかく後半は少しずつ重い内容がのしかかってくるのですが前半のテンポがとてもよいので後半は少し疲れてしまいました。
サッカーシーンはそんなに長くはないので詳しくなくても関係なく見れます。
しかし選手同士のいざこざなんかはあまりなくてドイツ人でも認めあっていたのはとてもよかった。
2人の監督もしっかり実力を認めていてとてもできた人間でした。
フレイヤメーバーはとても綺麗でした。
【守ったもの】
作品は、主にバートがイギリスでプレーした前半生の物語で、戦争のトラウマを抱えながらも、活躍する姿は、切なくも痛快だ。
バートが守ったものはゴールだけだろうか。
「前に進まないで止まっていては、朽ち果ててしまう」
ゴールキーパーは、ゴールポストの前に止まり、得点を防ぐのが役割だ。
だが、いくら守っても、チームが得点しないことにはゲームには勝てないし、自分が失点しても、チームがそれ以上に得点すれば勝つことができる。
独りよがりで出来るようなものではないのだ。
そして、サッカーには相手も必要だ。
戦う相手から学ぶことも多いに違いない。
元軍曹からも殴り合いのなかで教えられることがあったはずだ。
バートは、生涯を通して、前に進む意思と、こうした行動の規範も守り通したのではないのか。
彼の輝かしい成績や評価、後の世界のサッカーの普及に努めた姿勢などは、それを表している。
英独のサッカー界への貢献や、サッカーを世界に普及させようと努めたことは、ある意味、不戦の誓いのようにも感じられる。
ただ、皮肉なことに、バートは、マーガレットとは10年あまりの結婚生活の後、離婚し、その後も、もう一度、離婚している。
人生が順風満帆でないのは、誰もが同じだ。
だからこそ、止まらず、前進し、より良くあろうとする意思が必要なのだ。
前に進まないで、止まっていては、ここで朽ち果てるしかないのだから。
それはそれ、これはこれ
元ナチス兵にしてイギリスの英雄となったサッカー選手バート・トラウトマンの話。
サッカーにほぼ興味はなく主人公についての知識は皆無で観賞。
1945年イギリスはランカシャー収容所に入り、サッカーに興じる集団にタバコを賭けてPK勝負!を挑むという始まりで、いきなり超絶セービング!!
地元サッカーチームの監督に才能を買われると共に、その娘との関係を築いていく前半はしっかり葛藤や心情の変化が描かれており、とても面白かった。
ただねえ…後半、記者会見での非難の嵐や、バスを降りれば襲われそうな程の人だかり。
スタジアムでもブーイングの嵐な流れからの上り調子。
舞台裏での嫁の件こそあったものの、それに繫がる主人公の演説や活動みたいなものもなく、だだ、有名人に流されるアホな民衆の掌返しという、「人間の気持ち悪さ」を強く感じてしまったし、生々しさが無い中でのフラッシュバックは、取って付けた様な演出にしか感じられず。
それを狙ってつくられていたり、結果としてでもそれが自然な流れだったら良かったんだけどなぁ。
皆様に見て頂きたい映画 Love and forgiveness
是非見て下さい。この歴史をこの史実を。辛いですが、現実に向きあい、あの時何がおきていたのかを感じで下さい。
以下、映画COMより抜粋.......
各国の映画祭で観客賞を受賞=観客に支持された作品
ながら、本作は「まだ日本ではマイナーだけど、素晴らしい作品」のカテゴリーである。ゆくゆく「必見の名作」として映画ファンに語り継がれる、そんな一作。さらに、辛口で知られる映画批評サイト「Rotten Tomatoes」では批評家スコア95%支持、観客スコア100%支持(ともに2019年8月2日時点)を獲得した。それはつまり批評家だけではなく、観客の心にもまっすぐ届いた映画ということの証左だ。
今週の埋もれた名作その2。実話ベースのとってもお勧め。
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※ 10/24 15時15分 誤字脱字修正
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※ ナチス政権がもたらした悲劇からできたものであるため、どうしても内容をそれにふれざるを得ませんが、ここで政治的なお話をするつもりはない点を断っておきます。
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今年42本目。実話をベースにしたもので、最後にその後の余生などが語られます。一部は誇張したり省略したりしているのでしょうが(110分)、おおむねは実話ベースなのでしょう。
この手の映画は、グループ分けすると、
1. ナチス政権そのものを「肯定的に」取り上げる
→ 本国でもタブー。日本でも表現の自由はあるが事実上タブー扱い。
2a. ナチス政権を否定的にとらえ、かつ、主にユダヤ人と結びつけて取り上げる(いわゆる、「ホロコースト」問題など)
2b. ナチス政権を否定的にとらえ、かつそれ以外の捉え方で取り上げる
…の3グループ(1の類型は日本でも考えにくいので実質2グループ)ですが、2bをテーマにしつつ、2aの要素も入っている、複雑なお話です。
しかもテーマはタイトルからわかる通り「キーパー」がいるスポーツ。そんなにたくさんありませんよね?サッカーです。
サッカーというと華々しい雰囲気を受けますが、得点王だの何だのでよく取り上げられるFW選手と違い、「守護神」として取り上げられることはあっても、得点と直接結びつくことがほとんどない(例えば、比較対象として、野球)、GKは扱いがどうしても薄く、こうした実話があることに驚きました。
