劇場公開日 2020年9月25日

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「残念な映画」鵞鳥湖の夜 オクやんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0残念な映画

2020年9月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

2012年、中国南部。再開発から取り残された鵞鳥湖の周辺地域は、ギャングたちの縄張り争いが激化していた。刑務所を出所して古巣のバイク窃盗団に舞い戻った裏社会の男チョウは、対立する猫目・猫耳兄弟たちとの揉め事に巻き込まれ、逃走中に誤って警官を射殺してしまう。たちまち全国に指名手配され、警察の包囲網に追い詰められたチョウは、自らに懸けられた報奨金30万元を妻のシュージュンと幼い息子に残そうと画策する。そんなチョウの前に現れたのは、妻の代理としてやってきたアイアイという見知らぬ女。寂れたリゾート地の鵞鳥湖で水浴嬢、すなわち水辺の娼婦として生きているアイアイと行動を共にするチョウだったが、警察の捜査を指揮するリウ隊長、報奨金の強奪を狙う窃盗団に行く手を阻まれ、後戻りできない袋小路に迷い込んでいく。そんなストーリーです。
観終った感想を述べるとしたら、はっきり言って映画としての作りが雑過ぎる。警察と窃盗団の区別が全くつかない。しかも単なるチェイサー物だから物語的にも単純。少しばかりの幻想的な映像?(ルノワール・サスペンスと強調されてますが、そこまでは全く到達していない)と、随所随所で似つかわしくない音楽で、なんとか盛り上げようとする必死さが伝わって、なんか興ざめであった。
ただ傘で自分を貶めようとする窃盗団を殺戮するシーンは愉快であった。

オクやん