「面白いってこういうことかも。」パラサイト 半地下の家族 Yuuko Kasadaさんの映画レビュー(感想・評価)
面白いってこういうことかも。
旦那がお国嫌いのため一人で鑑賞。一番の感想は、印象が濃い‼︎そして多分、面白い!
私は面白いって結局印象に残るかどうかなのかなと思っていて。見終わっても言葉にしづらいし、けして気持ちよくはないんですけど。
パワーがあって濃くてなんか凄いんだけど、よくわからなくて、「あぁ、こういう感じね」って型にはめきらないから、シーンごと〝印象“として残っている。
もう一度は見なくてもいいけど、絶対忘れない作品wおすすめです!
ただ共感力強い人は一瞬たりとも息が抜けなくて、わりと辛めな物語展開にぐったりするかもw
コメディだったり、愛情物語だったり、恐怖や哀愁だったり、いろんなニュアンスが絡み合って複雑に混ざり合っている感じ。他の感想で「コメディかと思ったら怖くなってつまらなかった」ってコメントもあったけど、私はそれぞれの要素が混ざり合ってることが大事のような気がするなぁ。現実に寄せられてる。
だからすんごい怖かった!リアルさが怖くて、つらくてぞっとする。そうだ‼︎これ一言で言うならぞっとする映画だ!
演出もとてもバランスよかったように感じたな。あざとすぎず、きちんとどう伝わるか考えたって道筋が見える。個人的には家に初めて入るシーンは秀逸だなぁと。階段や雨水汚水、ゴミ溜めなどはあからさまであるだけに悲しさがしみるし、俳優の表情も演技もせめぎ合っててよかった。愛しくて厚かましくてにくたらしくて切ない…泣。あ!一番好きだったのは、汚水溢れるトイレで妹が一服するシーン。色々人生のダメさが押し寄せてきて、ただ立ち尽くす…。好演だったなぁ。
強行に及ぶきっかけが、臭いというのもおもしろ。
原始的な殺意、生活の差が意図せず意識の差になり、生死の差を生み出した。受け入れがたい断絶。
あとアボジの「計画しなければ間違わない発言」はこわかったな。
そういや、最後はアドゥルはアボジと約束(決別)するエンディング。ドメスティックな愛すべきクソ家族から脱出する物語。そう考えればハッピーエンドってこと?
とりあえず、私は、とても面白かったです!中盤のホラー的な怖さとかいろいろ秀逸!お国関係なく、この気持ち悪さ、怖さ、いろんな人に感じてみてほしい。