「ちょっとえげつない。」パラサイト 半地下の家族 たこ姫さんの映画レビュー(感想・評価)
ちょっとえげつない。
韓国映画は好きでよく見るけど、いつも何かえげつない気がする。そのエンターテインメント性が面白さなのだろうけど、ちょっとやり過ぎ感がある。
まあこの映画はそれに尽きる。
韓国の貧富の差や学歴社会も描いているし、インフラや社会制度の未熟なところも描かれているが、それが見た後にあまり残らない感じで、あー面白かったでお終いになってしまう。まあ映画とはそんな存在と捉えれば良いのだけれど。
主人公のひとりソン・ガンホは韓国映画には定番の俳優だが、私が見る韓国映画にはいつも出ている印象を受ける。他にめぼしい中年のおじさん俳優はいないのだろうかと思ってしまう。
でも娘・息子があれだけ賢ければ普通の仕事にありつけそうだけどね。お母さんも働き者のようだし。
でもそんなにすんなり行かないのが現代の韓国社会なのかな?
北朝鮮の襲撃に備えて地下に立派な居住空間があると言うのはなるほど~で、実際に見せられるとちょっとした驚きだった。
そして終わり方がうまかった。貧しい者はじっと耐えて頑張っていつか上流階級になるのを夢見る韓国社会の繰り返しで終わる。
面白さにも社会性をまとわせて。
うまくまとめたのでパルムドールなのだろうか?見ているときは知らなかったので後で驚いた。
でも私の印象はえげつなさ。かなり昔に見た「オールドボーイ」を想い出してしまった。
えげつなさにおいてはもっと上を行く映画で、原作は日本の漫画だったらしいが。
韓国映画はエンターテインメントが凄い!が今回の感想。