「戦争の裏側で、家族への愛情VS自分の信念」名もなき生涯 クララさんの映画レビュー(感想・評価)
戦争の裏側で、家族への愛情VS自分の信念
第2次世界大戦時のオーストリアで、徴兵とナチスヒトラーへの忠誠を拒み続け自分の信念を貫き通した実在の農夫とその家族に巻き起こる出来事を映画化したヒューマンドラマ。
台詞が少なく、説明も少ないが、映像描写でだいたい何となく分かるが、淡々と上手くいかないことが続くので、中弛みがある。
オーストリアの山と谷の自然に囲まれた美しい景色の村で、農夫フランツとその妻と3人の娘と明るく楽しく幸せに暮らしていたが、戦争が全てを破滅させてしまった。
ヒトラーの忠誠を拒んだことで収監された農夫フランツは非国民扱いされ(日本の戦時中のような)、妻も非国民の妻として村人たちからひどい仕打ちを受ける。
上映時間は3時間と長く、終盤までは同じようなシーンが続く。すごい免罪符をぶら下げられても、決して信念を曲げることはない。妻や娘たちへの愛情は自分の信念を貫くことで理解して欲しい、、、家族かギロチンか、率直な意見として、いや~これは理解できないな~。
大自然に囲まれ、風の音や川のせせらぎ、鳥のさえずりの穏やかな日常が静かに進むなかで、戦争の苦しみや哀しさがヒタヒタと聞こえてくる、戦争映画だけどその裏側みたいな作品。
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