劇場公開日 2020年1月10日

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「なんちゅう映画を作るんだ!ポン・ジュノと言う人は!」パラサイト 半地下の家族 星のナターシャさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0なんちゅう映画を作るんだ!ポン・ジュノと言う人は!

2020年1月16日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

怖い

興奮

沢山の映画賞を受賞して注目度が上がり、
中にはヘイトっぽいレビューを書いてる人もいるので
レビューを書いている人の名前をクリックして
映画鑑賞履歴や好みの傾向を確認してから
レビューを読まれた方が良いかもしれないです。
老婆心ながら注意を追記しておきますね〜

ポン・ジュノ監督の名前はよく知っていたけど、
韓国映画の容赦の無いバイオレンス描写が苦手なので
ポン・ジュノ作品をちゃんと観たのは今回が初です。

下町の更に建物の半地下に住む貧しい家族が
丘の上のお金持ちの生活に寄生して
ちょっとマシな暮らしを手に入れる話、
と書いてしまえばドッて事ない話に思えるけど
中身はとてつもない社会風刺がブチ込まれてる。

そんな社会風刺の詰まった話を
取っ付きはコメディーとして笑わせて、
途中からは一種サスペンスとして観る者を惹きつけ

やがては本質に迫るある感覚からの大団円!

これはもう、黙って観とけ!!
しか言葉が無いわ!

で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては

半地下の最低家賃の家にしか住めない貧しい家族だけど
決して無能で怠惰な一家では無い事がミソ!
劇中にもそこのところは
いくつかのエピソードを上げて伝えてくれている。

ちゃんと普通に仕事が出来る人達が
過剰過ぎる競争社会の弊害や
世界的な経済危機の煽りで仕事を失った事が伝わって来る。
能力や意欲があっても不運が重なってしまったら
観客の私たちも彼らの様な半地下生活者になってしまう。


そんな不条理な現実と

貧しい人々から搾取することで豊かな生活を営んでいながら、
心の底では貧しい人々を軽蔑している
一握りの金持ち達への怒りがもう怒涛の様に溢れている。


今作のキーになるある感覚は正直、私も感じた事がある。
その感覚って誤魔化せないんだよね〜〜
だからこそ、ポン・ジュノ監督、お見事!

@お勧めの鑑賞方法は?
とにかく黙って映画館へ行っとけ!!
なんとかタダで観られないかな〜とか、
そんなさもしい事を思ってるから
私ら貧乏人は富裕層から虫けら扱いされるんだよ!!
出すべきものにはちゃんとお金出そうよ!!

星のナターシャ