「2020-4」パラサイト 半地下の家族 かいりさんの映画レビュー(感想・評価)
2020-4
さっきパルパティーンを見たばっかだけど、もっと怖い人が出て来た。
パルムドール、昨年は『万引き家族』でしたが、今年は半地下家族。
ポン・ジュノ監督だから絶対一筋縄じゃいかない作品だろうなと思っていましたが、その通りでした。
まざまざと描かれる貧富の差。
途中まで、この対比を笑えばいいのか?これはブラックコメディなのか?と、よくわからなかった。
そして、狂気の沙汰が始まる。
決定的な事件も起きる。途中までこの作品をどういう方向に持って行きたいのかわからなかった謎は解けたけど、ここを見るのは辛い。
貧しい一家があの手この手で、裕福な一家の家政婦、家庭教師、運転手という職を得て、
彼らが外出する時はこっそり集まってパーティする、でもいつかバレてドタバタ、、、というストーリーなら、誰かを誘ってもう1回見たいかも。
もう一つの一家が地下に住んでいて、この夫婦と一家での争いが勃発し、三つ巴の惨劇が起きるというストーリーは、まだこの映画を見ていない誰かに話したい衝動に駆られる。
殺すつもりなんてなかったんでしょう。あの仕草さえなければ。
もしかしたら、机の下に隠れている時に夫婦の匂いに関する会話を聞いてなかったら、
奥さんを車に乗せている時、奥さんが窓を開けなかったら、、、。
「匂い」と「雨」が貧困の象徴として描かれているのは、現実的で生々しい。
折しも、本日の東京は雨でしたので、しんみりとしてしまいました。
コメントありがとうございます。
そうなんですよね。レビューに書けなかったんですけど、水のボトルとか、豪雨をリビングから眺めるとか、水に対するスタンスひとつにまでこだわって貧富の差をきっちり描き出す、監督の手腕には恐れ入りました。
コメント毎度~です♪
たしかに悪い人が出てきませんでしたね。
まぁ、とらえ方によれば“嘘をついて”妹、父、母と寄生し始めたことが最も罪だったろうけど、度を過ぎるとやはり天罰が・・・
上流貴族の生活なんてのは、バカバカしいと思ってみていれば、そのうち何かが変わるだろうに・・・高校生の娘と結婚してしまうとか。