「転落劇は怒涛の迫力」パラサイト 半地下の家族 bluetom2000さんの映画レビュー(感想・評価)
転落劇は怒涛の迫力
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うまいこと、人のいい裕福な家庭に順番に家族が入り込んでいく。そのしたたかさと知恵は天才的とも思える。しかし、寄生虫家族の幸福の絶頂に終わりが来る。
嵐の夜の宴会からの、一連の転落は、驚愕の事実に始まり、乱闘・雷・嵐・洪水と凄まじい。山の手の屋敷から彼らの半地下までの滝のように流れる雨水、そして高低差は激しく、半地下の家は汚物まみれ。ここまでの一連のシーンは息詰まる迫力。そして、この落差は悲しくやるせない。
さらなる悲劇。でも、乗り越えようとする家族たち。
計算されつくし一つ一つのシーンに全く無駄がなく、見事に仕上がってると思う。激しい作者の感情は階級社会への批判だけでもないと思う。底辺でもしたたかに生き抜く家族への愛か。
少なくとも「グエムル」よりはずっと面白かった。
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