ペイン・アンド・グローリーのレビュー・感想・評価
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ストーリーオブマイライフ
主人公のサルバドールの人生のいわゆる悲劇の部分を軸として淡々と描いていく為見ていてどんよりした気持ちになるが、それでもサルバドールの人生を共感しながらある程度楽しみながら鑑賞することはできた。
この作品で描かれているように社会的に成功者でもどこか満たされない部分というのはあるのであろう。
もちろんそれは成功者とまではいかなくてもそうだ。
一見幸せそうになに不自由なく生活を送ってるものでも、何もかもが幸せである者は早々いないではないか。
欲を満たされない部分を悲劇と捉えていいかは分からないが、そういったマイナス部分も人生という物語の一部であり、それは第三者にとっては魅力的なストーリーであったりもする。
サルバドールの悲劇もまたちょっとした掛け違いから生まれたものであったりもする。それが第三者からみると自分に置き換えたて共感したり、はたまた教訓にすることで悲劇を喜劇に変えたりする事で楽しめたり、魅力的に感じる事ができたりもする。
中毒ですって
映画監督歴32年のの男が、薬に溺れ、まどろみ、昔を振り返る話。
脊椎の痛みから云々とあらすじには記されているけど、それが切っ掛けとは…?あらすじに記されている他の設定も読んでおかないと良くわからないし。
元々の性格か薬の影響か、仕事仲間とトラブルになったりしながら、50年前のことを思い出したり…って、えっ!?そういう話!?
何だか何がいいたいのか良くわからないし、引っ掛かるものもないし、面白いと感じるところがなく冗長だった。
ペドロ・アルモドバル = アントニオ・バンデラス。アルモドバル監督...
ペドロ・アルモドバル = アントニオ・バンデラス。アルモドバル監督の
この自伝要素のある作品は、タイトルから想像した以上に"痛み"が多く、彼の作品常連で見た目からよく似せているアントニオ・バンデラスと母親役ペネロペ・クルスがそれを支えている。作中では遅咲きデビューなヘロイン使用者になる彼の見事な演技は、本当に僕たちをこの映画に引き込んでくれる。主人公サルバトーレは全身にあらゆる病や苦痛を抱え患っているが、日中は無神論者で、夜になり頭痛で眠れなくなると神に祈るらしい。それを表すように枕など下に敷いて膝をつく仕草が何度も出てきたのが印象深かった。"風味"と"中毒"。例えばホドロフスキーが、例えばウディ・アレンが、各々やり方こそ違えど、自作 = スクリーンに己(の人生)を投影した登場人物を出したり、自伝的作品を作ったりすることがある。それが素晴らしい作品を手掛けてきたベテランであればあるほどに中身も濃厚なものに、またそうした成熟したものを期待してしまうわけだけど、本作もまたそれら傑作群に引けを取らない見応えのある一本だった。これは人生の苦楽を、酸いも甘いも、悲喜こもごも、とりわけ悲しい別れなど辛い時期を乗り越えた者だけが到達できる名匠の仕事。だから自分にはまだ幾分早かったかもしれない
スペイン版『ニュー・シネマ・パラダイス』と思っていたら・・・
主人公が映画監督でサルバトーレという名前が一致していただけだった。それでも回想録部分では映像も綺麗で心地よく鑑賞することができた。現代の監督(アントニオ・バンデラス)パートはどことなく薬物の話が中心となってしまい、半自伝的だと思われるのですが、釈明的・自嘲気味に描いていました。
多分、喉がつまるという精神的苦痛を和らげるためにヘロインに手を出し、やめられなくなってしまい、皮肉なことに30年前の主演俳優アルベルトに対しても露骨な態度をとってしまうサルバトーレ。せっかく「中毒」というピッタリの台本で演技してもらったというのに・・・また孤独になっちゃうよ。
好きだな~と感じるのは幼少期の回想パート。家に金がないからと神学校に入れられるも聖歌隊のソロをまかされるほど重用され、他の科目を受けなくてもよくなったとか。それでは勉強できなかったんじゃ?と思うのに、壁塗り職人エドワルドに対しては読み書きや計算を教えるほどだったのです。
ゲイに目覚めるのは神学校に入ってからだったのでしょう(『バッド・エデュケーション』参照)けど、エドワルドの入浴シーン(uncensored)には少年サルバドールも胸の鼓動が抑えられなくなって熱まで出しちゃいました。
結局、一番良かったのがこのエドワルドとのエピソードだっただけに、現代パートの良さがまったく伝わってこなかった。これも苦悩する監督自身を表していたのかもしれません。ただし、ラストを見る限り、まだまだ映画製作意欲があるのだと感じられてよかったです。
#35 タイトルが2個あったような
『痛みと栄光』がタイトルだけど、もう一つ『初めての欲望』っていうのもあって、どっちが何のことかは観てのお楽しみ。
痛みは身体のことなのか心のことなのか。
この監督の映画っていつも突然あっさり終わるけど、今回のエンディングはまだわかりやすくて良かった。
バンデラスもペネロペもスペイン語の演技のほうが断然好き❣️
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