「ゆっくりと驚愕に至る。」パラサイト 半地下の家族 十ロ九さんの映画レビュー(感想・評価)
ゆっくりと驚愕に至る。
映画館からの帰り道、
この映画の感想を考えてました。
爽快だったか?違う。
悲しかったか?違う。
安堵したか?違う。
映画を観た後にある、
ある種フォーマット化された感情に、
どれも当てはまらないのだ。
では、つまらなかったか?違う。
この掴みにくい感情に随分混乱しました。
そこで、はたと気づいたのです。
これこそ、この映画の白眉ではないかと。
練りに練られたであろう脚本において、
全体の輪郭ぼやかす手腕。
話の道筋はしっかりしている。
しかし、俯瞰で見ると、途端にピントがぼやける。
格が違うと思います。
良い映画を観ました。
コメントする