サッカーに関する知識(リーグの降格昇格、ルールなど)は不要です。ただ「サッカーの超基本ルール」と「ゴールキーパーの例外ルール」(=特定のエリアだけで手を使える)だけは知っておくとよいです。
戦争が終わってドイツ(ここでは東西ドイツを一括して扱う。以下も同じ)も少しずつ仲直りしていきますが、今でもわだかまりのあるユダヤの方々との激しいやり取りが繰り広げられます。
その中で「ヒトラーやその側近がやったことならともかく、何も知らないほとんど強制的に(いわゆる)赤紙招集で従事したただの一般元兵士を責めるのはフェアではない」と仲裁に入るシーンがあります。これは賛否両論ありますが、確かに一理ありますが、一方で特にユダヤの方が受けたダメージは非常に大きいことは周知の事実で、理論とは別に感情論として「一般兵士であってもドイツ人は許せない」と思う人が当時も今もいるのももっともであり、その両方の側面から描かれており、非常に色々な意味でフェアだな、と思いました。
そして今でもドイツはそうした問題を戦争が終わって何十年が終わっても抱えている一方で、「政治と文化」を切り離して各国、特に隣国と交流しているように、同じ敗戦国である日本も一層そうなってほしい(日本も、他国もそうなってほしい)と強く思いました。
※ 日本も、主張するところは主張しても(例えば、領土問題)、例えば台湾は国としては承認しないが(外務省)、「事実上」国扱いされている、というように「本音と建前」があったり、ギスギスはしても民間交流は盛んだったり(もっとも、今年はコロナ問題…)、そこは程度の差はあっても同じでしょう。
減点は下記の0.3ですが、0.1のプラス要素を加味して4.8とし、切り上げで5.0としました。
0.3 … どうしても、GKを扱うという「サッカーとはいえマイナーなポジション」であるが故に、こう、「サッカー映画か?」というと明らかに違う一方、「サッカーも半数以上占める割に地味」という点は否めません。ただ、史実を着眼点にしている以上、GKをFWに書き換えたりすると支離滅裂でありやむを得ませんよね。
こうした「地味さ」はどうしても出てしまうので、他で補うところはあっても良いのかな、と思いました(ただ、積極的減点要素ではない)。
+0.1(特別扱い) … 主に、ドイツとイギリス人が多く登場しますが、ユダヤの方や、一部には他国の方も出ます。イギリス人が立派な英語を話すのは当然ですが、他国の方も、実は「その国の出身としての英語」として話している、換言すれば「第二外国語としての英語で話している」ように演出されており、たどたどしい部分があります(イギリス人は言葉がすらすらと出てくるが、そうでない人物の場合、言い間違いや語彙ミスが見られる)。こうした点も気を配ったのかな、と思い、特別に加味しました。
※ これは、日本人が英検1級、準1級を持っていても、「ネイティブには一歩及ばないが話すことはできる。でも、ネイティブとは対等には話せない」というのと同じですね。
守護神が守れなかったもの
元ナチス兵でありながら、イギリスサッカー界で英雄となったキーパー、バート・トラウトマンの人生を描いたドラマ。
実力はあれど、元ナチス兵ということで激しい差別を受ける…が、純粋なサッカーへの想いがチームメイトに、そしてイギリス国民に彼を受け入れさせる、涙なしでは観れないヒューマンドラマ。
…かと思っていたが、前半は意外にもコメディタッチな場面がちらほら。
監督とのタバコの応酬や、オ○○婆ちゃん、妹のバーバラも良い味出しまくり。
両親が同じ家にいるってのにあんな普通に部屋に行こうとするかねw
個人的には、お義父さんチームでプレイしたり、家族の一員になっていく前半パートの方が面白かった。
後半も良かったけど、メインストーリーと思っていた、イギリスでの差別からのサクセスストーリーは、思いのほか少々あっさりしていた印象。
その後の展開に関しては、さすがに映画の脚色かと思っていたが、調べたらこれも実際にあった出来事だったとは。トラウトマン選手の人生、本当に波乱万丈すぎる。
そこからの奥さんとのシーンや戦時中の因縁の相手とのやり取りは良かったけど、
予告編でも見れる円陣にクイッとされるシーンや、サッカー場で大喝采を浴びるところなんかがもうちょっとクローズアップされていたら泣けたかも。
そういう意味ではちょっと期待とは違ったし、もう一つこれといった盛り上がるシーンが欲しかった。
とは言え、本当に体感1時間くらいにしか感じないテンポの良さと、ちょくちょく挟まれる笑い、そして守護神の彼が守れなかったものに心を締め付けられる良作だった。
…話はまったく変わりますが、格闘技大好きなワタクシ、サッカーボールキックの危険性を改めて痛感!命にまで関わっていたとは…
世界標準のMMA団体で解禁されないのも、やっぱり危険すぎるからか。。
とは言え、シューズ有無の違いって大きいだろうけど。
そう考えると、藤田vsサップとかヤバすぎでしょ。。
はい、自分でもひくくらい関係ない話をしてしまいました。
強引に戻すわけではありませんが、戦争の敵対国だったイギリスで認められようとする覚悟、そしてそれを受け入れていくチームにもきっと強い気持ちが必要だったでしょう。
こんなご時世ですが、これからもスポーツは各国をつなぐ大切なツールであり続けて欲しいですね☆
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